vol.5 「家族」を考える。
最近、無料配信のドラマが多くて、ドラマ好きには大変ありがたいことになっている。
そんな中、日テレ系で放送していた松雪泰子主演の『Mother』というドラマを観た。芦田愛菜ちゃんが天才子役だと言われるようになったドラマ。「母性」をテーマに母娘の関係を描いている。
血の繋がりがいかに表面的な関係であるか、このドラマを観て改めて考えた。
「家族」とはなんなのか。
アメリカの人類学者ジョージ・マードックが、"nuclear family"「核家族」という概念を提唱した。
日本語では以下のような定義があった。
夫婦とその結婚していない子どもだけの世帯、夫婦のみの世帯や父親または母親とその結婚していない子どもだけの世帯のこと。(厚生労働省)
核家族とは、社会における家族の形態の一つ。「夫婦のみ」「夫婦と未婚の子供」「父親また母親とその未婚の子供」の世帯をさします。かつては結婚した子供世帯と親世帯が同居する大家族の形態が見られましたが、特に大都市では核家族化が進んできました。住宅事情としても、ふすまや障子で仕切られただけの畳敷きが連続する「田の字型プラン」に代わり、核家族を前提として作られた「○LDKプラン」と呼ばれる機能分離型が普及しました。現代ではコーポラティブハウスやコレクティブハウスなど、「核家族」や「個人」が集う居住形態も普及しています。(ホームズ)
どちらも婚姻関係、血縁関係を「家族」と定義している。さらにどちらも書類でそれを証明する必要がある。
書類による婚姻関係、血縁関係に依存した関係が「家族」というなら、書類を出していない関係性は、途端に「家族」とは呼ばないのだろうか。
婚姻届を出せない同性カップルは?
事実婚を選んだ夫婦は?
ペットは家族の一員ではないのか?
逆に、書類でその関係が証明されていれば「家族」としてお互いを縛りつけあっていいのか。
暴力を受けていても「家族」なのか?
「家族」だから愛情は無条件にあるものなのか?
「家族」だから親の期待に応え続けないといけないのか?
「家族だから」などという言葉は、根拠のない言い訳である。書類を出せば完成するものではない。「家族」であろうとなかろうと、人と人が関係を築くための努力は必要である。
その努力の末、信頼と安心、無条件の愛が生まれるのである。それに甘えているのである。
「家族」という形や仕組みにこだわるのではなく、人との関係性にこだわっていけたらいいな。
最後に、家族がテーマのドラマで1番のお気に入りを紹介。
「隣の家族は青く見える」(2018)
これはとっても観やすいドラマだったので、ぜひ。
ついでに mother のレビューも。
画像:https://www.disney.co.jp/studio/animation/0623.html
リロアンドスティッチは最初の映画が好き。
夜に観ると泣ける。
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