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ドナルド・トランプ次期大統領、安倍晋三氏の未亡人とマール・ア・ラーゴで夕食会 日米関係に疑問の声も

いろいろ書きたいことがあるのですが、大学というところはいろんなことがあるもんで、バタバタしてますので、書けるところから書いていきます。

South China Morning Post(香港)の取材を受けて、この記事にコメントを寄せました。

この記事のコメントのもとになった取材全体を掲載したいと思います。

1)この「未亡人外交」は、トランプ氏が人間関係を重視し、故安倍氏と良好な関係にあったことを物語っている。しかし、それによって、現職の日本の首相である石破茂氏がいつトランプ氏と会うことになるのかが明らかになるのだろうか?トランプ氏は来月の就任式前には外国首脳と会わないと述べていたが、実際にはカナダやウクライナの首脳など、かなりの数の首脳と会っている。

ドナルド・トランプ次期米大統領が安倍晋三前首相の未亡人と会ったことは、石破氏に対するメッセージだったと思います。ご指摘の通り、私もトランプ次期大統領と安倍元首相の関係は良好だったと思います。石破氏に対するメッセージは、

「日本は安倍時代と同じように米国と付き合え」

ということだと思います。

第一次トランプ政権時代に日米関係が良好だった理由は、日本が米国に従順だったからです。トランプは「アメリカ製品を買え」と訴えてました。これに最も応えた同盟国は、言うまでもなく日本だったわけです。日本は米国に投資し、米国製品を買いました。

政治的には、安倍首相がトランプ大統領と異なる意見を表明したことは一度もなかったと思います。トランプ大統領が離脱を決めたTPPだけは安倍首相も同意しなかったですが。

トランプ大統領は、就任前に石破茂元幹事長と会うことはまずないでしょう。これは、トランプ大統領の日本に対する駆け引きです。トランプ大統領は、安倍氏と石破氏を意図的に区別することで、安倍氏と同様に石破首相にも服従を求めているのだと思います。

2)石破氏は次期米大統領との会談で、困難に直面したり、かなり低い順位に甘んじたりすることが予想されるのか? これは、日本が米国から引き続き優遇される立場にあることを示すものだろうか? 少なくとも韓国には、大統領が弾劾されたという言い訳がある。

そうは思いません。前回のインタビューでも申し上げましたが、石破首相は岸田前首相の防衛政策の拡張路線を継続するからです。野党第一党の立憲民主党の代表である野田佳彦氏もこれに同意しており、石破内閣の下で防衛政策は着実に進むと思います。

トランプ政権は、おそらくアジアにおける安全保障面で日本に一層の負担を求めると思います。トランプ氏の要求を受け入れることについては、日本の国会で合意が得られるでしょう。

安全保障政策において、与野党間でこれまでにない安定した状況を作り出すことで、日本はトランプ氏から好意的に見られるでしょう。

3)その他、ご意見がありましたらご記入ください。

安倍政権下と状況が異なるとすれば、それはウクライナや中東での紛争の存在です。また、アベノミクスが実施されていた時よりも日本経済が弱くなっていることです。

紛争については、トランプ氏が強引に解決しようと動いた場合、日本政府とは異なる政策をとることになります。しかし、日本政府は静観し、米国に従うでしょう。

また、日本経済が弱体化して「アメリカ製品を買え」と言っても、トランプ氏は「ジャパン・パッシング」をするだけではないかとも思います。

4年前よりもトランプ氏にとって日本が重要でなくなっている可能性は十分にあると思います。


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