2020年 印象に残った本5選
前回、2020年の記録を残すため、個人的に印象に残ったマンガとゲーム5選について書きました。
今回はマンガを除いた小説・エッセイや実用書等の本で印象に残ったものを5つ選んでみます。
今年発行された本ではなく、あくまで自分が今年読んだ本です。
ということで、2020年の本5選!
■剣客商売(著・池波正太郎)
ご存知、池波正太郎先生による時代小説の大傑作。
以前に読破済みですが、去年『鬼平犯科帳』と『仕掛人・藤枝梅安』シリーズを読破したことで池波熱が再燃したため、1巻から再読しています。
善悪の境目を描く様々な人間描写、作品タイトルにも通ずる「戦乱の無い太平の世で剣客はどうやって生きていくべきか?」に悩む剣客達の生き様等、何度読んでも読み応えがあります。
■もものかんづめ(著・さくらももこ)
こちらも再読。
子ども時代に読んで衝撃を受けた、私の人生の価値観に影響を与えた一冊。
本書は、”エッセイ”というジャンルの頂点の一つだと思っています。
日常の何気ない出来事を、どうしてあんなにユニークな視点で捉え、巧妙なユーモア溢れる文章に変換できるのか…!
シリーズ作品の『さるのこしかけ』『たいのおかしら』と合わせて、定期的に読み直したくなる傑作です。
■幼年期の終わり(著・アーサー C クラーク)
ちょっとSF熱が上がった際に再読。
今や説明不要のSF小説の大名作です。
異星人とのファースト・コンタクトから始まり、タイトル通りに地球の”幼年期の終わり”が描かれる衝撃のラストまでの壮大な物語は圧巻。
結末を知っているからこそ気付く点も多く、1度で全てを把握するのは難しい重厚な物語でもあるため、再読も新鮮に楽しめました。
多くの映画やアニメ・ゲームに影響を与えている傑作なので、SF基礎知識として嗜んでおきたい一冊です。
■バッタを倒しにアフリカへ(著・前野 ウルド 浩太郎)
表紙のクセがすごい!
著者が表紙で凄まじいインパクトを放っていますが、この表紙の意味は読めば分かります。
昆虫学者である著者がアフリカに渡ってサバクトビバッタの蝗害に挑む、ノンフィクション。
昆虫学について詳細に解説したり、研究内容を真面目に論ずるタイプの固い本ではなく、破天荒な冒険記として楽しめます。
情熱を超えて、ちょっと狂気に片足を突っ込んでいるような著者の昆虫愛と生き様に感動を覚えました。
■幕末単身赴任 下級武士の食日記 増補版(著・青木直己)
歴史的資料として残されている、江戸に単身赴任していた酒井伴四郎という武士の日記を読み解く一冊。
タイトルに記載されている通り、過去に発行されていた書籍の文庫化&増補版で、旧版は読了しています。
実在の幕末を生きた武士・酒井伴四郎の残した日記を通じて、幕末の庶民の文化を垣間見れるのが面白い。
江戸時代辺りの庶民の生活や文化・風習に興味があるので、たいへん勉強になりました。
江戸時代関連の本をいろいろと読んでいますが、今のところトップクラスに印象に残っている一冊です。