「どんなメディアでも、情報の本質は変わらない」"持続可能な"メディア運営のために、うつべき戦略とは
「書く」+αを学ぶMarbleでの編集講座の最終回。(あぁ、もう最終回…)
ラストである今回は、ついにメディア戦略を学びます!
企画を立ち上げるまでの流れや、立ち上げるための重要なポイントがもりだくさん!
こんな方は、ぜひ一読ください。
講師は、フリーランス編集者のえるもさん。
『U29.com』をはじめとするメディアの編集長、編集、コンテンツディレクターなど、コンテンツ制作を中心に幅広くご活躍されています。
今回もコイン獲得!ボーナスステージ(有益余談)をはさんでいます。
(ちなみに、わたしはマリオはスーファミ〜64世代です!笑)
それでは、GO!!
Webメディアを説明できない人へ、ココにポイント書きました
よくメディアという言葉を耳にしますが、「じゃあ説明して」と言われると「うっ」となる私です。
そんな私のような人でも、分かりやすくポイントをついて説明いただきました!
メディアの種類
メディアとは、情報を伝えるための媒介手段のこと。
主に「マスメディア」「Webメディア」「ソーシャルメディア」の3つあります。
ここでは、Webメディアについて詳しく説明します!
Webメディアの種類メイン3つ
Webメディアといってもたくさんありますが、現在は3つに分類されることが多いです。
まずはココを抑えましょう!
● オウンドメディア
企業やサービス運営元が行うメディア
主な目的
L ブランディング・広報
L 集客や販促
(例)「サイボウズ式」
メディア自体でお金を稼ぐというより、メディアのコンテンツを使って集客(採用などもココ!)したり販促したり…が主な役割ですね!
● アフィリエイトメディア
収益化を目的としたメディア
主な目的
L アフィリエイトなどでの収益化
L 広告掲載・PR案件
(例)新R25(広告用のページあり)
新R25さんの記事はちょくちょくみますが、広告掲載という枠がしっかりあるのは知りませんでした。
そして「広告とわかっていながらポチりたくなる、上手だな〜」と思いながら読んでいると、まさにその意図をもっての掲載でした。
さすがです。
● ソーシャルメディア
SNSなどでの情報発信(noteもココの分類に入ってきます)
主な目的
L ブランディング・広告
L PR・アフィリエイトでの収益化
L ファンや顧客とのコミュニケーション
SNSの魅力はたくさんありますが、やはりファンとコミュニケーションが取れるところが大きいですね!
その他
・キュレーションサイト
別のメディアから色んな記事を持ってきて掲載しているサイト
例)TRILL
・CGM(コンシューマージェネレーテッドメディア)
掲示板や口コミサイト
例)アットコスメ(@cosme)
メディアへの流入経路
Webメディア運営における超・重要事項
基本的な事前知識がそろったところで、いよいよWebのメディア運営講義に入ります!
具体的な説明に入る前に、えるもさんは「これだけは持って帰って!」という最重要ポイントを伝えてくれました。
このあたりのポイントって、よく聞くなぁと思う人もいるでしょう。
しかし、これだけ聞いているのにみんな口を酸っぱくして強調するということは
・知っているけど実践できている人が少ない
・実際に運営してみると忘れがち
ということ。
私も講義では「大事だ!」と思っていても、いざ課題に取り組んでみると大切ポイントへの意識が甘かったりするものです。
だから、無意識でも意識できるように何度も思い返して、自分に刷り込んでいくことが大切。
Webメディアの企画を立ち上げるまでの4STEP
企画立ち上げは、主に4つの工程があります。
目的設定(メディアを運営する目的を決める
戦略設計
リサーチ
企画
目標設定・メディアの目的
「メディア立ち上げたい!」となったとしても「何が目的でどういう方向にもってきたいの?」と聞かれると、意外と深く考えられていない、深掘りが浅いことも往々にしてあります。
当たり前のことかもしれませんが、メディアの目的を決めることが大切。
メディアの目的は、大きく3つあります。
【突然クイズ】何で収益化しているでしょうか?
まずは「収益化」について、えるもさんから突然質問が投げかけられました。
次の3つのメディアは、それぞれ収益の元が異なります。
なんだと思いますか?
【解答】アフィリエイト、会員登録、記事広告
答えはこちらです。
mybest → アフィリエイト
日経xwoman:doors → 会員登録
新R25 → 記事広告
メディアで収益を得るといっても、さまざまな方法がありますね!
「このメディアは何で収益を得ているのだろうか?」という視点でメディアをみることがあまりなかったので、いろいろな記事を読みがてら練習するのもありですね。
ちなみに上記のモノ以外だと、コンテンツ販売、サブスクなどもあります。
集客・販促はどんな会社が運営することが多い?
集客・販促を目的に行うメディアは、いわゆるBtoBメディアなど、自社でサービスを持っている会社が運営することが多いです。
例)PR TIMES MAGAZINE
株式会社PR TIMESが運営するマガジンです。
上記のメディアを通して、プレスリリースをPR TIMESで配信するメリット・効果なども伝えてます。
ブランディング・広報は、想いをカタチにする
ブランディング・広報は、メディアを通して会社やサービスの認知の拡大、イメージを根付かせたりすることが目的です。
例)SWAY magazine
シーシャのお店です。
メディア一覧をみるだけで空気感・雰囲気(しっとりした感じ)や、記事を読んで「何を大切にしているか?」がわかります。
【有益余談】メディアを提案の際に意識。「何を目的にするか」で指標が変わる
有益余談に定評がある(と、私が勝手に思っている)えるもさんです。
今回は、メディアを提案する側だったら?という視点でお話をしてくれました。
何を目的にするかで、指標が変わる
例えば広報・ブランディングを重きにおいた場合、「数値」がかなり見えにくいです。
そんな中「ぜんぜんPVとれない!」「会員登録が少ない!」などと躍起になることは少し目的からズレることに。
(逆にPVが取れていても、本当に伝えたいことが伝わっていないメディアになる)
それよりも、コメントが残されている、ターゲット層へシェアされている、を指標に置くことが大切です。
そうでないと、本当は目的が達成されかかっているのに「会員登録が少ないからメディアを閉鎖しよう」ということにもなりかねません。
今回の講義の本丸。「戦略設計」について
メディア戦略の作り方のポイントは、下記の通り。
まずは上記6つをしっかりと言語化していくことが、ゼロをイチにする前提です。
今回はその中でも「ペルソナ」が、特に大切という話でした。
ペルソナは、「この人!」と特定できるくらいまで詳細に決めてみる
マーケティング用語で「誰にむけて?」を詳細に決めることをペルソナ設定といいます。
ペルソナ設定がぼんやりするとぼんやりしたメディアになり、結果として誰にも刺さらないメディアになってしまいます。(悲しすぎる…)
ペルソナの設定をするためには、様々な項目がありますが、特に2つ重要ポイントがあります。
・何に困っているか?課題を感じているか?
・インターネットの利用状況
1つ目はなんとなく想像がつくと思いますが、インターネットの利用状況…?
インターネットの利用状況は「いつ利用するか?」「どんなSNSを利用するか?」などです。
例えば、利用時間は夜の寝る前なら、IQ2でも読める記事がいいなぁとか。
(文字は大きめ、簡単にできるチェックリストをつくるなど)
ペルソナを詳しく設定しておくと、ライターさんに記事をお願いする場合も「どこまで書くか?」「どんな方向性で書くか?」などの指標になります!
ちなみに。
ペルソナ設定は無料フォーマットなどもたくさんありますが、個人的には下記の書籍がすごくわかりやすかったです。
インスタ運用本ですが、考え方としてはメディア運用にも応用が効くかと!◎
なにも調べずにはじめても、お金の無駄づかいになる!大切な「リサーチ」
メディアをつくる上で、リサーチは重要。
というのも、競合を知っておかないとどれだけ頑張っても「誰にも見つけてもらえない」メディアになりかねないからです。
そのためにも、次の6つ視点でリサーチすることはかなり重要になります。
リサーチのポイント6つ
ベンチマークするメディア
競合メディアのPV数
差別化ポイント
ジャンル・業界の規模
キーワードボリューム
商材やコンバージョンのポイント
最後のSTEP!企画・カテゴリのつくりかた
目的、戦略、リサーチを終えるといよいよ企画・カテゴリを作成していきます!
どんな記事がいい?カテゴリは大きく3つ。
メディア運営をする場合は、ここまで考えて提案・企画するためコンサル的な要素も結構含まれます。
話を聞いていると、途中で「あれ?それをしたいなら、こっちの方がいいんじゃないか?」ということもよくあるそう。
「クライアントのやりたい!」を達成するために、幅をもって話・提案ができると良いですね◎
コンテンツ戦国時代のメディア運営
とはいえ、今はコンテンツがかなり飽和状態。
検索したらさまざまなメディアが一瞬で出てくるコンテンツ戦国時代に突入しています。
そんな中で、どういったメディアを運営すればよいのでしょうか。
生き残るメディア運営のためのアイデア3つ
他の会社や人にはない、自社・自分の強みを明確にする
同じような発信は淘汰されてしまう…。
自社・自分の強みをしって、情報発信することが大切です。
例)
ズボラOLの美容発信
1000社以上のコンサルをしてきたマーケ会社が解説
テーマをかけ合わせる
ざっくりジャンル「金融」「美容」と、個人の特徴をかけ合わせて、テーマのかけ合わせで差別化をはかる
例)
HSP ✕ フリーランス
アラサー ✕ 美容
「誰に、どうなってほしいか」を意識する
最初の「これだけは持って帰ってね」であったように、「誰に、何を伝えて、どうなってほしいか(届ける)」が大切。
ひとりよがりなメディアにならないように、常に画面の向こうにいる人を想像する
「誰に、何を届けたいか」は、いつまでも変わらない本質
編集講座の最後も、えるもさんは素敵な言葉を残してくれました。
「誰に、なにを届けたいか」
今回の講義に限らず、編集講座でえるもさんはいつもこの言葉を伝えていました。
わたしはライターとは別に、弱虫メンタルさん(繊細さん)向けのセッションをしていますが、それを始めたときも「誰に、なにを届けたいか」はずっと考えてきました。(今も、試行錯誤中です)
メディア運営に関わらず、サービスを提供する上では本当に大切なマインドであり、無意識でも意識できるように身に染み込ませていきたいです。