トークイベントレポート:後編②【質問コーナー延長戦後半】
こんにちは!
春らしく最近はサクラのハンドクリームを愛用しております、遠山です。
つけるたびに南仏プロヴァンスの風が吹く気がする……!
さて、トークイベントレポート後半・質問コーナー後半戦です!
こちらでは「小説の技術に関すること」や「小説家になるには」みたいなご質問や、遠山個人に関するご質問に対して答えております。
前者、本当に鵜呑みにしないで!!笑
↓トークイベントレポート後半・質問コーナー前半戦はこちら↓
↓トークイベントレポート自体の前半はこちら↓
(ややこしや……)
②小説の技術に関すること・作家になるには
自分とはちがった性格のキャラクターをどのように書きわけていますか?
家族・友人・知人など周りの人や、他の物語(小説やマンガ、映画など)に出てくるキャラクターを参考にしながら考えています。「書き分けできているか」と言われるとなんとも言えないんですが……!
特に子ども向けの作品はわかりやすい性格のキャラクターが多いので、参考にすることが多いです。
そう、だからわたしは仮〇ライダーやスーパー〇隊をよく見ているのです……嘘です好きなだけです。
様々なジャンルの本を書いてらっしゃいますが、どうしたらちがうジャンルでもとてもおもしろく書けるんですか?
えっ、ありがとうございます。もっと言ってください。笑
なんて、冗談はともかく……。
「心理学」「経済」「漫才」とたしかにバラバラっぽいですが、使っている知識が違うだけな気がします。少なくともわたしは、ですが!
もし「ストーリーも違うよ!」と思ってくださっているとしたら……。
根本的には「キュンでニヤニヤしてもらおう」「冗談でクスクスしてもらおう」「意外・ワクワクな展開でニヤリとしてもらおう」と、この3つを考えてお話を作るのが好きなので、たぶんその力の入れ具合の違いなだけです!
(ニヤニヤ強め→渡会くん、クスクス強め→相方、ニヤリ強め→6年B組・学ミリ)
あとちなみに、わたしは割といろんなジャンルの物語を摂取する雑食です。それも影響するのかな……?(いちばんよく見る映画のジャンルはコメディかと思いきやサイコホラー。ただし日本のホラー映画だけは見られない)
あとちなみにちなみに、色んなジャンルを書ける人も、「私はこのジャンル一本で行くぜ!」という人も、わたしはどっちも大尊敬してます。
作家になるために必要な勉強はなんですか?
わたしも知りたいっ!!笑
おそらくわたしが思うに、
・小説であれマンガであれ映画であれドラマであれ、たくさんの「物語」を吸収すること
・たくさんの「経験」を味わうこと(良いものも悪いものも)
・たくさん文章を書いてみること
かなぁ……と思います。
わたしは意識してそういうことをしてこなかったので、今割と苦労してます。あっ、ふと思ったんですが、日記とか、SNSの投稿とか、たぶんいいと思います。たぶん。見返すのもネタ探しになるはず。(わたしは小学生のとき、たまーに4コママンガで日記つけてました。たまーに)
あと、この質問をくださったのがもし学生さんだったら、日々の勉強もまた小説のネタかなと思います!
わたしは教科の中で社会科が大好きだったので、「心理学」と「経済」で小説を書きました。人生で触れるものはみんなネタ!(本当は歴史がいちばん好きだったけど!笑)
わたしは小説家になりたいんですが、やっておいたほうがいいことはありますか?
ほぼ上述の通りです。
「これ!」というものがお答えできずすみません……!
あとはもう日々妄想して、それをひたすら書くのみかなと思います!
めちゃくちゃ応援してます!!!!
自分でお話を考えるのが好きな子に、お話をつくるポイントやアドバイスをお願いします。
お話づくりのポイント……知りたい……。笑
テクニカルなことをお話しするのであれば「起承転結(きしょうてんけつ)」とか「序破急(じょはきゅう)」、さらにもっと難しい話になると「三幕構成(さんまくこうせい)」とかそういう話なんだろうと思うんですが、そういうのはググって出てきた本を読んでいただきまして!遠山よくわかってない!
とにかくまずは「こうだったらいいのにな」という妄想のタネをたくさん日常の中で探すこと……なのかなぁと思います。
「あの子、ぼくのこと好きだったらいいのにな」でもOK!そのまま妄想の中で告白したりされたり遊園地デートしたりしよう!「でも実はあっちの子もそっちの子もぼくのこと好きなのかも」なんて思うのも全然アリむしろ最高!現実的にはアウトなことでも、妄想するぶんには自由です!笑
あとは日常で見るごく普通のひとコマに「もしかしたらこのあとこんな風になるんじゃない?」「もしかしたらこれ実はこうなんじゃない?」みたいな妄想もするのもおもしろいと思います。
畑に穴を掘っている隣の家のおじさんを見て「なにか見られてはいけないものを埋めているのではないか」と考えたり、なんなら「たまたま日本にふらっとやってきていた石油王がこの後その落とし穴に落ちて国際問題に発展するかも」と思ったり……。どちらにせよ事件の匂いがします。
いろいろな言葉を覚えるために(語彙を増やすために)子どもの頃から心がけてきたことがあったら教えてください。
語彙力……今でも不足している自覚があるのでこれもわたしが知りたい。笑
(いつも編集さんや校正さんの手をわずらわせていますスミマセン)
「心がけてきた」って感じではないですが、子どものころのわたしはマンガ狂だったので、マンガを読んで言葉や漢字を自然と覚えたんだと思います。……あっ、「小説じゃないのか」って声が聞こえる。小説も読んでたんですが、読む量としては3:7くらいで圧倒的にマンガが多かったもので……。(ドラえもんと名探偵コナンでわたしの日本語力が構築されている気がします)
あとはなんだろう、わたしの世代はまだ紙の辞書を使っていたので、ひとつの言葉を調べたとき回りの言葉も見て「なにそれカッコイイ!」と思ったものはメモしていつか使ってやるぜと思っていたような。覚えているのは「ガイガーミュラー計数管」とか、「燕雀安んぞ鴻鵠の志を知らんや」とか。いつ使うんだそんな言葉。
③遠山自身について
小学校・中学校の頃、絵はよく描いていたんですか?
イラストもお上手ですが、ご自分の本には描かないのですか?
わぁ~絵までほめていただき恐縮すぎます、ありがとうございます!
まず、絵を描くのは小さい頃から好きなほうでした。父も母もわりと好きなので、たぶんその影響かと思います。小中学生のときはマンガとかも描いてました。
ただ、絵に関する根性と向上心がなかったので、中学は美術部でしたがふざけていた記憶しかない……(石膏のスケッチに飽きてカエサルの後ろにカミナリを落として顧問の先生に怒られた)。
だから一向に上達はせず今に至るといった感じなので、イラストの挿絵を描くのはさすがに無理かと思われます!絵のプロが描いてくださるというなら迷わずプロにお任せします!!(どうしても自分で描かなくちゃいけない時が来たら勉強するのかなとは思いますがまったくの未定です)
仲の良い作家さんはいますか?
他の作家の先生と交流はありますか?
昨年(2023年)にはありがたいことにいろんな児童文庫・ライト文芸の大先輩に呼んでもらってランチやら飲み会やらに参加しました!
お名前を出すのは控えますが、わたしからすれば大大大先輩の超人気作家さんもかなり気さくにお声かけくださるので、温かい世界だなぁと感謝しきりです。
現在も小田原に住んでいますか?
現在も小田原市民です!
何小学校、何中学校でしたか?印象に残っている先生は?
出身校についてはネットに書くと良くない気がするので今度会った時にまた聞いてください!笑
印象に残っている先生、お名前は残念ながらお伝え出来ませんが、先日中学3年生のときの担任の先生がご連絡をくださって、市内小学校の校長先生をされているとのことでお会いしてきました。
「中学のときの遠山さんからは『楽しいことをしたい!』という強いエネルギーを感じていた。だから今そうやってそのエネルギーを爆発させてくれているのがうれしい。たくさんの素敵な出会いがあったんだろうね、良かったね」
なんて言葉をいただきまして、目頭が熱くなりました。先生ありがとう!
小田原のよく行くお店はどこですか?
秘密です。ふふふ。
強いて言うなら市内の書店さんには割とまんべんなくよく出没しています。
いつもお世話になっております!!
(伊勢治書店ダイナシティ店さんには色紙が、平井書店さんにはPOPが飾ってあるのです……。※2024.3.25現在)
またイベントやってくださいますか?
小学校・中学校でサイン会やってください!
うれしいご質問やご提案をありがとうございます~!
ぜひ!ぜひ図書館の司書さんや通っている学校の先生に「遠山彼方ってやつがいてね、イベントに行ったら結構おもしろかったからここにも呼んでほしいな」って言ってみてください!遠山はホイホイ行きます。
東口図書館の司書さんには「また呼んで」って言ってもらえばいいし、学校の先生だったら担任の先生よりは校長先生や教頭先生、学校司書さんなんかに声をかけるのがオススメです。ぜひに!笑
子どものころ、小田原城に入ったことはありますか?
「子どものとき」は、たぶん2~3回くらいかと……。
わたしが子どものとき、小田原城はもっと暗くって怖いイメージだったんですよね。だから小田原城に登るより周りの遊園地で遊ぶことが多かったです。
その昔、5月にリサイクルフェアみたいなイベントが二の丸広場でやっていて、市内のごみ収集で集められた本・マンガを袋いっぱいに詰めて100円とかで売っていて、あれは本当に天国でした。もうやってないけど……!
ちなみに大人になって内部が明るく改装されてからは、なんだかんだ4、5回登っている気がします。
すきなお笑い芸人は誰ですか?
昔から好きなのはアンジャッシュさんです。「ピーポ君」というネタが伝説級に好きです。
そして今はカベポスターさんと天才ピアニストさんを推してます。(天才ピアニストさんには「かなたさんへ」ってサインまでいただいてホクホクしてます)
あと、芸人さんというか、昔から家族で吉本新喜劇を観るのが大好きです!
わざわざ大阪に住む伯父に録画したビデオ(当時)を送ってもらってまで観てました。
遠山さんのペンネームの由来はブッセの詩ですか?(山のあなたの空遠く~)
そうですそうです、ドイツの詩人カール・ブッセの詩が大好きで、その中でも『山のあなた』なんかとっても素敵で、「あなた」って漢字だと「彼方」って書くんですよね、つまり「山の彼方のそら遠く~」で「遠山彼方」になるわけなんですよよくぞお気づきで~!!……と、いうのは、インテリに見せかけた後付けの設定でして……。笑(ブッセの詩は中学時代に読んでお気に入りでしたが、名前にしようなんて露も思わず……)
本当は「遠山」も「彼方」も高校時代のただのあだ名です。特に「彼方」は、わたしが髪をバッサリ切ったときに「双子の弟が来たみたい」「じゃあ彼方くんって呼ぼう」と友達がふざけて呼び始めたのがきっかけなので、「彼方」はわたしの想像上の弟の名前なのです。
つまりわたしは今、イマジナリー弟の名前を名乗っております。あっ、引かないで……!笑
会社を辞めたのは、作家になりたかったからですか?
そう、とも言えます。
というのも、会社員の状態でデビューして、そのタイミングで実家も出て、単純に生活が全く回らなくなってしまったんです。(遠山は実家の人たちに頼りきりの生活をしていたのですこぶる生活力がなかった)
要領がとにかく悪いので、午前4時まで執筆して、2時間後の6時には起きて出勤していたことも……。
そんなある日、鬼滅の刃無限列車編の炭治郎のような夢を見て、「このままでは体を壊す!」と気づき、勢いで退職してしまったのです。
(「あっ寝坊した~。でもいいや、仕事休も~……って、ダメだ!今日も人が少ないんだから仕事を休むなんて絶対できない!これは夢だ!起きろ自分!起きて戦え!」という明晰夢をリアルに見ました。重症)
「どうせ人生短いんだからやりたいことやろう!」と現在は作家業一本ですが、そのうちまた兼業に戻ったり、また違う肩書きが増えていたりするかもしれません。ケセラセラな感じです。
もともと朝方ですか?夜型ですか?
もともとは完全に夜型です!
試験勉強とか宿題とか、10時を回らないと本気が出せない子どもでした!よい子のみんなはマネしちゃダメです!
ということで、反省の意味も込めて今では12時くらいには寝るようにしてます。
ドラえもんが好きと聞きましたが、どれだけドラえもんが好きですか?どのキャラクターが好きですか?
どれだけ……!?えっと、藤子・F・不二雄ミュージアムで過去アルバイトをしていたくらいには好きです。笑
キャラクターはドラミちゃんが好きです!
図書館にはどれくらいの頻度で行きますか?
基本がお外に出ない出不精なので、実はみなさんが思ったほど来ていないという……。
調べものがあると来る感じなので、来るときは2週に1回とか来るけど、来ない時は2~3か月くらい来ないかもです。
あと、どうしてもアイデアが出ないときはふらっと図書館に来てあてもなくふらふらしてます。現実逃避とも言います。
そこで勉強している人たちを見て「わたしもがんばらなくちゃ」などと思ったり……。
わたしは角川つばさ文庫やみらい文庫をよく読みますが、好きな文庫はありますか?
そうですね、ひとまずは「集英社みらい文庫」と「ポプラキミノベル」ですかね!笑
みらい文庫はハラハラなお話とキュンキュンなお話がたくさんあっていいですよね~。ジャンプやりぼんのノベライズが多いのもポイントです!
キミノベルは、大御所作家さんのチャレンジングな作品が多くて大好きです。公式HP「キミノマチ」は、たくさんの読者さんが活発に書き込んでいて見るだけでも楽し~!!
……と、自著のレーベルを第一に挙げさせてもらいましたが、「角川つばさ文庫(大人をぎゃふんと言わせる感じ最高)」も「講談社青い鳥文庫(ロングヒット作と新しさの調和が美しい)」も大好きです。
なんなら「小学館ジュニア文庫」も「野いちごジュニア文庫」も「PHPジュニアノベル」も「きずな文庫」も好きです!つまり児童文庫全部好きです!!あと児童文庫ではないですが、「ナゾノベル」も好きです。
ちなみに小学生のころ(小5くらい)は青い鳥文庫の読者でした。はやみねかおる先生の「夢水清志郎シリーズ」や、松原秀行先生の「パスワードシリーズ」をちょっとずつ買って大事に読んでたなぁ。
スイミーのシャツがとってもステキですね!作者のレオ・レオニさんが大好きなので、どこで買ったのか気になりました。遠山さんの好きな絵本、好きな絵本作家さんを教えてほしいです!
スイミーの服、気に入っていただけてうれしいです。ありがとうございます!!
「グラニフ」というショップで買いました。今スイミーの服が売っているかはわからないのですが、定期的に絵本とコラボする洋服が売っているのでよくチェックしてます。
好きな絵本や絵本作家……あまりにも自分と作風がかけ離れているのでモゴモゴとお答えさせていただくのですが、わたしはエドワード・ゴーリーという絵本作家が大好きです。ただ、あの、決して子ども向けではない作風(ダークで不気味、いとも簡単に人が死ぬ)なので、子どものみなさまにおかれましてはあんまりおすすめできません。
あっ、強いて言うなら「うろんな客」とかはいいと思います!
リズミカルな文章とシュールな絵、世にも奇妙な物語風のラストとかもニヤッとできていいです!
また、ゴーリー以外でもシュールなのが割と好きなので、「かようびのよる」とか、最近だと「ねこいる!」とか、好きです。
また、小田原の隣南足柄市出身の絵本作家・最勝寺朋子先生の「犬ずもう」もかわいくってお気に入り!
以上、これで全部かと思います!
(漏れていたら本当にごめんなさい……)
こんなにもたくさんの質問をお寄せくださって遠山は幸せです。
改めて、みなさま本当にありがとうございました!!
それでは、ぜひまたどこかでお会いしましょう!!
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