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苦情客すらファンにしちゃおう、って話。

一昨日、会社で苦情対応してたんですよね。

私は学習塾で勤めてるんですけども
講師じゃなくて本社勤務。

いつものように自分の仕事に勤しんでたら
夜8時に1本の電話が掛かってきまして。
相手は通塾している子供の母親。

内容を聞いてみると
教室でのトラブル対応に不満がある様子。

そもそもそのトラブルの原因ってのは
電話してきた母親の子供。
隣の生徒と些細なことで揉め事になったようで。

母親が納得していないのは簡単に2点。
1)その場で叱らずに、後になって伝えてきたこと
2)他にも同じことした生徒がいたのに自分の子供だけが原因になってることに納得できない

まぁ結論としては仰る通りですねって感じ。

言うても小学生ですからね。
トラブルが起きたその場で言わないと分からないですよ。
しかもその場で事実確認を行わなかった、
または確認が不足していたと思われるので。

その後、速攻で伝えられた内容を整理して
社内ネットで関係者向けに発信しました。
私は部署が違うので『あとは任せた!』って感じですな。

けどね、

実は苦情を入れてきた母親とは打ち解けちゃいまして。
子を持つ親としての気持ちも分かりますし、
ユーザー視点で考えたときに塾に期待することも分かります。

なので電話口を通して、
①話をじっくり聞いて
②母親の気持ちを代弁する言葉を伝えつつ
③相手が言いたいこと・要求していることを引き出すための問いかけを丁寧にやる

とてもシンプルっちゃシンプルなんすよ。

「相手に寄り添う」と言う言葉はよく使いますが
本当の意味で寄り添えているか?というと
できている人は少ないんじゃないかな?

小難しい言葉を使ったり
相手を籠絡してみたり
堅苦しい営業言葉で対応したり
自分たちを守ろうと保身に走ったり。

そんな対応では炎上必至です。

やるべきは相手の状況を想像しながら
『自分ならどうか?』
と考えながら言葉を紡いでいく。

それこそが相手に寄り添うことではないか?
そのように思います。
ただ、これを行うには

相手を見極める判断力が必要だとも思います。
苦情とは言え事実は分からないので。
一方の主張だけを鵜呑みにしてしまうのは
これまたトラブルの元になりかねません。

理由もなく謝りゃいいってもんでもないし
自分たちを守るために謝罪を行わないってのも
よくないやり方とも思います。

謝るなら何に対してなのか?
確認できない事実について謝るのではなく
「気分を害するやり取りであったこと」に謝る。
「電話の手間をかけさせたこと」に謝る。
これでいいんじゃないかなと思うのです。

それだけでも相手の溜飲って下がるもんです。

そして決め手は「ありがとう」を伝える。
言いづらいことを伝えてくれたことに感謝する。
時間を使って知らせてもらえたことに感謝する。

苦情対応で大切なのは
相手を客として見ないってことです。

え!?どう言うことって感じですが
一人の人間として対応するこって意味です。

そうすれば相手が発する言葉を一つ一つ
丁寧に受け止められるはずです。
事実を理解するために問いかけもできるでしょ。

それを通じて人間味が出せるのだと思います。

今回の苦情電話、一通りのお話を聞いてからは
あとは親同士の会話みたいなモンでした。
親としての愚痴とか子育ての悩みを聞いたりして
近所のお母さんと話してた感じで終わりました。

電話の最初のボルテージとは打って変わって
仲良くなって終わったのでよかったです。

めでたしめでたし。

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