【読書感想文】「神との対話2」を読んで
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「神との対話2」を昨日、読み終えた。
「神との対話1」に引き続き、率直な感想を書きたいと思う。
おそらく前回以上に率直なものになるだろう。
さて、「神との対話1」には個人の人生や生きる目的について書かれていたのに対して、2作目はもっと大きなテーマ、社会のシステムや宗教、歴史、教育についてもかなり詳細に書かれていた。しかし、読み終えて感じるのは「それってむしろ、個人のことよりも細かい(小さい)ことなのでは?」ということだ。
なぜなら、「人が生きる目的」はいつの時代でも変わらないのに対して、「社会のシステム」は常に変化しているからだ。
さらに言うなら「個人の意識」が社会を作っているからだ。
つまり、この世界はすべて「個人ありき」だということ。
だから世の中を良くしたいなら、「社会のシステム」を考える前に「個人の意識」を変える必要があるのだ。
1作目、2作目と読み進めていけば自ずとそのことに気づくのだが、この本にははっきりとは書かれていなかった。「それを言っちゃあおしまいよ」ということなのだろう。
ただ、これまでの歴史の意味や現在(と言っても20年前のだが)の社会システムがどうしてそうなっているのかということがわかりやすく説明されていた。
また、宗教についてもその問題点をはっきりと指摘しており、20年前としては相当ショッキングな内容だったのではないかと思う。特にキリスト教徒が大多数を占める国においては。
ということで、「神との対話2」の内容を一言で表すとしたら、
「世界は個人の意識が創っている」。
さらに補足するなら「個人の意識が集合意識となり、集合意識が世界を変える力となることを知り、一人一人が世界に対する責任を持つ」ということである。
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そして、教育については「親が子どもを育てなければならない」という概念の問題点について書かれていた。これについては私も前々から思っていたことでもある。
つまり、人が子どもを産むことができる年齢(18~40歳くらい)というのは、まだ親自身が未熟(子ども)であるという疑いようのない事実だ。まだ成長途中にある子どもが、子育てや教育といった、人間にとっての言わば「最重要課題」をこなすことができるとはとても思えないからだ。
この問題の解決法について「神」は「年長者に任せればよい」と言っている。「年長者」とはおそらく祖父母の年代のことだろう。教育のすべてを年長者に任せることは古い観念の押しつけにも繋がるのでバランスは必要だと思うが、家庭における子育てで年長者の力を借りることには私も賛成である。
また、学校教育のあり方については「知識よりも知恵を教えるべき」と説いている。
「記憶」に重点をおくのではなく「考えること」に重点をおくべきだと。
これも共感できるし、1作目からの内容にも沿っていると思う。
つまり、「ものごとへの対応(経験)を通して真の自分を見つけること」という人間本来の目的に合致しているからだ。
学校はその材料と機会を与え、「考えるとはどういうことか」を学ぶ場所なのだと。
ただ、その材料となる知識を提供する必要はあるという。「知識」とはあくまでも「その時点で事実とされていること」であり、これは「真実」とは別のものである。
なかなか難しいと思ったのは、歴史の知識をどう教えるべきかである。
「神」は「あらゆる解釈を調べ、そのすべてを考える材料として提供すればいい」と言っているのだが、はっきり言ってこれは不可能に近いだろう。特に、使う教科書が決められている公立学校では難しい。
それに、ある歴史的な事柄一つをとってもその解釈はそれこそ数えきれないくらいあるのではないだろうか?実際、歴史を研究している人たちは一つのテーマに何十年もかけたりするのだから。
まぁ、私も大切なことはそういうことではないとわかってはいる。
大切なことは「すべてを事実として覚えさせない」ということだろう。
実際、古代文明に関する発見により歴史の解釈が変わることはよくあることなのだ。
教育において一番重要なことは「考える喜びを教えること」なのではないか、と私は考える。
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経済システムについてもかなり詳細に書かれていたが、何せ「現代の」と言っているのは20年以上前の話だし、あまりにも話が難しすぎて私にはよく理解できなかった。
ただ、「世界が一つの国になれば戦争がなくなる」ことや「すべての人が収入の10%を出し合えば、地球上のすべての人が何不自由なく暮らせる」という提案は理解ができた。
また、「収入の上限を作り、それ以上は必要なところに寄付する」というのも納得できた。
「すべてのお金の流れを見えるようにする」というのも素晴らしいと思ったが、これまた難しいだろうなとも感じた。
そこでふと思ったのは「10%と言えば消費税、、てことはもうやってるんじゃ?」ということ。つまり日本ではもう「すべての人が何不自由なく暮らせる準備ができている」はずなのだ。
そうか。それで最近「ベーシックインカム」のことがしばしば語られるようになったのか。
この本の中でも著者が何度も「働かないでブラブラしている人にお金をあげるなんて、一生懸命働いて稼いでいる人が賛成するはずがない」と言っているのだが、それに対して「神」はやはり何度も「働くかどうかは個人の選択の問題であって、すべての人に生きる権利がある」と答えている。私はこれにも大きく賛成である。
「働かなければ生きていてはいけない」などと生きることに条件をつける権利など誰にもないはずだからだ。
そもそも私たちは、この地球に生まれた時点で「生きることを保証」されているのだ。
空を飛ぶ鳥のように。自由に泳ぎ回る魚のように。
なぜなら私たち人間もまた、神の完璧な創造物であるとともに神そのものだからだ。
いわゆる「職に就くこと」によって経験することを選ぶのか、そうでない方法を選ぶのか。ただそれだけの違いなのではないだろうか。
私たちは今まで、資本主義という経済システムを「そう決まっているから」と当たり前のように受け入れ続けてきた。しかし、これはつい最近になって押し付けられた、一部の人間が利益を搾取するための便利なシステムであり、そんな都合のよいものがいつまでも続くはずはないのだ。それがピラミッドの一番上にいる一部の人間のためのものだと気づき始めている人たちも大勢いる。これからますます増えていくだろう。
「そういうものだから」などという子供だましの言葉に黙って従うのは、もうやめようではないか(もうそろそろ、子どもさえも騙されないだろう)。
もちろん、仕事によって喜びを得ることを否定するつもりはない。
喜びを得る方法は人それぞれだということを認めて尊重することが、この地球に生きるすべての人を幸せにするために必要なことなのだ。
「経済システムのことは難しくてよくわからない」と言いつつ、いつの間にか熱く語ってしまった。
というのも、現在の私がまさにそのシステムの壁を壊そうと挑戦している最中だからだ。
いや、「壁を壊す」という言い方は物騒だから言い換えよう。
私は「壁などない」ということを証明しようとしているのだ。
つまり、「生きる権利に条件などない」ということを。
「どんな人なら生きてよい」とか「何をすれば生きてよい」とか、そんなことを誰かに言われる筋合いはないのだ。
ということで、次の話題に移ろう。
♡*♡*♡
私がこの「神との対話2」から学んだ新しい視点がある。
それは「人との関係で大事なことは【必要とされないこと】」。
これはちょっと目から鱗が落ちる考え方だった。
なぜなら私は、今までずっと「人に必要とされるために頑張ってきた」からだ。
そして少し前から、その考え方が自分を苦しめてきたことには気づいていた。
しかし、人との関係性で「一番大切なこと」が「必要とされないこと」とは!
ではなぜ人は人との関係性を求めるのか?
それは「人との関係を通して自分の神性を経験するため」だと言うのだ。
つまり、その経験を通して自分は何を望んでいるのか、自分のどんな面を表現したいのかと自らに問うことが「愛に基づいた関係」の出発点なのだと。
「誰かに必要とされること」や「誰かを必要とすること」による人間関係は、依存の関係でしかない。
依存関係によって人は互いに自分を見失っていく。「真の自分」はどこにもいなくなる。
「真の自分」が実現できない人生は「地獄」と同じなのだ。
そう。自分が「地獄のようだ」と感じるなら、そうなのだ。
では私はなぜ「地獄のような」体験をしてきたのか?
ここでやっと救いの手が差し伸べられる。
それは「天国を体験するため」🌈。
私は天国を体験するために、相対的な存在としての地獄を体験する必要があったのだ。
初めから天国にいる人は、そこが天国だと気づかないからだ。
そして、初めから地獄にいる人もまた同様である。
私が「地獄のようだ」と感じたのは、もともと「どちらでもない場所」にいたからであり、しかも「天国がある」ということを潜在意識で知っていたからではないだろうか。
ここですべての鍵になる言葉が出てきた。それは「感じた」という言葉である。
つまり、「場所そのもの」は天国でも地獄でもないのだ。
それを「どう感じるか」がすべてなのだ。
私は今、こうしてごく個人的と思われる視点からすべてを見ているのだが、このことが世界を創造していることも知っている。たった今、この瞬間にも。
この本の内容を「個人の意識が世界を創っている」という一言に凝縮できるのではないかと私が思うのは、そういう理由からである。
※この感想文はあくまでも私個人の主観によるものであり、本の内容を解説するものではありません。
【前回の感想はこちら👇】
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桑田華名
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