【驚愕】3万年前の外科手術跡発見 人類史を覆す「オーパーツ」か
権威ある科学雑誌「ネイチャー」が昨日(8日)、3万1000年前の外科手術の証拠をインドネシア・ボルネオ島で確認した、と発表し、世界中でニュースになっている。
驚愕だ。3万年前である。
マンモスが群れをなし、ネアンデルタール人だってまだいた。その3万年前である。
感染症の知識などは、つい最近の獲得だと思われていたのだ。それを3万年以上前の人間が知っていたとしたら。
人類史の常識をくつがえす発見ではないか。
人類は、7万年前に「認知革命」で共同幻想のようなものを持ち始め、1万年前の「農業革命」で社会化し、500年前の「科学革命」で現代人となったーーというのが、ハラリの「サピエンス全史」にも書いてあった、これまでの常識ではなかったか。
しかし、もし3万年前、すでに「科学革命」が起こっていたとしたら。
ネアンデルタール人と同時代のホモ・サピエンスが、すでに「唯物論的」思考を発達させていたとしたら。
我々は、人類史の見方を根本から誤っていたのかもしれない。
農業を発見し、狩猟をやめて定住し、都市化し、文字を発明し、といったことが「文明化」のメルクマールとされてきた。
しかし、「文明化」とは、実は「愚昧化」だったとしたら。人口が増加すればするだけ、人類はバカになっていた、としたら。
人類は、原始的な魔術的思考から脱して、次第に理性的・科学的になったように考えられているが、魔術的思考を持っているのは現代人で、「原始人」の方が理性的だったとしたら。
3万年前の人類は、自然に対して幻想を持たなかったかもしれない。
彼らの方が即物的に自然と接していたのは間違いないのだから、ありうる話だ。
古代人は「地動説」を知っていたかもしれない。それを知るために望遠鏡は必要ない。星や太陽を見て、星や太陽に対して自分たちが動いている、と認知できればいいだけだから。
3万年前のボルネオ人が、2500年前のアテネに来て、ギリシャ文明最高の知性とされたアリストテレスの天動説を聞き、「こいつ、バッカじゃねえの」とあきれる、という場面を想像すると痛快だ。
人類史はどんどん塗り替えられる。
トルコのギョベクリテペ遺跡が、人類最古の文明と我々が教科書で教わったメソポタミア文明より7000年古い、1万2000年前の文明の跡だと知って、驚いたばかりだ。
それよりさらに2万年古い人類が、広範な医学知識をもって、外科手術をしていたのだ。
古代エジプトの壁画に「電球」が描かれていたーーどころの話ではない、認知的な「オーパーツ」(オーバーテクノロジー)なのだから、「月刊ムー」はこれを大特集するしかないだろう。
真面目な話、それほど前に「科学革命」があったなら、「人類は不可解なほど急に進歩した(だから足元が危うい)」的な、「サピエンス全史」的人類史観は、見直されなければならない。
人類は、我々が思っている以上に、じっくり時間をかけて前に進んでいるのかもしれない。
我々が思っている表面上の派手な「進歩」は実は反動かもしれず、人類史の底流で流れている見えない「進歩」こそが、歴史の本質なのかもしれない。
ちょうど、日本は明治になって「文明開化」したのではなく、近世までの蓄積でそうなった、という話と同じように。
いや、それにしても驚いた。