百済の工人たち
亀井水の長円はクサガメを思わせます。クサガメが朝鮮から大量に輸入され、野生化したのは江戸時代です。
見出し写真は、四天王寺の航空写真と法隆寺若草伽藍の再現図。まったく同じ伽藍様式です。また、韓国でも百済時代の寺院発掘がすすみ、多くが四天王寺様式であったことが解明されました。
おそらく、亀井水の亀形水盤も、百済の石工による入念な作品でしょう。故郷の亀、クサガメの思い出を抱いて。
百済の工人たちに思いをよせ
故郷を遠く離れ
難波の台地に海山の
栄えある国の大寺の
いしずえ築く誉れあり。
故郷のちいさき亀の姿には
澄めるみことのみほとけに
ささげる祈りの水鏡
とわに絶えざる真心に
日のもとの亀と名づけたり。
遠き山里のなつかしく
水辺に遊ぶ亀の目は
空の光に涙する。
写真、ページ、#亀井堂水の信仰
百済の首都プヨ。
ひのもと、つまり日下でくさか、と読みます。草冠に日下で、草の字になります。日下亀、でくさがめ、というわけです。