【読書感想】 ハーモニー
『ハーモニー』 伊藤計劃
なんか凄い小説読んじゃった……(๑º ロ º๑)
私の推し小説10選に余裕で入りました…。
あぁぁぁ……(余韻の溜息)
先に『虐殺器官』を読んだ方がいいです。
またほんの少し雰囲気の違う作品ですが、関連があります。
文中にHTMLタグが表記されていて、最後に理由が分かります。
世の中に「大災禍」と呼ばれる混乱が巻き起こった半世紀後、世界中で「メディケア」と呼ばれる個人用医療薬精製システムが人間の健康管理をする世の中になる。
このシステムを否定する少女、御冷ミァハの存在が主人公の心を強く揺さぶる。
主人公は霧慧トァン。
彼女はメディケアにより争いの抑えられたこの世の中に居心地の悪さを感じている。
そして彼女達は自殺を決意する。
争いのない世界、病気のない世界は理想郷。
長生きが普通で、平和。
このユートピアは実現可能に思える。
ただ、国民ひとりひとりが医療生命システムによって管理されるのと引き換えに。
これって、メディケアさえあれば、独裁を緩やかにした共産主義…社会主義の理想が現実にできるのでは?と思ってしまった。
暴力で従わせる必要がない。
表向き国民一人一人の為に、個人は自分や家族のの為に、とwin-winに捉えているから成り立つシステムだ。
国家の権限で国民を従わせるので、共に富むことも滅ぶ事も可能。
ただただ、皆正義の為に働いている。
愛する人を守る為に全てを善に置き換える。
『虐殺器官』でも『ハーモニー』でも、同じ
「愛する人を守るための正義」の話だ。
そんな理想郷でも、子供たちの自殺が増える。
子供達を「重要なリソース」として扱う反面、意思を抑え込む世界。
『ハーモニー』の世界は、はたしてユートピアなのか❓
アニメも連続2回観ちゃいました。
断然小説の方が良いですが視聴後は『虐殺器官』同様、とても考えてしまいます。
何か感想思ったように書けないよ〜
すごく良かったよ〜( ᵒ̴̶̷̥́ωᵒ̴̶̷̣̥̀ )
『虐殺器官』の感想です。