2023年10月16日(月)Xより「維新における、薩長は売国政権だったのか?」
XのTLで見かけた書き込みを見て思いつきで書いてみました。
薩摩出身なので郷士の端くれでしかなかったにせよ気にはなります。
旧幕府関係者でしょうか?
薩長悪玉説(大政奉還後の江戸焼き討ちなどはたしかに謀略だとは思います)を主張し、幕府のままでも近代化はなし得たし、後の戦争は起こらなかったという説を立てる言論人をネットで観ることがあります。
個人的には幕府が存続しても大奥ひとつ動かせなかった(慶喜公言説)し、北海道をフランスの領土として割譲していたかもしれないと思う人間です。以下はXの文章。
幕府サイドから見れば薩長政権は日本の文化を壊した売国奴に見えると思う。
ただ、当時国際関係(経済)において、貿易により技術や資源入手の際、銀行を通した信用取引が必然的に要請されることになり、そのシステムに組み込まれることが管理通貨制(銀行制度)導入の前提条件となったと考える。
日本近代化の要因は日本人の勤勉さはあるとしても、近代銀行制度による金本位制から管理通貨制への移行が大きく寄与していると考える。
信用創造機能の知見の利用により、労働力の極大化が図られ早急な近代化が可能になった。
銀行制度自体は伊藤博文の主導で整備されたが、その有用性を見抜き実現化に奔走したのは幕府サイドの渋沢栄一だった。
日本の近代化にとって金融面の国際標準化とその国際組織への編入は当時の日本としては避けられないものであったと思う。
倒幕のために英国の属国(薩長)が幕府を倒したという単純なものでもない。
反対に幕府はフランスに資金を頼っていたというのも反面の事実である。
この流れを快く思っていなかったのが西郷であっただろうし、日本文化の破壊を嘆いていた人も多かっただろう。
日本文化復古の動きは芸術面などから起こっており、それは昭和維新などとして政治にも反映され、その主役は旧幕府の人々が担っていたのではあるまいか?
第二次世界大戦は明治維新が起点であり、明治維新が悪とする考え方は、旧幕府側の論者がよくする論調である。
気持ちは分かる。
でも昭和維新によって薩長閥は弱体化し、当時の国を動かしていたのは質が違っていた面もある。
蒸し返しても無駄な対立になるばかりでしかないが、維新自体は最良手と思う。