吟行してみた @上田市
こんにちは。歌人の日向彼方です。
今回は、おいでよ上田さんの企画『#上田アドベント2020』に参加させていただきます。
『#上田アドベント2020』とは……
12月1日からクリスマスの12月25日までをカウントダウンするアドベントカレンダー。毎日ひとつずつ、上田に関する記事やコンテンツが公開されます。
上田に関することならなんでもOK!とのことなので、9月の吟行を中心に大好きな地元で詠んだ短歌たちを写真と一緒に振り返っていきたいと思います。
吟行とは……
詩歌の題材を求めて、景色の良い場所や名所などに出かけること。ちなみに短歌は57577の31音
安心してください。なんだか難しい話、は始まりません。要するに、散歩して感じたことを言葉にしてみたよ!です。楽しんでいってくださいね。
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◆はじまりに名前をつけてしまったら忘れられない思い出になる
『#上田詠』でツイートしています。
◇晴れの日を選んで歩く僕たちは自分で生きる場所を選べる
◆四十段あることだけは知っていてどこでも行ける人との境目
階段、つい数えちゃいません?
◇ひとりでも撮れる写真はあるけれど顔なしのまま撮られるパネル
顔出しパネルの写真を知らない人に頼むのってちょっと勇気が必要ですよね。
◆この辺の人しか知らない裏道をきみに教えるためだけに撮る
◇方言と知ればなんだか嬉しくてずくなし、ちょっと誇らしくなる
ずくなし。根気がない。怠け者。
◆一日じゃ足りないせめて一週間おすすめの場所連れ回したい
◇いつまでも引きずっているとこが好きサマーウォーズのなごりを探す
好きですよ、サマーウォーズ。
◆目の悪いネコに見張られつつ食べる80円で買えるしあわせ
じまんやきってほんとに80円でいいの?って不安になるくらい中身ずっしりで美味しいですよね。店舗前のベンチに座ると、左ななめ前のメガネをかけたネコと目が合います。
◇疲れたらすぐに座れる場所があるベンチの多い町はやさしい
◆朝、道を掃除しているひとたちを知らないままで保たれる町
早い時間に歩いたら、お店の前や道路を掃除しているひとがたくさんいました。そういうの、ちゃんと知っていたいです。
◇人生の運の部分は神様に頼み込むしかないからなでる
実はここに通っていた時期がありました。運とは。
◆ねえ白馬きみの大事なひとはもう守れる距離にいないみたいだ
この子いつからいるかわからないんですよね。大切にされてるとは思いつつ、ひとりぼっちで閉じ込められているの、すこし切なくなりました。
◇海までの寄り道だろう僕たちは海から流れついたのだから
海とか川とか、好きです。水の音は落ち着く。
◆故障したままの時計が故障したままだからまだ忘れられない
◇僕だけが取り残された気になって工事の人に挨拶をする
時計、直りました。
◆ここ春は枝垂れ桜が綺麗でさ、春だけきみの思い出がない
春。出会いの季節?別れの季節?僕は、別れのほうが多いです。
◇重大な願い事から順番に叶えてあげてほしい、神様
絵馬を見るとつらくなります。もし本当に神様がいるなら、叶えてあげてほしい。
◆良かったと思う昔があっていい全部そこから繋がっている
「昔は良かった」じゃなくて『昔も良かった』がいいね。
◇俺たちの花火、夜空を彩って人の心は動かせるから
これもおいでよ上田さんの企画。『俺たちの花火プロジェクト』素敵でした。つらくても、花火の音がしたら空を見上げるし、花火が見えたら嬉しくなる。人の心は動かせる。
◆葉がぜんぶ落ちても淋しくないように派手な電飾ぐるぐると巻く
紅葉は好きだけど、葉が落ちていくのは悲しい気持ちになります。
◇街灯にハマってるって聞いてから上ばかり見て歩いています
素敵な街灯がたくさんあるよ。
◆元通りではなく進化 人間は進むしかないようにできてる
目は前にしかないから。
◇ひとつずつ写ルンですを買ってきてきみの見ている世界を見たい
上田。あなたには、どう見えていますか?
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写真、短歌、文章、イラスト、歌……どんな手段であれ、表現することは楽しいです。よかったら、あなたの好きな上田を教えてくださいね。
2020.12.3 日向彼方