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徳谷 柿次郎
2020年6月14日 14:52
あいつらは遺伝子レベルで覚えている。昨年、芽キャベツの苗をひとつ植えてみた。ボタニカル倶楽部の前身といえる状態で、今よりも無知だった。無知の塊だった。いや、無知のその前の概念の零知かもしれない。なんとなく庭の雑草を刈り取り、なんとなく芽キャベツの成長を見届けていたら、ひらひらとモンシロチョウがやってきた。光が降り注ぎ、草木の緑と湿った土の色を背景にした蝶の姿は美しいものである。昆虫は元々大