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玉川可奈子の夏休み 熊本・博多・岩国編
いつもお読みいただき、ありがたうございます。玉川可奈子です。夏休みも終はり、やうやく日常に戻つたと思ひきや…このことはまた後で書きます。
今回は前回の鹿児島・熊本編の続きです。
併せてお読みいただけたら幸甚です。
気が付いたら朝でした。
早速、けふ目標です。
一、熊本市電を完乗する。
二、熊本電鉄を完乗する。
三、福岡市地下鉄七隈線の延伸区間(博多〜天神南)に乗る。
四、錦川鉄道を完乗する。
五、ホテルで衣服を洗濯する。
六、目が疲れてゐるのでめぐりズムをする。
朝食をいただき、早めにホテルを出ました。
熊本市内巡り
さういへば、私の泊まつてゐる辛島町から少し歩いたところに、ラフカジオ・ヘルンこと小泉八雲の旧宅が保存されてゐました。行きたいのですが、けふは先を急ぎます。
また同じ明治時代、かの文豪・夏目漱石も熊本にゐましたね。共に第五高等学校の教師でした。時期は重なつてゐません。
タクシーに乗り、藤崎八旛宮へ向かひました。
タクシーから外を見ると、熊本城の天守閣が見えました。前に来た時、石垣は崩れ、地震の爪痕がたくさん残つてゐましたが、復興する姿を見ることができ嬉しく感じました。
ひの国の 雄々しく建てる この城の また見るけふは 嬉しかりけり 可奈子
藤崎八旛宮の御祭神は応神天皇に坐します。恭しく参拝しました。
そして、熊本電鉄に乗るために藤崎宮前駅に歩いて向かひました。
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藤崎の 社の神に 祈るかな 世の幸はひと 君の事のを 可奈子
ホームに行くと…懐かしい、日比谷線がゐました。
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内装も改造されてゐますが、営団地下鉄時代の俤も残つてをり、面白いものです。私含め、四名の乗客を乗せ、列車は出発しました。列車は民家の間を縫うやうに走つてゐます。北熊本駅の前あたりから景色が開けてきました。
北熊本駅では、手前のホームにくまモンのラッピングが施された銀座線がゐました。
雰囲気は、福島の福島交通に似てゐる気がします。途中の堀川駅は風情ある駅舎でした。陸上自衛隊上熊本駐屯地の最寄りでもあります。
八代亜紀みたいなおばさんが乗つてきました。
総じて、この路線は人間の生活に密着した感じがします。
再生医療センター駅で、野球部員と思しき人が降りて行きました。近くに大学の野球部のグラウンドが見えました。
そして、素敵な駅名の終点、御代志駅に着きました。
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駅前にはすき家がありました。
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折り返して、上熊本駅に向かひます。上り列車は、駅ごとに人が乗つてきて、黒石駅では自転車と共に乗る人もゐました。三ツ石駅では、子供の集団が乗つてきて、車内がにはかに元気になりました。立ち客もゐます。
北熊本駅に着きました。
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ここで懐かしい銀座線に乗り換へます。
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車内もしつこいくらゐくまモンのラッピングが施されてゐます。
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北熊本駅も良い駅舎ですね。
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そして、上熊本駅に着きました。熊本電鉄、完乗です。
それにしても、いつも地下にゐた車両が太陽の下にゐるのは不思議なものですね。
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上熊本駅から再び路面電車に乗りました。
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古い車両なので、とても揺れます。辛島町駅で乗り換へます。
辛島町駅から最後に乗つたのは低床型の車両でした。
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揺れないし、静かだし、ボックスシートはあるしで私好みです。
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かういふ車両が増えたら、路面電車も楽しくなるでせう。田崎橋駅まで乗り、熊本市電、完乗しました。
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田崎橋駅から歩いて熊本駅に行きました。
熊本駅で、博多駅までの指定席を求め、お土産屋さんを冷やかしてゐると、立ち飲み屋さんがありました。
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玉川、衝動的に立ち寄り、球磨焼酎三杯(川辺、大石、武者返し)をロックでいただきました。
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「長崎の旅」の時と同じですね。
ロックで三杯ですが、玉川、この程度では酔ひません。熊本名物を口にしてゐなかつたのでちやうど良かつたです。
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この中では、大石がまろやかで特に美味しい。他もすつきりした味はひです。まるで、美味しい水を呑んでゐるみたいです。
大伴旅人が、
験なき ものを思はずは 一杯の 濁れる酒を 飲むべくあるらし (巻三・三三八)
あな醜 賢しらをすと 酒飲まぬ 人をよく見ば 猿にかも似む (巻三・三四四)
価なき 宝といふとも 一杯の 濁れる酒に あにまさめやも (巻三・三四八)
などと歌つたことが『万葉集』に残されてゐますが、たまに呑むのも悪くありませんね。
こまひとが 楽しみにする この酒の その味はひに 我酔ひにけり 可奈子
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博多から岩国へ
次は、みずほ606号で博多駅を目指します。
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座席はなんとグリーン車。贅沢は敵ではなく味方です。
座席は、今まで乗つたどの新幹線の車両よりも座り心地が良いです。ライバルは高速バス、プレミアムドリーム号のプレミアムシートか、近鉄の特急ひのとりのひのとりプレミアムくらゐでせう。
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十一時十六分、熊本駅を出発しました。出発してすぐ西南戦争の激戦地である田原坂のそばを通過して行きます。
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次の停車駅である久留米駅は、明治維新の先達、真木和泉守の出身地。彼はこの地に鎮座する水天宮の神職でした。近衛兵の設置や祖国に貢献した人を神に祀ること、五等の爵位などは、真木和泉守の献策によるものです。真木和泉守を知らずして、明治維新の本質を理解することは不可能でせう。
このことは、「熊本の旅」や「筑紫の旅」などにも触れましたので、併せてお読みいただけたら幸甚です。
わづか三十五分の乗車で、博多駅に着きました。これから地下に潜ります。今年の三月に延伸した七隈線に乗ります。
天神南駅までのわづかな区間ですが、往復して博多駅に戻りました。
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七隈線に乗り、九州の鉄道を漏れなく全て乗りました。そのお祝ひをしようと思ひ、博多バスターミナルの地下にある牧のうどんに行つたら…すごく混んでゐてあきらめました。
私は、「あきらめたら試合終了」などといふプロパガンダがたまらなく嫌ひです。あきらめても、新しい何かが見つかるだけです。特に問題はありません。
駅も、土日といふこともあり人が多過ぎです。人混みが苦手な玉川には苦痛です。
牧のうどんをあきらめ、駅構内の立ち食ひうどん屋さんで、かしはうどんをいただきました。なほ、私の前で食券を買つてゐた若いお姉さんは肉うどんでした。中々美味しいです。
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九州は、うまかっちゃんにマルタイの棒ラーメン、ブラックモンブランなど、危険なものが多いですね。
気を付けなければ。
博多駅からこだま854号で新岩国駅まで行きます。
12番線ホームに現れたのは500系。
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速いのに、こだまとはこれ如何。
速いことが最大の取り柄ですが、居住性の悪さからのぞみを更迭された可哀想な名車です。
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座席は広く、ふかふかです。居住性は、のぞみより良いですね。
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「銀河鉄道999」の発車メロディが鳴り、十二時五十四分、博多駅を出発しました。ゴダイゴが歌ふとかつこいいのに、ダサい土方のカラオケ大会みたいなLDHが歌ふと気色悪い。
私はかなりの面食ひですが、ジャニーズとかLDHなどは受付けません(頭悪さうだし、下品だし)。
博多駅を出発してしばらく行くと、トンネルに入ります。そのトンネルの真ん中あたりは、かの有名な犬鳴峠、さう犬鳴村があります。都市伝説で有名な犬鳴村、「この先、日本国憲法が通じません」といふ看板があつたとか。
現行憲法の適用を受けないならば、帝国憲法を運用してゐるのでせうか。だとしたら、とても良心的な村ですね。無制限に人権が拡大することもないし、平和を愛する諸国民もゐないし、自前の軍隊は持てるし、何よりも天皇陛下は神聖不可侵だし。
もしかしたら、もつと遡つて御成敗式目とか、十七条の憲法かも知れませんね。
玉川はひねてゐるのか、かういふ発想ばかりしてしまひます。
次は小倉駅。ここで九州ともお別れです。また逢ふ日まで!
関門トンネルを抜けて、新下関駅に着きました。ここでもそれなりに人が乗つてきました。私の隣にも子供連れがやつてきました。向かうのホームには、レールスターが停車してゐました。
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車窓を眺めてゐると、つくづくわが皇国は、豊葦原の瑞穂の国だと実感させられます。経済発展を遂げつつ、この美しい国土を保てるやうにして行きたいものです。
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厚狭駅では三分ほど停車しました。ここから美祢線が出てゐますが、六月の大雨の影響で、不通となりバス代行運転をしてゐるとの放送が入ります。源実朝の、
時により 過ぐれば民の 嘆きなり 八大龍王 雨やめたまへ
といふやまとうたの作法を無視してまで詠んだ切実なる歌が思ひ出されます。
隣の子供連れですが、親の躾がよく、静かにしてゐます。親も、決してスマホを見ることなく、子供に寄り添つてゐます。
新山口駅では一人だけ乗つてきました。ここでも三分停まりました。
青春18きつぷで山口県を移動すると、とてつもなく長く感じるのですが、こだまとはいへ新幹線は速い。
次は早くも徳山駅です。ここから、人間魚雷・回天の訓練基地があつた大津島に行くことができます。
回天を開発した黒木博司少佐は、この大津島沖で殉職されました。平泉澄先生は昭和三十二年二月に大津島を訪ねられ、
風烈し 憤り烈し 海深し 悲しみ深し 嗚呼大津島
と詠まれました。
けふは、陽の光に照らされ、徳山の海はきらきらと輝いてゐました。
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錦川清流線
次はいよいよ新岩国駅です。初めてここで降ります。
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錦帯橋には行けないので、模型だけ見ました。
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なほ、錦帯橋については、ISSAさまの次の記事が詳細でいたれり尽くせりです。
新岩国駅は、なんでこんなところに新幹線を停めたのか不思議に思ふやうなところです。
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そして、そこから歩いて五分もしないところに、清流新岩国駅があります。
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かつて、御庄駅と呼ばれてゐました。
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ここから、錦川鉄道錦川清流線に乗ります。
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錦川鉄道はかつての岩日線で、昭和六十二年に第三セクターとなりました。島根県の日原駅まで計画されてゐました。
貨車で作つた待合室が素敵です。中にはベンチなどはありません。
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安定の無人駅で、人の気配はありません。
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ツクツクハフシの鳴く音を聞きながら列車を待つてゐたら、三人ばかり来ました。そのうち二人は外人です。
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十四時四十一分、単行列車が現れました。
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NT -3004形(きらめき号)です。座座席は転換式クロスシートです。テーブルまで付いてゐます。
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外人二人組、ホームで戯れてゐます。
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出発して最初の停車駅、守内かさ神駅は、秘境駅として知られてゐます。
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数件の民家があり、言ふほど秘境感はありませんでした。
守内かさ神駅を出ると、車窓右手に錦川の清き流れが見えるやうになります。
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列車には蛍のラッピングがされてゐましたが、これだけ美しいと蛍もゐさうですね。
車窓はまさに豊葦原の瑞穂の国であることを思はせます。
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南河内駅は、目の前は田んぼ、そしれ青々とした山です。駅名からどおくまんの某漫画を連想したらおつさんです。
行波駅は、ゆかばと読みます。川で遊ぶ人の姿が見えます。
次の北河内駅で、上り列車(せせらぎ号)と交換して行きました。鮎やオホサンセウウヲのラッピングが施されてゐました。北河内駅を出てからしばらくトンネルを出たり入つたりを繰り返します。そして、車窓左手に清流の滝が見えてきます。この時、ありがたいことに徐行運転してくてくれます。
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志貴皇子の「石走る 垂水の上の」の御歌が思ひ出されます。
椋野駅で、地元の高校生らしき人が降り、代はりおつさんが乗つてきました。駅前には数件の民家があります。
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次の南桑駅との間には、かじかの滝があり、これまた徐行運転してくれます。
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車窓に見える錦川は、まことに清らかで、見る者の心さへも洗ひ浄めてくれるでせう。来てよかつたと、むらぎもの心から思へます。
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南桑駅周辺には、天然記念物のカジカガヘルが生息してゐると、車内放送で流れました。ここで、ゴムボートを持つた数名の男性が乗車しました。
川では、鮎を釣る人の姿も見られます。鮎を釣る人は、長い竿に、囮を入れる専用の入れ物を持つてゐるのでわかりやすい。
臨時駅の清流みはらし駅を通過し、根笠駅に到着。ゴムボートを持つた人らが降りて行きました。
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根笠駅から次の河山駅までは、この路線最長の4.4km。途中には、流された橋がありました。
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河山駅は島式のホームが一つあり、ガランとした駅舎が印象に残りました。沿線には、ところどころ住宅があり、生活のにほひがします。
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柳瀬駅の前で、列車が川の水面に近付きました。
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迫力ある景色に息を飲みます。柳瀬駅は、川が目の前で楽しい駅でした。
木々のトンネルと、あしひきの山々と、ひさかたの天つそらの下、そして清き流れを横に見て、終点の錦町駅に着きました。
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あとは、帰りに清流新岩国駅から川西駅間を乗れば錦川鉄道は完乗です。
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錦川駅では、小さな鉄道資料館を見、自分へのお土産にエコバッグと可愛いニシキーのキーホルダーを買ひました。
ニシキーは錦川鉄道のマスコットキャラクターで、オホサンセフウヲです。
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私、錦川清流線、好きになりました。
錦川 川辺を走る まがな道 窓に見ゆるは ひなの山里 可奈子
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帰りは、二両編成で、緑色のこもれび号(NT -3003形)に乗りました。
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帰りの列車は、逆方向です。西陽に照らされた美しい川に目を奪はれます。上り列車では、清流みはらし駅を撮ることに成功しました。
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そして、守内かさ神駅で一人ずつ乗り降りがありました。やはりここが秘境駅なのは、盛り過ぎな気がします。
最後に、清流新岩国駅から川西駅間を乗り、錦川清流線を完乗しました。川西駅は錦帯橋への最寄り駅ですが、歩いて二十分はかかるさうです。
刑務官募集のポスターが貼つてありました。
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この仕事、すごーーーーーく大変さう。特に、女子。離職率がとてつもなく高いとか。しかし、崇高な仕事であることは間違ひありません。
さういへば、岩国には岩国刑務所がありましたね。女子刑務所です。川西駅の次の西岩国駅の近くです。
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矯正展、とても楽しいです。
読者の皆様も是非、お近くの刑務所をお尋ねください。
中に入る(受刑者になる)のは、ダメ、ゼッタイ!
岩国駅に着きました。
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すぐに駅近くのホテルに投宿しました。さすがに空腹です。お部屋にマッサージは呼べないやうなので、近くのや台ずしで一杯いただきました。
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さて、明日は広島に行きます。今回はここまでといたします。
次回をどうかお楽しみに。(続)
最後に、宣伝となつて恐縮ですが、『維新と興亜』第二十号に、「くにおもふうたびと 橘曙覧 中」を書かせていただきました。
本日発売です。お手に取つていただけたら幸甚です。