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地球はみんなつながっている
潮干狩りといえばアサリ。
アサリの漁獲量は愛知県が日本一だそうだ。
愛知県の三河湾といえばアサリよりも名物の大アサリを私は思い出す。大アサリとはアサリとは関係ないウチムラサキという貝。アサリやハマグリよりはるかに大きく、貝の内側が紫色をしている。大きいから食べがいがある。ああ、食べたいな。おいしそう。
閑話休題、三河湾のアサリが激減しているそうだ。その原因が、海がきれいになりすぎたから。
環境に配慮して、海に流す排水の窒素やリンをなくしてきた。そのためそれを栄養素とするプランクトンが減った。プランクトンが減ったので、植物プランクトンをエサとするアサリも減った。ということらしい。
米を食べるスズメを大量虐殺したら、翌年は、スズメに食べられていたケムシが大量発生した。大量のケムシが米にくっつき、米の被害は大きくなった。という昔話がある。
生物はすべてつながりあっている。
人間も体内にたくさんの微生物をもっている。
ヤクルトを飲むと体調がよくなるというのも微生物の働きがあるから。腸内細菌の働きによって体調が変わってくる。胃液に殺されず腸までとどく菌を開発したものがヤクルト。
昔、体の中に回虫がいた子ども時代は、アトピーなんて言葉は聞いたこともなかった。回虫が体内に住んでいるからアレルギーにもなりにくかったのだろうか。回虫は人間に何も与えてくれないと思っていたが、アレルギーの発生をおさえてくれていたのかもしれない。寄生虫のいなくなった衛生的な日本人は、いろんなアレルギーになりやすくなっている。
生き物はみんなつながっている。
人間のようなコミュニケーションをとらないと思われていた植物も、実は会話をかわしている。植物は、人間のように言葉やボディーランゲージは使えないけど会話を交わしている。
虫にかじられた葉は、他の葉にそのことを伝え、虫の嫌がる物質を作る。なんとそれが、別の木にも伝わり、虫を防ぐ物質を他の木も作るようになり、森全体に次々伝わっていく。昆虫や動物のフェロモンのような物質を出して会話をしているそうだ。そんな物質によって植物は会話している。
植物同士だけではない。虫にかじられた葉は、その虫の天敵になる昆虫や小鳥にも声をかけ、「虫を食べにおいでよ」と呼びかけている。そんな物質を放出している。
人間の目には見えない会話が森の中で繰り広げられている。
植物を育てるとき、「大きくな~れ」「きれいな花を咲かせてね」と声をかけながら育てると、本当にきれいな花を咲かせるといわれるが、あながちウソではないのかもしれない。
人間の声は音波なので、人間が聞く声とは違った形で植物も人間の声をうけとっているのかもしれない。人間の心の動きは電気信号なので、人間の心に従って微弱な電気が出る。植物がそれをうけとっているのかもしれない。「大きくな~れ」という心の動きを植物が感じているのかもしれない。
最新生物学の詳しいことは知らないので、完全な私の妄想かもわからないが、なんらかの方法で植物も人間の心を感じているのだろうか。
勝手に一人で生きていると思っていても、実はたくさんのつながりの中で生きている。
利己的な遺伝子は、自分だけが生き残ることを目的にしているかのようだが、自分が生き残るためには、他のたくさんの生き物の中で生きなければ生き残れない。
人間は一人ではない。あなたは一人ではない。会話が通じるもの、通じないもの、たくさんの生き物の中で生きている。