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【驚愕】3万年前の外科手術跡発見 人類史を覆す「オーパーツ」か

権威ある科学雑誌「ネイチャー」が昨日(8日)、3万1000年前の外科手術の証拠をインドネシア・ボルネオ島で確認した、と発表し、世界中でニュースになっている。


驚愕だ。3万年前である。

マンモスが群れをなし、ネアンデルタール人だってまだいた。その3万年前である。

切断術を行うためには、人体組織と外科衛生に関する広範な知識と相当程度の技術的熟練が必要とされる。現代の臨床開発(消毒薬など)がなされるまでの時代は、切断手術を受けた人のほとんどが失血、ショックあるいはその後の感染症で死亡していた。これまでに知られている最古の複雑な手術は、新石器時代の約7000年前にフランスの農民が受けた左前腕切断術
(中略)
この手術を実施した者は、致命的な失血や感染を防ぐために、四肢の構造、筋肉、血管に関する詳細な知識を持っていたに違いない

nature


感染症の知識などは、つい最近の獲得だと思われていたのだ。それを3万年以上前の人間が知っていたとしたら。

人類史の常識をくつがえす発見ではないか。

人類は、7万年前に「認知革命」で共同幻想のようなものを持ち始め、1万年前の「農業革命」で社会化し、500年前の「科学革命」で現代人となったーーというのが、ハラリの「サピエンス全史」にも書いてあった、これまでの常識ではなかったか。

しかし、もし3万年前、すでに「科学革命」が起こっていたとしたら。

ネアンデルタール人と同時代のホモ・サピエンスが、すでに「唯物論的」思考を発達させていたとしたら。


我々は、人類史の見方を根本から誤っていたのかもしれない。

農業を発見し、狩猟をやめて定住し、都市化し、文字を発明し、といったことが「文明化」のメルクマールとされてきた。

しかし、「文明化」とは、実は「愚昧化」だったとしたら。人口が増加すればするだけ、人類はバカになっていた、としたら。

人類は、原始的な魔術的思考から脱して、次第に理性的・科学的になったように考えられているが、魔術的思考を持っているのは現代人で、「原始人」の方が理性的だったとしたら。


3万年前の人類は、自然に対して幻想を持たなかったかもしれない。

彼らの方が即物的に自然と接していたのは間違いないのだから、ありうる話だ。

古代人は「地動説」を知っていたかもしれない。それを知るために望遠鏡は必要ない。星や太陽を見て、星や太陽に対して自分たちが動いている、と認知できればいいだけだから。

3万年前のボルネオ人が、2500年前のアテネに来て、ギリシャ文明最高の知性とされたアリストテレスの天動説を聞き、「こいつ、バッカじゃねえの」とあきれる、という場面を想像すると痛快だ。


人類史はどんどん塗り替えられる。

トルコのギョベクリテペ遺跡が、人類最古の文明と我々が教科書で教わったメソポタミア文明より7000年古い、1万2000年前の文明の跡だと知って、驚いたばかりだ。

それよりさらに2万年古い人類が、広範な医学知識をもって、外科手術をしていたのだ。

古代エジプトの壁画に「電球」が描かれていたーーどころの話ではない、認知的な「オーパーツ」(オーバーテクノロジー)なのだから、「月刊ムー」はこれを大特集するしかないだろう。

真面目な話、それほど前に「科学革命」があったなら、「人類は不可解なほど急に進歩した(だから足元が危うい)」的な、「サピエンス全史」的人類史観は、見直されなければならない。

人類は、我々が思っている以上に、じっくり時間をかけて前に進んでいるのかもしれない。

我々が思っている表面上の派手な「進歩」は実は反動かもしれず、人類史の底流で流れている見えない「進歩」こそが、歴史の本質なのかもしれない。

ちょうど、日本は明治になって「文明開化」したのではなく、近世までの蓄積でそうなった、という話と同じように。

いや、それにしても驚いた。


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