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話題作を試し読み! 萩尾望都の創作秘話と10人の僧侶が考える「不要不急」(No. 923)

考える人 メールマガジン
2021年7月29日号(No. 923)

話題作2冊試し読み!
萩尾望都『私の少女マンガ講義』
+10人の僧侶による『不要不急 苦境と向き合う仏教の智慧』

話題作を「考える人」で2冊試し読みできるようになりました!

◎萩尾望都 聞き手・構成 矢内裕子 『私の少女マンガ講義

デビューから50年余、今なお現役であり続ける作家が、日本独自の文化である少女マンガの「原点」と「未来」を語る『私の少女マンガ講義』(新潮文庫)。本書は、イタリアでの講演やロングインタビューをもとに構成され、マンガ家自身が語る少女マンガ史から、自作の解説や創作作法までを語る貴重な一書です。その文庫化を記念して、「どんなふうにマンガを描いているのでしょうか?」という質問から導かれた、「少女マンガの神様」自らが語る創作の舞台裏を公開いたします。


◎横田南嶺ほか『不要不急 苦境と向き合う仏教の智慧』試し読み

それでも、大切なものは何か――。10人の僧侶が未曾有の難題に挑む!

「不要不急の外出」「不要不急のイベント」など、コロナ禍で盛んに喧伝されるようになった「不要不急」の四文字。はたして、何が“要”で、何が“急”なのか? その意味が曖昧なまま言葉は独り歩きし、もはや我々の行動のみならず存在にまで深く突き刺さる状況になっています。はたして、人生において真に大切なものは何か――。この難題に10人の僧侶が挑んだ『不要不急 苦境と向き合う仏教の智慧』(新潮新書)。その中から、臨済宗円覚寺派管長・横田南嶺師の論考「人生に夜があるように」を公開いたします。

ブレイディみかこ×ヤマザキマリ「パンク母ちゃん」


ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー』の文庫版も好調のブレイディみかこさんと、ヤマザキマリさんとの対談「パンク母ちゃん」、noteで好評配信中!

「考える人」で冒頭の立ち読みができます。

1. パンクな母ちゃんとクレバーな息子たち


2. 詩人と本気で恋をした


3. 私たち一生「グリーン」

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「考える人」と私(23) 金寿煥


 学生時代の苦い経験から「二度とするまい」と誓った坐禅ですが、「考える人」の特集「からだに訊く」の取材のため、ふたたび禅寺を訪れる必要に迫られました。さて、どこの禅寺で体験するべきか。学生時代と同様に鎌倉の円覚寺か、それとも京都の禅寺か。悩んでいたところ、編集長から「曹洞宗の永平寺に面白い人がいるらしいよ」というアドバイスをもらいました。聞くと、その人はすでに二冊の著作(『語る禅僧』『日常生活の中の禅』)を刊行しており、仏教や禅についての鋭い考察が一部で話題になっているとのこと。ならば、「きっと坐禅についても貴重な話を聞けるはず」と、永平寺に連絡をしました。
 電話口に出たその禅僧は、「私でよければ」と快諾。2003年2月中旬、私は福井県にある曹洞宗の総本山・永平寺へと向かいました。
 その禅僧こそが、現在「考える人」で「お坊さんらしく、ない。」を連載している南直哉師その人です。

 1958年生まれの南さんは早稲田大学を卒業後、百貨店に就職しますが、幼い頃より抱え続けた「問題」に向き合うため、20代半ばに一念発起して出家得度。以来、20年近く永平寺で修行生活を送っていました。
 現れた南さんは長身痩躯、そのシャープな迫力に気圧され、緊張で一気に身が引き締まります。「永平寺へようこそ。本日は特別に、通常3泊4日で行うプログラムを一泊にまとめて体験してもらいます。では、早速坐禅をしてもらいましょう」と、南さんは私を禅堂へと促しました。
 今考えれば、曹洞宗の総本山・永平寺で坐禅を、それも貸し切り状態で体験できるのですから、まことに贅沢な機会であったと思います。しかし坐禅に苦手意識を持っていた私は、それを払拭できぬまま、プログラムを終えることになりました。
 翌日のインタビューで南さんは開口一番、「金さん、どこか内臓の調子が悪くないですか? 坐禅している姿を拝見したのですが、背中が丸まっていましたから。内臓の悪い人と、考え込む人は、絶対背筋が伸びません」と、日頃の不摂生(過体重や肝機能障害など)を言い当てられ、自分の身体は坐禅する以前の状態であることを痛感させられました。
 さておき、2時間以上に及んだインタビューはすばらしいもので、南さんには坐禅の方法や坐禅中の感覚の変化、その意義などを、豊富な経験に裏打ちされた明晰な言葉で語っていただきました。
 この時の取材は、「禅で『身・息・心』を調える 永平寺坐禅体験記+『語る禅僧』南直哉インタビュー」として、特集「からだに訊く」に収められます。そして南直哉さんと私は、著者と編集者として現在にも至る長い付き合いが始まるのですが、それは次回に記したいと思います。

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