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京急の街「梅屋敷」|焼き鳥を頬張りながら感じた「違和感がない」という違和感

梅屋敷に来た。
京急は多摩川以北が高架が続く。
車窓からは高架とちょうど同じ高さくらいの建物が永遠に広がり、その先に夕日に霞むビル群が見える。

あれは新宿でも渋谷でもない。
武蔵小杉だ。
ずいぶんと景色が変わった気もするが、住宅がサバンナの草原のごとく広がるこの光景はずいぶん前からあるんだろう。

先日、ツイッターでこんなメッセージをもらった。

雑色、梅屋敷、大森町には個性的な商店街があって楽しいですよ!

僕は金沢八景が最寄りで、雑色、梅屋敷、大森町あたりはちょっと遠い。
でも、こういったメッセージに連れられて、くらいじゃないとなかなか行く機会もないので、ノリで行ってみたのだった。

結論、行ってよかった。

なぜならこれまで撮ってきた街と、「なにか違う」と感じたから。その「なにか」を考え、調べるきっかけになったから。

梅屋敷東通り商店街と焼き鳥屋

梅屋敷駅は東京都内、京急本線の駅KK10。普通列車のみが停まる駅で、京急蒲田より1つ品川側に位置する。品川から普通列車で17分だ。

梅屋敷駅を中心として東西に2つの長い商店街が広がる。

今日は東側の梅屋敷東通りを歩いてきた。事前にこの記事を読んで、東側にとりあえず行ってみようと決めたのだった。

https://sanpoo.jp/article/umeyashiki-sanpo/

駅は高架で新しい。そんなディープな商店街が存在するのかと疑わしくなるような無機質な駅で、おもしろみがない。

しかし外に出た瞬間、この無機質な高架下にオシャレパン屋と昭和な雰囲気の婦人服店があって、この街の雰囲気を予感させる。

さっそく東側へ向う。

国道を渡ればすぐに梅屋敷東通り商店街だ。

梅屋敷東通りに入ってすぐに焼き鳥屋がある。
この店がなかなか雰囲気があって、しかも大盛況。
どんどんお客さんが来て買っていく。

お兄さんが手際よく串を焼いている。
横にはモツ煮の大鍋、さらにその横でお姉さんが大きい鉄板でなにか炒めていて、どれも食欲をかきたてる。

これを見たらほしくならないほうがおかしい、というくらいに見せ方がうまくて感心してしまった。

そんわけで僕も、鶏皮(塩)とトントロ(塩)を頼んでみた。

と、後ろのコンビニでなにか警察沙汰になっている。

なにか喚き散らしている男性が女性警官に絡んでいて、男性警官が注意している。男性は酔っ払っている風にも見える。

商店街のスピーカーからLiSAの「炎」が流れている。
ガラが悪い街なのかな。。。とも思いつつ、なんでLiSAの情熱的なバラードを聞きながら、酔っぱらいが女性警官へのセクハラまがいな絡み方をするところを眺めて、出来たての激ウマ串を食べているんだろうと不思議な気分になった。

しばらく見ていたが、飽きるほどに男性の態度が変わらず、これ以上見物人になるのは申し訳ないなと思い、商店街の奥へ進んだ。

情緒溢れる老舗が多い個性的な商店街ではあるが、これまでの京急の街とは「なにか」が違う

今日は時間も限られていたし、産業道路まで行かずに引き返してきた。

途中の八百屋では切り盛りをするお姉さんが小学生と犬を連れたおばあさんと話している。
犬はなにか八百屋のお姉さんからもらって食べている。

他にも古くからありそうで、個性的な店がいくつもあって、twitterでもらったメッセージどおりには感じた。

しかしこれまで見てきた京急の街となにかが違う。

それは危うさだとか、複雑さだとか、こじれている感じというか。
そういうものがこの街にはない気がした。

単純に、
「古い商店街」
「昔ながらの店が残っている」
「それを利用するお客さんが老若男女いる」
というくらいのことしか思わなかったのだった。

なにか、ちょっと失礼な言い方だが、「普通の老舗商店街」という感じで、あまりおもしろみを感じなかったのだ。

個性的なのに、、、この感じは一体なんだろう

入口で警察沙汰に見入ってしまったものの、総じてこの商店街はとても平和な雰囲気であった。
正直、蒲田、大森など最寄りの大きい駅はそこまで洗練されているイメージはなく、どちらかというと危うい(すみません)

でも、その間にある梅屋敷駅を歩いた限りでは、たとえば金沢八景に感じるような再開発の不調和もなければ、追浜の退廃的な危うさみたいな感じもない。
汐入や田浦のような軍艦も見えないし、横須賀中央のような日米のごった煮感もない。
かといって、能見台のように作られたニュータウンもないし、弘明寺のように街全体が自慢げにしているような商店街の活気があるというほどでもない。

でも、こんなに老舗がちゃんと残ってる商店街はそうそうない。これはこれでめずらしい。

そうなのだけど、「なにか」ひっかかるものがないのだった。
大変失礼だが、京急の駅にしては「違和感がない」という違和感だった。

この感覚が不思議で不思議で、僕は梅屋敷や蒲田、大森あたりの歴史を調べてみた。そして、この感覚の正体がなんとなくわかった気がする。

と、ここから書くとボリュームが大変なことになりそうなので、近くまたこのあたりの駅を撮りに行って続きを書いてみようと思う。

お楽しみに。















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