父の日に魚を送った話~息子からの挑戦状~
僕は魚屋だ。都内に住んでいる。
父は6月に誕生日を迎える。そのため、僕は毎年父の日と合わせてプレゼントを送っていた。
自分にしか出来ない贈り物をしたい。
善意半分、イタズラ心半分。
去年から、静岡に住む父へ魚を送り始めた。
還暦を過ぎた父は今まで魚をほとんど捌いたことは無く、刺身を切った事がない。ただパスタなど料理自体はよく作っているので、僕は父には魚の調理も必ず出来るはずと踏んでいた。
そして去年。2020年の父の日プレゼントは、「天竜キンメダイ」。
長野から愛知を経由し静岡にかけて、長さ約200km。栄養をたっぷりと運ぶ天竜川。その沖合で育ち、漁師に釣りあげられたる綺麗なキンメダイのことだ。
鱗を落として、内臓をとる。いわゆる下処理をほどこして、静岡産ワサビ1本と本格的なワサビおろしを同梱し、
「同郷の魚とワサビだよ。炙り刺身で食べてみて――。」
初めての「生魚ギフト」に一抹の不安を抱きながら、発泡スチロールを黒ネコヤマトへ持ち込んだ。
「うまかったよ。」
父は苦戦しながらも、無事3枚卸と炙り刺身を堪能してくれたのだ。
父が楽しんでくれたこと、美味しく魚を調理し食べてくれたことが想像以上に嬉しく、満たされたことを覚えている。
そして、2021年。今年。
今度は刺身以外の食べ方で、魚の魅力を伝えたい!
魚で他に無い美味しい体験をさせたい!
父のためなのか、自分のためなのか。
きっとほぼエゴなのだろう。でも、この熱量は伝わるはずだ。
父よ!受け取れーーーっっ!!!!!
息子からの挑戦状だーっ!!!
うおおおおおおお!!!!!
長崎対馬産マアナゴ:締められたものを仕入れ、目打ちし捌いて、熱湯をかけてぬめりを落とし、10cm位にカットし真空。アラを別添。煮穴子用。
福岡鐘崎産アカアマダイ:ウロコ付きのまま3枚卸をした後、腹骨をそぎ、中骨をとり、1口大にカットし真空。松笠揚げ用。
僕が自信をもってすすめる2魚種を下処理し、レシピ付きで発送した。
両方とも、若干の手間はかかるが、レシピ通りに作っていけば失敗はほとんどしないはずだ…!
父よ!どうだーーーっ!?
いえ~~い!!嬉しい~~~!!
これが、魚屋だ~~いっ!
皆さんも来年の父の日は、父にチャレンジさせてみてはいかがでしょうか?
特に、お魚調理がオススメですよ^^
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この父の日についての話は、僕が友人とやっているラジオでも取り上げています。全ての魚食好きに捧げるラジオです。良ければお聴き下さい。
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サポート頂けたら勿論ありがたいのですが、出来たらそのお金でご自身で魚を買って捌いてみたり、居酒屋でプロが作る魚料理を食べてください~~!!