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ひたちなか海浜鉄道のキハ205最初で最後の夜行列車に乗つてきたヨ 後編

 いつもお読みいただき、ありがたうございます。玉川可奈子です。

 前回の続きです。前編、中編、併せてお読みいただけたら幸甚です。

 どうか最後までお付き合ひください。

車庫での撮影会を終へ、これからホームへ戻ります。短い距離ですが、キハ205に乗つて移動します。
ホームに着くと、ゐました!ミニさむ!可愛い過ぎます。定位置で佇んでゐます。

【今朝も元気に一回転!駅猫ミニさむ】 おはようございます。今朝の気温氷点下1度、車の窓が初めて凍てついた、かなり冷え込んだ金曜日の朝を迎えました。今朝も駅猫ミニさむ、元気に屋根裏から登場。撫でさせて貰うと一回転!とても元気でご機嫌です。今日も駅務よろしくね、ミニ。(F) #湊線 #海浜鉄道 #那珂湊駅 #駅猫ミニさむ

Posted by おらが湊鐵道応援団 on Thursday, December 15, 2022
「ナニ、あんた?!」みたいな顔で玉川を見てきます。それでも猫相(ニャン相)は良いですね。

 三栗の 那珂の湊の この猫は めぐしうつくし 見れどあかぬかも 可奈子
ウトウトしてる姿をしばらく眺めてました。なほ、鉄ヲタの人々、ミニさむに対してあまり興味がなささうでした。マア、私も普通の女の子が好きなアイドルや音楽にまつたく興味ありませんが。芸能界なんてクソの掃き溜めです。そんなものに夢中になつたりするのは正気の沙汰ではありません。
待合室で、もつ煮込みが振る舞はれました。那珂湊駅近くのお店のソレださうです。あたたかくて美味しいです。ぬくぬくになりました。
湊線応援団といふ方が、写真の解説をしてくださいました。素敵な写真ばかりで、一枚一枚に目と心を奪はれます。
ミニさむ、お散歩中です。
定位置に戻らうか悩み中のミニさむ。この時、応援団の方に声をかけられました。ミニさむの席の隣に座るよう促されました。席に座ると、応援団の方、私のひざにミニさむを乗せてくれました。不安さうにするミニさむ。可愛い過ぎて固まる玉川。ぬくぬくでした。応援団の方によると、慣れた方にはひざの上に乗るさうです。
外は雨。車内では、運転席で車内放送などを体験させてもらへるイベントが開かれてゐます。原稿を用意して、車掌の如く放送する方もゐました。玉川、オルゴールのみ流させていただきました。途切れ途切れの「アルプス牧場」。泣きさうになつてました。
イベントが終はり、またまた勝田駅方面へ走り出しました。その間、車内では懐かしの栓抜き体験をしました。ビンの飲み物を、車内の栓抜き開けで開ける。貴重です。

衣手の 常陸の海は 見えねども 闇夜の旅も 楽しかりけり 可奈子
勝田駅から折り返し、またまた那珂湊駅へ戻りました。駅では物販が始まり、玉川もいくつか買ひました。ミニさむがまだゐたので、少したはむれてから車内で寝ました。時刻は一時頃。いはゆる「バカ停」といふものです。玉川、身長百七十センチ以上あるのですが、あの狭い席で体を縮めて寝ました。想像以上に寝辛かつたです。そして、肩と腰が痛い…。
四時頃、目を覚ましてホームに行くとミニさむが寝てました。朝の挨拶をして、撫でてあげました。撫でても逃げないミニさむ。玉川に慣れてきたのでせうか。
車両を連結して間もなく出発です。まづは始発列車が走る前の時間に、阿字ヶ浦駅まで行きました。夜行列車感がありました。
阿字ヶ浦駅から折り返して勝田駅へ向かひます。列車は夜明けの中根駅付近を走つてゐます。
勝田駅に着きました。空が少しずつ明るくなつてきました。しかし、ここで不具合発生!キハ205がなかなか動きません。まさかの故障!?運転席のあたりが慌しいです。
どうにか後ろの車両に押してもらふ形で発車しました。かなりのんびりと走つてゐます。中根駅の近くですが、景色がはつきりと見えるやうになりました。なほ、中根駅の近くには古墳があります。
那珂湊駅でキハ205を切り離し、別の列車に乗り継ぐことになりました。ありがたう、キハ205。体は痛く、眠いですが嬉しく、楽しい旅になりました。
こちらの車両に移ります。車内はロングシート。玉川、運転席横に陣取ります。
間もなく殿山駅。夜明けの空、そして太平洋に向かつて列車は走つてゐるやうです。
次は美乃浜学園駅。車窓にはイモ畑が広がります。昨夜、ぬばたまの闇の中で見えなかつた景色はこのやうに素敵なものでした。
そして、終着駅。阿字ヶ浦駅に着きました。ここで、ツアーの皆さんは降りて行き次の行程へ向かひます。
義公・徳川光圀由来の掘出神社を参拝しました。
境内からほんの少し歩くだけで、太平洋が望めます。
ちやうど朝日影豊栄昇るその景を見ることができました。
商魂たくましい宮司さん、ほしいも神社を建立しました。欲しい物を願ふと叶ふとか。ミニマリストの玉川、欲しい物はありません。強いて挙げれば現金と夫、あと適度に働けて稼げれば良いです。それにしても、悪趣味なビッグスクーターですね。泉下の義公も苦笑ひを通り越して、淫祠邪教といふことで取り潰すかも知れません。
コーヒーと軽食をいただきました。中はさつまいも。美味しいです。
阿字ヶ浦駅へ戻り、キハ222、つまり御神体の中へ入らせていただくことになりました。
恭しく中に入らせていただくと、車内はボックス席。床が木なのは北海道で走つてゐたからと、鉄ヲタの方から伺ひました。
ロングシートもあります。
羽幌炭鉱鉄道で走つてゐました。キハ222。その来歴と丈夫さに驚かされます。
この線路の向かうが新たに開通します。いつになることでせう。その時は必ず乗りに来るでせう。
帰りの列車が来ました。これに乗つて勝田駅へ帰ります。夜行列車組の多くは、那珂湊駅で降りて行きました。流石の玉川、眠いし、疲れたしで観光する余裕はありません。
眠過ぎる中、特急ひたち4号ですぐに帰ります。余裕があれば、那珂湊周辺を散策したかつたのですが…。次回に残しておきます。きつとまた来ることでせう。

 最後までお読みいただき、ありがたうございました。

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