本「准教授・高槻彰良の推察7 語りの底に眠るもの」
澤村 御影著。
オーディブルにて。
「沼」・・・。
なんだろう。
この「沼」って、響きからして
なんか怖い雰囲気をかもしだしてるんだよね。
「池」には、コイとか日本庭園とか
そんなイメージがスッと出てくるから
あまり怖いイメージないんだけど。
この「沼」のエピソード。
ヌシがいて、そのヌシにお嫁さんを与えて怒りをおさめる。
そんなお話。
そして「人魚」を食べさせるレストランの話。
怖いなー
怖いよー
怖いのはオーナーシェフだわ。
怖いのは人だわ。ほんと。
でも、おばちゃんの一番印象に残ったのは
最初のエピソードかな。
異界に行くことができるエレベーターの話。
その話に出てくるのは
地方から進学して東京にやってきた大学生の話。
思い描いてた大学生活。
でも、そうはなれなかった自分。
やるせない。
どうしたらいいのか分からない。
だから異界に助けを求めてしまったのかな。
おばちゃん、もうずっと昔の大学時代のことを思い出した。
あぁ、自分にもそんな頃があったな、と。
大学生になって
周りになじもうと必死だったんじゃないかな。
周りのファッションとか気にしちゃって
洋服とか髪型とか
なんだか頑張ってた。
もうすっかり忘れていたけど
必死だった若い頃の記憶が蘇った。
大変だったな、あの頃。
周りと違ってていいのに。
違う自分でいても全く構わないのに。
でも、もっとよーく思い出してみると
大変なだけじゃなくて
楽しかった。
みんなで新しい大学生、って世界に飛び込んで
よく分かんないけど
おしゃれして、遊びに行って
恋愛だー、バイトだーって
毎日忙しかった。
必死になれるのも若い頃だけ。
おばちゃんになると、必死になる気力・体力がないからねー(笑)
なじめない、って悩んでいる若者には
「いいんだよ。そのまんまで。そのまんまで仲良くなれる人と友達になればいい。」と言ってあげたい。
でも、反面
「なじもうと頑張るキミもステキだし、それができるのは今だけ!ファイト」と
言ってあげたい。
あー、異界に助けを求めた大学生くんに
そうアドバイスしてあげたいわ。