《ザリガニの鳴くところ》孤独から逃げ出すための代償|読書|vol.12
ただの推理小説ではない、「少女の成長」と「殺人事件の捜査」がずらされながら描かれる。二つの時間軸が近付くと共に、緊張感が増していく。
自分は中国語訳版(左)のを購入した、この表紙で乙女心が爆裂。
■読んだ感想
この本は本当に病みつきになる、読み始めたら全然止まらなかった、気がついたらもう一気に読み終わった。
作者は動物学者なので、描いた湿地の生態は本当に美しくて丁寧。
「湿地の少女」と呼ばれるカイヤは、自然の中に育っられた、周りの生き物から得た知識を自分なりに咀嚼してから吸収する。接触した「人」は多くないから、少女から大人の女性へになの心境の変化は「本能」に近い。
女性だけではなく、
男性も読むべく本だと思う。
ストーリーの描く順番もすごいと思った、カイヤの人生を語りながら、殺人事件の捜査も所々に挟まれて進んでいく。二つの時間軸が近つくほど、緊張感が増していく。カイヤの成長を見たから、本当に我が子のように可愛がってしまう、祈りながら後半を読んでいた。
可哀想なことがたくさん起きているが、カイヤが心の葛藤を解くための行動が話を明るくする。夜の森に迷い込んで、怖くて道を探すの諦めたくなった時、見上げたら綺麗な星空が見えて、また元気が出るような感じ。
最初から最後まで感情が作者に引っ張って行かれる、観察者の角度で見るからこそ、読むときの無力感が言葉にしづらい。助けてあげたいが、本を読んでいる自分はカイヤのために何もできない。
でも本を読む時の無力感は、生活の動力に変えられる。
もし困っている人を見かけた時、無視や嘲笑じゃなく、誰でも助けようと動けたら、この世の中の悲劇は少し減っていくだろう。
■こういう方にオススメ
常に孤独を感じる方
女心を知りたい方
美しい文字に包まれたい方
■本の詳細
■終わりに
自分も5歳で台湾に行った時、言葉が通じない孤独感や、日本に戻ってき時、周りの目線を気になってしまう気持ちが、すごくカイヤに共感できた。
幼少期で周りに言葉通じる人が少ないせいか、「人に相談をする」ことができなうくて、カイヤと同じように、よく周りを観察して、自分の疑問は自分で解くことしかできなかった。
今になって、カイヤより幸せで、周りに私を愛する人がたくさんいる。でも、少女になったカイヤと同じように、また愛する人に捨てたれるのが怖くて、いつも距離をおくようにしてしまう。自分の心もいつか開かれるように、努力してみる!
孤独を感じるのは、環境ではなく、自分の心境のせいだ。
最後まで読んでいただいて、
ありがとうございます。