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「スワイプファイル」の正しい活用方法

セールスライターにとって、必須アイテムのひとつがスワイプファイル。色々な所で使い方が解説されていますが、間違った使い方をしている人を意外と多く見かけます。

ライターの中には「これで本当にいいのかな……」と不安になりながらスワイプファイルを使っている人も多いのではないでしょうか?

これらの原因として、「効果的なスワイプファイルの活用法を解説したコンテンツの不足」という問題があるのかもしれません。最近のものならまだしも、古典と言われる有名なスワイプファイルの解説でさえ、重要なポイントが抜け落ちていたりするものを見かけます。

そこで今回は、スワイプファイルの正しい活用法方を【現役セールスライター・お盆休みの自由研究】という形でまとめてみました!

今回の記事を読むことで、スワイプファイルを活用する上での外せないポイントや応用方法も理解できるようになっています。

また記事中では、今回ご紹介するスワイプファイルの他では決して語られることのない、かなり秘匿性の高い具体的なノウハウについても公開しています。

あなたが、WEBライターやブックライターといったコンテンツを書く人なら、クライアントがあなたを離したくなくなるような、付加価値の高い記事コンテンツの作成方法も学べるようになっています。

ぜひ最後までお読みいただき、スワイプファイルの正しい活用法を理解した上で、魅力的なコンテンツ作りに活用してみてください!


あなたは、スワイプファイルで
こんな間違いしていませんか?


レターを書く際、なぜ参考のスワイプファイルを手元に置き、文面を追いながら書いてはいけないか、知っていますか?

なぜスワイプファイルの単語を入れ替えて書いただけでは無意味なのか、知っていますか?

「何となく」でスワイプファイルを選んでも、なぜ本来のスワイプの効果は発揮できないのか、知っていますか?

これらは、長年セールスライティングの現場に携わってきた私から見た、よくあるスワイプファイルの間違った使い方の例です。ただ、今からお伝えする最も致命的な間違いにくらべたら、他愛もない間違いでしょう。それは何かを言うと……

スワイプファイルの「背景情報」を読み取って書いていない
という間違いです。

スワイプファイルと一言でいっても、色々とありますよね。
最近の売れているセールスレターをスワイプしたものから、「古典」と言われる何十年も前に主にアメリカでリリースされ、未だに効果を発揮し続けている伝説的なものまで。

ただ、これらのレターはリリースされた時期も違うし、当然、想定しているターゲットも異なります。リリースされた時期が違うということは、時代背景やトレンドも違うし、消費者の価値観も今とは違うということになります。

また時期だけでなく、想定するターゲットが違うということは、趣味趣向や抱えている悩みや欲求、考え方なども異なるということです。

こういった、背景情報を把握しないで書いたセールスレターをリリースしても、まずコケるでしょう。つまり思ったような反応が得られず失敗します。なぜなら、スワイプの本来の効果を発揮できていないからです。

ちなみに背景情報は「コンテクスト」(文脈)とも呼ばれます。実は、“言葉そのもの”に意味があるのではないんです。言葉に意味を持たせているのは、前後の文脈(コンテクスト)なんです。

したがって言葉に意味を持たせ、スワイプの効果を最大限に発揮させるためには、まずスワイプの背景情報を読み取ることが必須になります。

│ 抑えておくべき「5つの背景情報」

ではどうやって、背景情報を読み取ればよいのか?

私がスワイプファイルを使って、実際にレターを書くときには、主に次の5つの要素(背景情報)を事前に抑えるようにしています。

①. 時代背景
②. 媒体
③. ターゲット
④. 商品
⑤. レターの構造

これら5つを言い換えれば

①. いつ
②. どこで
③. 誰に
④. 何を
⑤. どうやって

という感じになります。

まず、①の「時代背景」はとくに古典のスワイプファイルを使う時にはけっこう重要だったりします。時代背景や、その時のトレンドなどの違いも知っておいた方が良いでしょう。

②の「媒体」は、どこで掲載された文章なのか?ということです。
雑誌広告、新聞広告、織り込みチラシ、TV、ラジオ、GoogleやYahoo!などのネット広告。最近ならYouTubeやFacebook、インスタグラムなどのSNS広告なのか?

または、独自配信のメルマガやオフィシャルサイトなどの自社媒体なのか?
そういったところをチェックします。これらを知ることで、そのレターを読んだ人が、どのような流入経路を経て読んでいるのかがわかります。つまりターゲット属性の把握につながるということです。

③の「ターゲット」属性の把握はこの中で一番重要です。
ここを外すと、どんなに売れたスワイプファイルを使っても、まず失敗します。

④の「商品」これは主にどんなジャンルか?価格はいくらか?このあたりをざっと見ます。

ここまで把握できた段階で、今自分が担当している案件で、そのスワイプが使えるかが大体分かります。

⑤のレターの構造を読み解きます。

くわしくは、このあとから実際に古典のスワイプファイルを使って
活用の仕方を解説してきたいと思います。

│ 今回取り挙げる古典スワイプファイル

今回取り挙げるスワイプは、セールスライターなら誰でも一度は聞いたことがあるだろう『あなたは採用面接でこんな間違いしていませんか?』です。
これを書いたのは、伝説のセールスライター、ゲーリー・ベンシベンガ。

私自身、よく活用しているスワイプのひとつで、応用範囲が広く、ある意味最強じゃないかなと思っている古典です。

今回は翻訳したものから重要な箇所だけ抜粋しました。
すべて読みたい人は、全文をちゃんと翻訳したものが公開されていると思うのでGoogle検索してみてください。

ちなみに英語の原文は下記のサイトで無料で見れます。
英語がわかる人は、こちらも参考にしてみてください。

スワイプ古典サイト

それでは中身を見てみましょう。

あなたは採用面接でこんな間違いしていませんか?
By ゲーリー・ベンシベンガ(Gary Bencivenga)

ニューヨーク ー昼食後に面接を受ける場合、なぜホウレンソウサラダを食べてはいけないか、知っていますか?

もしあなたが男性なら、なぜ面接に金のブレスレットをしていってはいけないか、知っていますか?

もしあなたが女性なら、男女どちらの面接官にもあなたがルーズな人という印象を与えてしまうブラウスの種類がどんなものか、知っていますか?

最近のレポートによると、これらが就職活動の際にほとんどの人が知らずにおかしてしまう間違いの典型例です。でも、これらはもっともよくある間違いに比べれば、他愛もないものです。

つまり、応募者がひしめく中で自分をどのように位置づけるかがわかっていないという間違いです。

ここに大きな問題があります。ホワイトカラーの求人倍率は熾烈を極めてきているため、メジャーな新聞の採用欄に広告を出すと、 1名の募集に対し2,000人の応募書類が送られてきます。応募書類で7 つもの郵便受けがパンパンに膨らくむらいに。ーたった1つの採用広告だけで、

どうやったらこの倍率を勝ち抜けるのか?

これは「アンダーグラウンド」のベストセラーレポート「仕事を勝ち取る面接法」のメインのテーマです。

このレポートは非公開で書店でも手に入りませんが、管理職、採用担当者、再就職あっせん事業の役員など、厳しいホワイトカラー求人市場で条件のいい仕事をモノにするエキスパートたちの協力を得て行われた調査に基づいています。

このレポートには、業界でも随一の職業あっせんサービス事業所によってマジックミラーを通して撮影した研究の結果も組み入れてあります。これらの研究では、最も多くの採用を勝ち取っている求職者が 他の人たちとどう違うのかを明らかにしています。

さらに、このレポートの最大の価値は、競争相手にあなたよりも仕事に向いている人がいるにもかかわらず、その競争相手に抜きん出て採用を勝ち取るための最大の戦略を解説しているところです。

驚くべきことに、この単純かつ効果的なセルフマーケティングのルールを使えば、厳しい競争を勝ち抜くのはあなたが想像するよりもはるかに簡単であることも示しています。しかしこういった戦略を知っている求職者はほとんどいないので不公平な競争になってしまうのです。たとえば……

※以下省略

ゲーリー・ベンシベンガ USAトゥデイ

ここまでが、ヘッドラインオープニング問題提起(問題の原因)→解決策(提案)までになります。「たとえば……」の後からは実際に商品の具体的なプレゼンに移行しています。
ブレッド(箇条書き)形式で、次々と求人倍率を勝ち抜くための秘策が書かれた商品の説明がベネフィットを織り交ぜながら書かれている感じです。

そして、特典の説明→最後はCTA(コールトゥアクション)で締めくくられています。とても美しい流れです。ただ、こういった商品説明など一連の流れを解説したものは、他のセールスライティング本やサイトなどでも沢山解説されているので、ここでは解説は省かせてもらいます。

それよりも、今回のスワイプで本当に価値があるのは、商品説明の前の文章です。つまり「ヘッドライン」→「オープニング」→「問題提起・原因」までの箇所ですね。この中に、このスワイプの真骨頂が隠れています。

│ 「背景情報」から「売れるレターの仕組み」を読み解く

まずは、背景情報を把握していきましょう。
先ほど、スワイプを使う際には事前に以下の要素(背景情報)を調べるとお伝えしました。

①. 時代背景
②. 媒体
③. ターゲット
④. 商品
⑤. レターの構造

順番に見ていきましょう。

①. 時代背景
英語の原文を見る限り少なくとも25年以上前の文章ですね。
1990年代に書かれたレターではないでしょうか。古典のスワイプって、100年以上前のものとか普通にあるので、個人的には「思ってたよりも、最近のものだったな」といった印象を受けました。

アメリカは1991年から1999年まで景気拡大をしていた時期で、失業率は年々低下し、新規雇用の創出などが盛んに行われていた時代のようですね。
そこにきて、職業あっせんサービス事業者の広告、という感じでしょうか。

だとすれば、大きな売上げを出すには、トレンドに乗った商品やサービスかどうかが重要だということが、ここから分かりますね。

②. 媒体
これは、レターの全文を見れば分かりますが、『USAトゥデイ』ですね。もともとは発行部数は211万部で全米1位だったが、新聞不況の煽りで190万部まで減少して、現在はウォールストリートジャーナルに次いで第2位の発行部数。全米50州すべてで販売されているアメリカのメジャーな新聞の一つです。

日本で言えば、読売新聞や朝日新聞あたりでしょうか。掲載するにも審査基準は甘くはないでしょうし、広告料もそれなりに高額なはずです。

読者層としては、新聞なので会社勤めのお父さんや、経営者やビジネスパーソンといったところでしょうか。今と違って電子版なんてなかったでしょうし、ネットも今ほど普及していない時代ですから、採用面接を受ける予定の多くの人たちが読んでいたことが予想できます。

それから新聞広告なので、ハウスリスト(メルマガ読者や既存客など、すでに関係性が出来た人)ではなく、コールドリスト(接点のない新規の人)をターゲットにしているのが分かります。

したがって、新規集客をするためのスワイプを探しているなら、新聞以外の媒体でも、今回のスワイプファイルの構成が使える可能性が高いということが分かります。

SNSなどのネット広告などのように、基本的に接点のない新規のターゲット向けの広告にも問題なく使えるということですね。Youtubeなど観ていると突然流れてくる動画広告がありますが、動画広告用のスクリプトとしても使えると思います。

ただし掲載する媒体と、ターゲットがマッチしているか?このあたりのチェックは必須です。

③. ターゲット
このレターのターゲットはすばり「採用面接をこれから受ける人」または、「既に受けたが上手く行っていない人」でしょう。
ターゲティングなんていうと、ペルソナ設定とか思い浮かべる人もいると思いますが、他にもいくつか、明確なターゲットの分類法が存在します。

ペルソナ設定は、どちらかといえば雑誌などの多種多様なテーマを扱うメディア向けのターゲット設定として用いられることが多い印象です。

一方DRM(ダイレクトレスポンスマーケティング)では、売りたい商品やサービスが絞られていることがほとんどなので、性別な年齢、職業といったものよりも、読者の「悩み」「課題」「願望」といったものにフォーカスします。

例えば、フィリップ・コトラーが提唱した「5段階の購入意思決定プロセス」なんかがあります。あとは、認知→興味→行動→比較→購買→利用→愛着といった、購買心理7段階を表した「マインドフロー」とか。

あとは、ユージン・M・シュワルツというアメリカのコピーライターが提唱した「5段階の商品認知度とヘッドコピー」といったものもあります。

ややこしくなるので、それぞれの詳細をここでは解説しませんが、興味ある人は調べて見てください。スワイプを選ぶ時点でいうなら、少なくともコールドリスト向けなのか、ハウスリスト向けなのかくらいは把握しておくことを強く推奨します。

なぜなら本来、そのスワイプファイルが対象としていたターゲットの「購買欲求の段階」とずれてしまい、内容が響かなくなってしまうことがあるからです。

実際に詳しくスワイプファイルを読み解く場合には、ユージン・M・シュワルツの「5段階の商品認知度とヘッドコピー」がおすすめです。これを使って、どの購買欲求の段階のターゲットに向けて書かれているのか?分析してみてください。

ここは売上げに直結する知識でもあり、あまり公には語られていないことだったりもします。(ある程度経験のある人なら、皆ここの重要性を理解している)なので得られるものは大きいですよ!

④. 商品
今回のレターでは、「仕事を勝ち取る面接法」のレポートを49.95ドルで販売しています。5つの特典レポートと返金保証つき。新聞広告でコールドリストへ直で販売するには適正な価格かなと感じます。商品のジャンルにもよるでしょうが、私の経験上、日本円でいう所の価格が5,000円を超えると成約率がガクンと下がる印象です。

新規のコールドリストに対して、5,000円以上の商品を売りたいなら、フロント商品(5,000円未満)をまず売ってから、その購入者に対して後からミドルエンドやバックエンドとして販売した方が良いでしょう。

または、事前に商品に興味を持ってもらった(購買欲求を高めた)状態のハウスリストになら、このスワイプファイルを使って数万円から数十万円、あるいはそれ以上の高額な商品を売ることも可能だと思います。

どんな商品を幾らで販売しているのか?そういった所も気をつけて見るようにすると、どういった販売戦略(マーケティングファネル)の中の位置づけにあるレターなのかが見えてきたりします。

⑤. レターの構造
この時点で、使えそうだと踏んだら、実際のレターの構造を読み解いていきます。それでは上から順番に「ヘッドコピー」「オープニング」「問題の原因」「根拠」「解決策(商品説明)」といった感じで分解し見ていきましょう。

│ セールスレターの構造① > ヘッドコピー


あなたは採用面接でこんな間違いしていませんか?
By ゲーリー・ベンシベンガ(Gary Bencivenga)

ゲーリー・ベンシベンガ USAトゥデイ

あなたは今、このヘッドコピーを見てどう感じましたか?

「うーん、どうって言われても……」
「なんかストレートな感じ、ですか」
「こんな間違いってところがミソなんでしょ?」

そんな風に思ったかもしれません。

ちなみに私はこのヘッドコピー、めちゃくちゃ洗練されていて美しいと思っています。どんな所が美しいのか?って話になってきますが、このヘッドコピーのポイントは以下の3つにまとめられると思います。

ポイントとは、
1. 注意を引き
2. 関係性を感じさせ(自分ごとにさせる)
3. 思考と感情をえぐる

です。

一つひとつ詳しく説明します。

ポイント1:注意を引く
これが出来ないと何も始まりません。メルマガの件名と一緒で、まず読者の目に触れて開かれなければ、本文も読まれない訳ですから。どんなに良いことが書かれていたとしても最初に注意を引いて読み始めてもらわなければ無いのと同じです。読者は「見ない・信じない・行動しない」なんて3大原則があるくらいですからね。

では今回のスワイプでは、どうやって最初の関門である、読者の「見ない」を突破しているのかというと、「あなた」で始めるところですね。いきなり採用面接…で始めるよりも、あなたは、、で始める方が良いですね。この場合は特に。「皆さん」ではなく「あなた」ですよ。

ポイント2:関係性を感じさせ(自分ごとにさせる)
「あなた」に加えて「採用面接」のワードを入れることで、さらに注意を引きながら、同時に関係性を感じさせています。

心理学では「カクテルパーティー効果」なんて言われています。大勢いる賑やかな中にいると、ワイワイガヤガヤ周囲の人たちの声は雑音程度にしか感じませんが、その中で自分の名前が聞こえた途端に耳を傾けるってやつです。

つまり、人は自分に “関係のあること” 意外の情報は基本スルーしているってことです。普段普通に生活しているだけで膨大な情報が五感から入ってくるのに、そのすべてに、いちいち反応していたら、頭がパンクしてしまいますよね。だから「見ない・信じない・行動しない」が通常なんだと思います。

採用面接をこれから控えている人が、新聞記事を読んでいて「採用面接」という単語が目に入ってきたら、嫌でも注意を引かれますよね?

ポイント3:思考と感情をえぐる
「あなたは採用面接で」で注意を引かれた後に、「こんな間違いしていませんか?」と言われたら、どうでしょう?「え、どんな間違い?」ってなると思います。“こんな”って所がミソですね。「こんな」がティーザーの役割をしていて、この先が気になるように仕向けている訳です。

「こんな間違い」でちょっと不安を煽って、「していませんか?」という問いかけにすることで、「え、どんな間違い?」と相手に感じさせている訳です。つまり相手の感情を動かし、思考を参加させている訳です。このやり方は「巻き込み」とか呼ばれたりしています。

たった一行の短い文章の中にも、これだけの要素が含まれているということですね。特に古典のコピーなんかは今と違い、インターネットで気軽に広告テストなんてできませんでした。(高額な広告料を払い、一度リリースしたら修正はできない)そのため、プロのライターが考え抜いて洗練されたものだけが、実際に広告に掲載されていた訳です。

そして実際に反応が良かったものの中でも、長年使われてきて効果が出続けている選りすぐりのものだけが、こうして現代にスワイプファイルとして残されているので、それだけ完成されたコピーなのだと言えます。

応用として変形ヴァージョンに、「採用面接でやりがちな3つの間違い」といったようなものもアリだと思います。ただ違いを言えば、この場合だと一人称の文章ですよね。主観で完結している感じ。これに対して「あなたは採用面接でこんな間違いしていませんか?」は読者に問いかけており、二人称の文章になっています。そういった意味で

1. 注意を引き
2. 関係性を感じさせ(自分ごとにさせる)
3. 思考と感情をえぐる

これら3つの要素を満たしている、今回のスワイプのヘッドコピーの方がより秀逸といえるでしょう。

したがって、実際にレターを書く際は、今回のスワイプのヘッドコピーの「採用面接」の箇所だけ入れ替えて使うのがベターかなと思います。「文字を入れ替えるだけは間違いって言ってなかったっけ?」と矛盾に思うかもしれませんが、ちゃんとスワイプの背景情報や構造を理解した上でなら話しは別です。

最初が肝心。いかに読者の意識を引き込めるか?が勝負です。

│ セールスレターの構造② > オープニング

ニューヨーク ー昼食後に面接を受ける場合、なぜホウレンソウサラダを食べてはいけないか、知っていますか?

もしあなたが男性なら、なぜ面接に金のブレスレットをしていってはいけないか、知っていますか?

もしあなたが女性なら、男女どちらの面接官にもあなたがルーズな人という印象を与えてしまうブラウスの種類がどんなものか、知っていますか?

ゲーリー・ベンシベンガ USAトゥデイ

ヘッドコピーで「え、どんな間違い?」と思わせてからの、上記のオープニングです。3つの間違いの例が並んでいます。

最初に「ニューヨーク」と書かれているのは、このセールスレターを記事風に見せているためです。アメリカでの新聞の記事は、タイトルの次に記者の名前、そして文の冒頭にその記事を執筆した場所を記述するのが一つの風習なんですね。

ここのポイント3つ ※(重要)

ポイント①:間違いの事例を3つ箇条書き
間違いの事例が3つ箇条書きされているところがポイントです。1つだと物足りないし2つよりも3つくらいがバランスが良い感じですね。3はマジックナンバーの1つですからね。

ポイント②:「具体的な間違い」
採用面接をする人たちが、実際に犯しがちな間違いを取り挙げます。そしてこれらは、出来るだけ具体的なものにしてください。今回の場合でいうと、「ホウレンソウサラダを食べる」とかですね。

おそらくというか、間違いなくこれはリサーチした結果、当時採用面接の前に昼食でホウレンソウサラダを食べる人が多かったのでしょう。でなければ、わざわざ書かないはずです。

2番目の金のブレスレットや、ブラウスもそうですが、ターゲットが実際にやりがちなこと、そして多くのターゲットが自分のことだと感じるようなものを取り挙げましょう。

ポイント③:Belief(ビリーフ)+行動
Beliefとは、「信念」や「思い込み」のことです。
実はこれ、今回のスワイプ中でもっとも重要な要素のひとつです。
「価値観」「ものの捉え方」「行動の元となる考え方」ともいえます。

A)○○な時は (場面)
B)○○だから (Belief)
C)○○をする。(行動)

上記のような感じで、人が何か行動を起こす際の元となる「考え方」「思考」ともいえます。普段は意識されず無意識化されていたりもします。

例えば、今回のスワイプでいえば
A)採用面接の前の昼食では(場面)
B)験担ぎで(Belief)
C)ホウレンソウを食べる。(行動)
こんなかんじです。
※(験担ぎだったのかは、定かではありませんが…)

あとは、
A)採用面接には(場面)
B)○○だから(Belief)
C)金のブレスレットをして行く。(行動)

それと、
A)採用面接には(場面)
B)○○だから(Belief)
C)○○のブラウスを着ていく。(行動)

こういった流れで、場面⇒Belief⇒行動 は連動しています。

最近はあまり聞きませんが、雨が降らないようにつるす「テルテルぼうず」だったり、雨男、雨女のレッテル貼り。これらも、その時々の場面におけるBelief⇒行動の結果の一例と言えるでしょう。

そう考えると身近な所に沢山のBeliefが内在していることがわかります。
Beliefといっても、信念や思い込みのことですから、ある意味無数に存在しているといえます。その中でも核となるものを「ビリーフシステム」と呼びます。

心理カウンセラーや、コーチといったような、Beliefをよく理解している人だったら、セールスレターの中で読み手の「Belief」を間違いとして指摘し、それを信じさせる(この次の“間違いの原因”で信じさせます)事がどういう意図を持つのか、良く理解できると思います。完結に言えば、相手のBeliefを変えることで、それに準じた相手の行動も変えられるということです。

よくある間違った使い方として、このBeliefの箇所にターゲットの悩みや願望を混同して入れてしまうケースがあります。必ずターゲットのBeliefや行動を間違いとして挙げるようにしましょう。

ここを理解できると、レターを読んだときに、書き手がBeliefの概念や重要性を理解しているのかがよくわかります。

オープニングのポイントを再度まとめておきます。

ポイント①:間違いの事例を3つ箇条書き
ポイント②:「具体的な間違い」
ポイント③:Belief(ビリーフ)+行動

ここのオープニングのパートは、相手の注意を引きつつ、強く不安を煽っています。それから、このあとの間違いの原因を提示する前の「布石」となっている非常に重要なパートでもあります。

ライティングの際は、ここでお伝えしたポイントを必ず外さないようにしてください。そうしないとこのスワイプの本来の力が発揮されませんので。

│ セールスレターの構造③ > 問題の原因

最近のレポートによると、これらが就職活動の際にほとんどの人が知らずにおかしてしまう間違いの典型例です。でも、これらはもっともよくある間違いに比べれば、他愛もないものです。

つまり、応募者がひしめく中で自分をどのように位置づけるかがわかっていないという間違いです。

ゲーリー・ベンシベンガ USAトゥデイ

ここが今回のスワイプの「肝」となるパートです。
「最近のレポートによると」から「間違いの典型例です」と伝えてから、「でも、これらはもっともよくある間違いに比べれば、他愛もないものです。」と伝えることで、読者のアテンションを引いています。

前の「間違い」パートで、心当たりがあった人からすれば、「え?なんだろう…」ときっとなるでしょう。そのあとに、、、

「つまり、応募者がひしめく中で自分をどのように位置づけるかがわかっていないという間違いです。」

となりますが、ここです。ここが肝なのです。ここが「もっともよくある間違い」ということになりますが、前のパートの3つの間違いが具体的だったのに対して、今回はちょっと抽象的だと思いませんか? 

もっともよくある間違いと言われると、先ほどの具体的な間違いと同じような、何か他の具体的な間違いかと思いきや、そうではなく抽象的なんです。

これについて、もっと理解して頂くために、試しに先ほどの3つの具体的な間違いの例を並べて、「共通点」というワードを使って言い回しを変えてみましょう。

ここから↓↓↓

①. 昼食後に面接を受ける場合、なぜホウレンソウサラダを食べてはいけないか、知っていますか?

②. もしあなたが男性なら、なぜ面接に金のブレスレットをしていってはいけないか、知っていますか?

③. もしあなたが女性なら、男女どちらの面接官にもあなたがルーズな人という印象を与えてしまうブラウスの種類がどんなものか、知っていますか?

これら3つの間違いには、ある致命的な共通点があります。
それは…

応募者がひしめく中で自分をどのように位置づけるかがわかっていないということです。

ここまで↑↑↑
、、、、、、

お分かりでしょうか? 共通点=要素(抽象的)といった感じです。
そう、あきらかに「抽象化」されているんです。

具体⇒抽象 の流れです。

別な言い方をすれば、3つの具体的な間違いを、間違いたらしめている
根本的な原因はコレだよ。っていうメッセージを相手に送っています。

これをされると相手は「気づき」が起きるんです。「ハッ…そうかも」という風に。こういった気づきの事を、認知神経科学の世界では、“アウェアネス(Awareness)”と呼びます。

こういった「ハッ」と気づかされる瞬間を、誰でも1度や2度は経験したことあるのではないでしょうか?例えば、小説や映画を見ていて、伏線回収された瞬間とか、「あ、あの時のアレはこういう意味だったのか」みたいな。

あとは、なにか問題や課題を解決したくて、色々本などを読んでも解決策が見つからずにいたけど、あるとき突然、今まで得た知識どうしがパっと繋がり答えが見つかった経験など。ああいう時ってなんか気持ち良くないですか?

専門的な表現をするならば、脳内に蓄積されていた断片情報が、特定のテーマというフレームの中で、あるトリガー(引き金)が切っ掛けとなり、一瞬でゲシュタルトが統合される、、、みたいな感じでしょうか。

それで、私の経験からお伝えすると、この瞬間に「隙」が生まれるんです。どういうことかというと、気づきが起きたその瞬間、意識が一瞬シャットダウンされるんです。

催眠誘導(催眠療法)の世界では、「驚愕法」とか「混乱技法」といった手法を使ってこの状態を作ったりしています。故ミルトン・エリクソンというアメリカの精神科医は、“ハンドシェイクインダクション”という初対面で握手をする際に、故意に握手をするタイミングをずらして、相手を混乱状態にした瞬間に、すかさず暗示をかけて行くという方法を使っていました。

また、武術の世界では、“間隙(かんげき)”といって、敵に生まれる一瞬の「隙」のことを言ったりします。

余談ですが私は以前、ITエンジニアの仕事をしていたことがあり、その関係でコンピュータセキュリティについて学んでいたんです。そういった背景もあり、私はこの気づきによって生まれた「隙間」のことを、コンピュータセキュリティの用語に例えて、“ワームホール”とか“セキュリティーホール”なんて密かに呼んでいたりします、、

“セキュリティの穴”といった意味です。それでセキュリティの穴をこじ開けてアタック(侵入)するプログラムのことを“エクスプロイトコード(exploit code)”と言うんです。だから、相手に気づきを与えるアプローチのことを私は“エクスプロイト”って密かに呼んでいたりします。。

言わんとしていること、何となく伝わっているでしょうか、、、(笑)私から言わせれば、今回のスワイプのレターも“エクスプロイトコード”です。

そんなことから「気づき」という言葉は、一般的に「ちょっとした学び」or「知らないことを知った」=気づき。と言った感じで、もっとライトな使われ方がされていると思いますが、実はもっとずっとずっと奥が深い概念なんですよ!っていうことをお伝えしたい訳です。

それで話を戻しますと、今回のスワイプでは具体⇒抽象といった流れで、相手に気づきを与えていると説明しました。相手に気づきを与える方法は、他にもありますが、ここでは「具体⇒抽象」が使われています。

「気づかせる技術」が凄いのは、なんとなく理解して頂いたと思います。ただ、実際にどのように行えばよいのでしょうか?

■「気づき」を与えるテクニック
やり方としては、まず、前のパートで説明したように、ターゲットがやりがちな間違い(行動や思い込み)を具体的に3つほど列挙します。そのあとに、その具体的な間違いを抽象化した言葉を伝えることです。

①. ターゲットがやりがちな間違い(行動や思い込み)を具体的に3つほど列挙

②. その具体的な間違いを抽象化した言葉で伝える

このような流れです。で大事なポイントは、②がターゲットの盲点であることです。重要なのでもう一度いいます。

②がターゲットの盲点であることです。
「盲点であり且つ、本質的であること。」

ここがポイントです。

じゃあ、盲点はどうやって見つければいいの?
ってなりますよね。そこも説明します。

■盲点の見つけ方①「共通点」
まず考え方として、このロジックを使う場合は、最初に解決策から逆算して設計しないといけません。解決策とは売りたい商品のことです。

①、その商品で解決できる問題はなにか?

②、その問題を抱えている人は、どんな取り組み(行動)をしているか?+どんな思い込み(Belief)を持っているか?

③、②を具体的に列挙する(リサーチする)

④、③の中で、あきらかに根本的な問題解決になっていないもの or 目標達成に直結していないものを、リストアップする。

⑤、④で作成したリストの共通点を挙げる。その際には、「俯瞰」したり「メタ視点」で考えてみる。

このような流れです。④が具体化、⑤で抽象化になっています。

⑤で「共通点を挙げる」とありますが、なぜ共通点を挙げることが抽象化に繋がるのかというと、細谷功さんの書籍『「具体⇄抽象」トレーニング』PHPビジネス新書 の中で、「抽象化とはメタで考えること」「抽象化とは全体を俯瞰すること」といった記述があります。

それで私なりに実践した経験からお伝えすると、「本質的な共通点」を探す行為そのものがメタ視点であり、俯瞰することに繋がると考えているからです。実際に本質的な共通点が見つかると、それはメタ的であったり、俯瞰的なものであることが多々あります。

■盲点の見つけ方②「ボトルネック」
また他の観点で抽象化するなら「ボトルネックを探す」といった考え方もあります。

よく経営コンサルタントなんかは、クライアントが抱える問題の根本原因を見つけることを、「ボトルネックを見つける」なんて言ったりしますよね。

流しそうめんに例えるなら、下流の方で、いくら箸で麺を多く掴もうと練習していても、そもそも上流で麺が詰まっていたら(ボトルネック)意味がないよね。といったイメージです。

今回のスワイプでいうなら、

A:下流
採用されるために、ホウレンソウ食べる、金のネックレスつける、ブラウス着る。

B:上流
ひしめく応募者(競争率が高まっている)

Aの取り組みは、Bの問題解決になっているのか?採用という目標達成にそもそも直結しているのか?という話ですね。

このような流れで抽象化します。

■盲点の見つけ方③「専門家視点」
そのほかの抽象化のやり方としては「専門家視点で探す」というのもあります。

テーマがあなたの専門分野なら、ある意味、これはもっとも簡単な抽象化のやり方かなと思います。

考え方としては、専門家の視点から見て、ターゲットの取り組みの中で、「それ、根本的な問題解決になっていないよね」とか「やり方が本質的に間違ってるよね」といったことを探す感じです。専門分野なら、比較的簡単に見つけられるのではないでしょうか?

また、ターゲットが本やネットで仕入れた最新の取り組みを、やっていたとしても、「○○なケースでは効果あるけど、△△なケースの人には効果ないよね」とか、専門家だからこそ見える視点ってあると思うんです。そういった観点でターゲットの具体的な取りみ(行動)や思い込み(Belief)の間違いを見つけるのも有効でしょう。

■必読!!「よくある間違い」

仕事柄、色々なネット広告のプロモーションをチェックしたりします。その中で、今回の「こんな間違い」のスワイプを明らかに使っているレターを見かけることがよくあります。そんな中で、「あーー惜しいなぁ」「勿体無い、、」と思うものがあります。それはどんなものかと言うと、

先ほど、説明した内容を再度載せますね。

ここから↓↓↓

①. ターゲットがやりがちな間違い(行動や思い込み)を具体的に3つほど列挙

②. その具体的な間違いを抽象化した言葉で伝える

このような流れです。で大事なポイントは、②がターゲットの盲点であることです。重要なのでもう一度いいます。

②がターゲットの盲点であること。
「盲点であり且つ、本質的であること。」

ここまで↑↑↑

つまり、問題の原因である、もっとも大きな間違いは
「盲点であり且つ、本質的」
であるべきなのです。

なぜなら、そうしないと「気づき」を起こせないから。(断片情報が繋がらないから)

ここまで読んで頂いている、あなたならお分かり頂けますよね?ここの重要性を。それなのに、ここのパートで、解決策や商品を書いてしまっているんです。

例えば、今回のスワイプで例えるなら、、、 

ここから↓↓↓

①. 昼食後に面接を受ける場合、なぜホウレンソウサラダを食べてはいけないか、知っていますか?

②. もしあなたが男性なら、なぜ面接に金のブレスレットをしていってはいけないか、知っていますか?

③. もしあなたが女性なら、男女どちらの面接官にもあなたがルーズな人という印象を与えてしまうブラウスの種類がどんなものか、知っていますか?

最近のレポートによると、これらが就職活動の際にほとんどの人が知らずにおかしてしまう間違いの典型例です。でも、これらはもっともよくある間違いに比べれば、他愛もないものです。

×「倍率を勝ち抜くための方法」を行っていない、ということです。

ここまで↑↑↑

上記は「解決策」を書いてしまっている例です。

または、
×「仕事を勝ち取る面接法」を知らないとうことです。
これは「商品を使っていない、知らない」ということを、問題の原因として挙げてしまっている例です。

どちらも、問題の根本原因ではないですよね?
この間違いのパターン、ほんとによく見かけます。

それでも、前のパートの、ターゲットの3つの具体的な間違いが、しっかり抑えられていれば、致命傷にはならないとは思います。マーケティング施策もしっかりしていれば、それなりに反応も取れてしまうのでしょう。

ただ、私がお伝えしたいのは、これだと、このスワイプの本当のチカラは発揮できていませんよ!ということです。

なぜなら、読者に「気づき」を与えられていないから。

読者のリアクションを想像してみてください。

×「倍率を勝ち抜くための方法」を行っていない、ということです。⇒「ああ、まあそうだよね」(・・・ていうか、いきなり提案?)

×「仕事を勝ち取る面接法」を知らないとうことです。⇒「はあ。」(商品売りたいだけでしょ?)

きっとこんな、リアクションになると思います。どちらのレターも安直で、結構恥ずかしいパターンだと思います。商品や提案を早く提示したい気持ちは分かるんですけど、読者からすれば、どこか違和感を感じているものです。

また見る人が見れば、販売者の安易な意図が分かっちゃいます。これでは、よほどのファンか、その市場のことをまだ何も知らない人でもない限り売れないし、まず信頼されないでしょう。

一旦まとめると、これが間違いだと言える3つの理由は

①. 問題の本質(原因)になっていない

②. このパートはあくまで「問題の原因」を腑に落とさせるパートであり、商品(解決策)のプレゼン段階ではない

③. ターゲットに「気づき」を与えらていない

ということです。

それから、この間違いをすることで
文章に“売り込み感”が出てしまう
という弊害が起きます。

くどいようですが、この段階は、問題の原因を読者に腹落ちさせて、この後の商品プレゼンを前のめりで読ませるためのパートです。

この見込み客を前のめりにさせることを、セールスの世界では「聞く体制作り」と呼ばれていたりします。つまり商品プレゼンを「聞いてもいいよ」「ぜひ詳しく聞かせてもらえませんか?」と相手に感じさせる、という意味です。

それなのに、ここで売り込み感を出してしまったら、効果が半減してしまうと思いませんか?何のための記事風広告なのか?っていう話でもあります。

■ここが、このスワイプの「真骨頂」
記事風コンテンツで、読者に価値を感じさせながら、さりげなく購買欲求を高められる。それも強烈に。

これって、すごいことだと思いませんか?

それと(ここが肝)

「気づき」を与えられるからこそ、こちらの主張が、読者からすれば、誰かから与えられた提案ではなく、自分の考え(Belief)になるんです。

ここが、このスワイプファイルの真骨頂なんです。

見込み客が、新たなBeliefを取り込んだら(意識変容したら)なにが起こるでしょうか?

先ほど、1つ前のパートで次のようなことを説明しました。


場面⇒Belief⇒行動 は連動しています。

そうです。見込み客が、新たなBeliefを取り込んだら、行動が変わるんです。ここで、あなたにあらためて質問します。「セールスレターの最終目的は何でしたか?」、、、そう、読者を行動させることですよね?

それを高いレベルでやっているのが、このスワイプファイルなんです。

ところで、読者に「気づき」を与えられたかどうかを確認するにはどうすれば良いのでしょうか?

■読者の「気づき」度合いの「チェック方法」
リアルなど対面の場合は、読者の反応パターンから読み解きます。記事を書く場合は目の前に読者はいないので、読者の身になって、自分の経験からイメージしてみるのをおすすめします。

下記パターンを指標に、観察してみてください。

パターン例)↓
「はあ。」⇒ぜんぜん駄目
「へー」⇒まだ駄目
「そうなんだ」⇒自分ごとになってない。駄目
「なるほど」⇒肯定的だが、まだ他人の考え
「確かに」⇒いい感じ。でもインパクト弱め
「ハッ…」⇒気づき発動(成功!)
「ハッ…確かに…」⇒気づき+α(成功!)
「ハッ…そうか…」⇒気づき+α(成功!)
(目を見開いて動きが止まる)⇒(成功!)
(目の焦点が遠く+動き止る)⇒(成功!)
「ハッ…すごい…」⇒気づき+α(成功!)
「ハッ…やばっ…」⇒気づき+α(成功!)

こんな感じです。これらの反応は、実際に今まで私が色々な人から確認できた反応の種類です。(実際、直前に相手に気づきを与えるような、アプローチを行っています)

その他の例でいえば、著名な人が講演をしている動画を見ているとき、「あ、今のところ気づきポイントだな」と感じたら、実際に聴衆から同様な気づきのリアクションが聞こえてきた、なんてこともあります。本当に「ハッ…!!」って言葉にならない声が漏れていました(笑)

■参考動画(Youtube)
ねづっちチャンネル
芸人のねづっちさんの動画はおすすめです。
大喜利(なぞかけ)というジャンルですが、原理はアナロジー(類推)です。なぞかけの場合は「同音異義語」を使ったアナロジーという位置づけですね。

上記のなぞかけは、今回のスワイプのように、ターゲットの悩み問題に対する、取り組みや思い込み(Belief)を対象としていません。したがって急所をはずした「気づかせる」技術だと思っています。

あくまでも目的は娯楽の提供だと思いますので。ただそのぶん、大衆向けというか、より多くの層に、ちょっとした気づき体験を与えられているのだと思います。ちなみにねづっちのなぞかけを観る場合は、「ライブ」の動画を観てください。

聴衆の反応が聴こえるので。「おー笑」とかいって普通に笑ってます(笑)ただ実際の気づきの反応は、この「おー」の前に起きています。他にも、大御所と言われるような落語家で、なぞかけの名人はいますが、気づきのパートまでが長く個人的にそこまで大した気づきが得られませんでした。

なので短時間でポンポン類推でちょっとした「気づき体験」を味わせてくれる、ねづっちのほうがお勧めです。

ねづっちは酔っても謎掛けできるのか?【ナイツ塙】
お好み焼き屋でふたりで食べながら、なぞかけしている動画です。観てほしい所は、4:33秒あたり。お好み焼き屋のママさんが、ねづっちにお題を出すシーンなんですが、ねづっちがお題に答えたあとの、ママさんのリアクション。ここをぜひ観てほしいです。

「気づき」が起きたときの分かりやすいリアクションが確認できると思います。10分くらいの動画なので、時間あるときにぜひ観て反応を確認してみてください。普通に観てても面白い動画です。


■記事風広告のメリット
商品プレゼンまで、普通にコンテンツとして興味深く読め、さらに学びや気づきが得られるので、読者に価値を感じさせることができます。

しかも、読者からしたら、いつのまにか購買欲求を高められている、といった状態を作れるので、普段の情報発信や、雑誌、WEBの記事コンテンツ、本のコンテンツなど、高い付加価値がついた文章として利用できるでしょう。

│ セールスレターの構造④ > 根拠

ここに大きな問題があります。ホワイトカラーの求人倍率は熾烈を極めてきているため、メジャーな新聞の採用欄に広告を出すと、 1名の募集に対し2,000人の応募書類が送られてきます。応募書類で7 つもの郵便受けがパンパンに膨らくむらいに。ーたった1つの採用広告だけで、

ゲーリー・ベンシベンガ USAトゥデイ

このパートでは、問題の原因を提示したあと、その根拠となる情報が書かれています。「求人倍率は熾烈を極めて…」のところが、問題の原因の理由になっていますね。このあと提示することになる「どうやったらこの倍率を勝ち抜けるのか?」というテーマの布石にもなっています。

それとターゲットからすれば、「そんなに倍率が高いのか、やばいな」と不安を増幅させる意図も見て取れます。

ポイントは「根拠」「不安」ですね。

│ セールスレターの構造⑤ > 解決策

解決策と、商品概要の説明のパートです。

どうやったらこの倍率を勝ち抜けるのか?

これは「アンダーグラウンド」のベストセラーレポート「仕事を勝ち取る面接法」のメインのテーマです。

このレポートは非公開で書店でも手に入りませんが、管理職、採用担当者、再就職あっせん事業の役員など、厳しいホワイトカラー求人市場で条件のいい仕事をモノにするエキスパートたちの協力を得て行われた調査に基づいています。

このレポートには、業界でも随一の職業あっせんサービス事業所によってマジックミラーを通して撮影した研究の結果も組み入れてあります。これらの研究では、最も多くの採用を勝ち取っている求職者が 他の人たちとどう違うのかを明らかにしています。

さらに、このレポートの最大の価値は、競争相手にあなたよりも仕事に向いている人がいるにもかかわらず、その競争相手に抜きん出て採用を勝ち取るための最大の戦略を解説しているところです。

驚くべきことに、この単純かつ効果的なセルフマーケティングのルールを使えば、厳しい競争を勝ち抜くのはあなたが想像するよりもはるかに簡単であることも示しています。しかしこういった戦略を知っている求職者はほとんどいないので不公平な競争になってしまうのです。たとえば……

※以下省略

ゲーリー・ベンシベンガ USAトゥデイ

ここからが、解決策である商品概要のプレゼンのパートになっています。構成としては、

どうやったらこの倍率を勝ち抜けるのか?

これは「アンダーグラウンド」のベストセラーレポート「仕事を勝ち取る面接法」のメインのテーマです。

ゲーリー・ベンシベンガ USAトゥデイ

「どうやったらこの倍率を勝ち抜けるのか?」の部分で、現時点での読者が抱いているでだろう疑問を言語化しています。それと同時に、自然にこの後の商品のプレゼンへとスイッチさせている文章です。

このレポートは非公開で書店でも手に入りませんが、管理職、採用担当者、再就職あっせん事業の役員など、厳しいホワイトカラー求人市場で条件のいい仕事をモノにするエキスパートたちの協力を得て行われた調査に基づいています。

ゲーリー・ベンシベンガ USAトゥデイ

ここで、商品を手に入れることのアドバンテージを伝えています。同時に、ある意味、商品の希少性をアピールして、他では手に入らない=問題を解決するためには、この商品を買うしかない。といったことが暗示されています。

このレポートには、業界でも随一の職業あっせんサービス事業所によってマジックミラーを通して撮影した研究の結果も組み入れてあります。これらの研究では、最も多くの採用を勝ち取っている求職者が 他の人たちとどう違うのかを明らかにしています。

ゲーリー・ベンシベンガ USAトゥデイ

開発秘話ですね。短いながらも、しっかり興味を引いて、好奇心が高まるような文章になっていますね。

さらに、このレポートの最大の価値は、競争相手にあなたよりも仕事に向いている人がいるにもかかわらず、その競争相手に抜きん出て採用を勝ち取るための最大の戦略を解説しているところです。

驚くべきことに、この単純かつ効果的なセルフマーケティングのルールを使えば、厳しい競争を勝ち抜くのはあなたが想像するよりもはるかに簡単であることも示しています。しかしこういった戦略を知っている求職者はほとんどいないので不公平な競争になってしまうのです。たとえば……

ゲーリー・ベンシベンガ USAトゥデイ

ここでも、ベネフィットをしっかり伝え、商品を手にすることが、いかに優位性の確保に繋がるか、ということを伝えています。そして最後の「たとえば……」のあとに、ブレッド形式で商品のベネフィットが立て続けに書かれる、といった流れになっています。とても自然な流れで美しいと思います。

これ以降は本格的に、セールスパートに入っていくので、今回お伝えしたかった趣旨とは外れるため省略させてもらいました。興味がある方は、先ほど紹介した英文の無料サイトか、全文日本語で掲載しているサイトがあると思いますので、そちらをチェックしてみてください。

│まとめ

いかがでしたでしょうか?
最後に今回の内容のポイントをまとめておきますね。

・スワイプを正しく活用する秘訣は、、、
「背景情報の把握」

・抑えておくべき5つの背景情報とは
①. 時代背景
②. 媒体
③. ターゲット
④. 商品
⑤. レターの構造

・スワイプ『採用面接でこんな間違い』の最重要ポイントは、、、

「気づき」の与え方

以上になります。今回の記事は、私自身がスワイプファイルの重要性に気づいた当時、知りたかった内容になっています。今回の記事が、あなたのライティングの参考になれば幸いです。

広告コピーに限らず、「面白いコンテンツが増えて、もっと世の中が面白くなればいいな」そんな想いから書きました。

かなり長くなりましたが
最後までお読みいただきありがとうございます。


追伸:
今回のスワイプの肝は「抽象化」でした。抽象化というと、よくある説明として、ポチ<柴犬<犬<哺乳類<動物 のように、抽象度が上がるといった説明があります。

ですが実はこれ、ライティングで読者に「気づき」を与えるという観点においては間違いなんです。厳密には、半分正解で半分間違いです。なぜなら私から言わせれば、ポチも柴犬も犬もすべてが抽象(概念)だからです。

とはいえ、具体があっての抽象ですよね?

じゃあ具体はどこにあるのか?というと、それは人によって違います。同じ人でも状況によって変わります。だから背景情報(ターゲット)を知ることが重要なんですね。

さらにいうと、古今東西すべての人、すべての状況下における「唯一の具体」というものも実はあります。それは何かというと「物質」と「空間」です。これがカーネル(核)であり、すべての思考や概念はここから生み出されています。ここを理解できると、すべての事象に対してメタポジションを取れるようになります。

真の意味での、「具体⇄抽象」ができるようになります。これが出来ると、リアルなぞかけ状態で、ありとあらゆる事象を繫げられるようになります。記事のアイデアも湧いてくるし、どんなテーマでも「気づき」を与えられるようになります。そんなことも、個人的に研究しているんですが……。

話が止まらなくなるので、この辺りにしておきます(笑)
また機会をみて、そんな内容も書いていければと思います。

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