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ラルフを救え〜私たちの安全性を追求した先に何があるのか〜
私は物を選ぶ時に香りと手触りを優先する。
特に好きなのは石鹸の香りと洗ってすすいだ時の感触が好きだ。
こだわりが強いのかもしれない。
けれどもどうしてもケミカルな香りが苦手で、特にシャンプーやボディシャンプーなどは痒くなってしまうものもあり、チョイスするものが限られてくる。
環境などを考えると湯シャンなどもあるけれど、私の髪は多く長いので石鹸で洗うのが一番合っているようだ。
これならプラスチックのボトルではないのでゴミになることもない。
特にオススメなのは、LUSHのシャンプーバーで、普通の石鹸で洗うよりも髪が艶やかになること、香りが良いこと、石鹸を少し付けただけだとしても、泡ぎれがよく、通常のシャンプーよりもお湯のすすぎが早く時短にもなるし、何よりも地肌がキュッとスッキリ洗える。
通常のシャンプーでは、何回もポンプを押さなければ、そしてすすぎをたくさんしなければ、私の髪や地肌は洗えていないように感じていた。
そしてシャンプーの時に抜ける髪の毛もこのLUSHのシャンプーバーで洗えば少なくなった気もする。
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LUSHといえば、POPでかわいいイメージがあるけれど、その企業としてのポリシーもこだわりのあるものとして有名だ。
素材はフレッシュなもの、ハンドメイドで、合成保存料やパッケージを極力使わない。
製造の際の水環境への配慮、循環型のパッケージを使用、そして働くスタッフの笑顔を優先している。
動物実験をしていない企業からのみ原材料や資材を買付け、さらにその安全性は人の肌によって確かめる方法がとられている。
このLUSHが起業したイギリスでは動物実験は禁止となっている。
その運動は、やがてEU全体へと法の整備が整っていった。
この活動はLUSHの前衛の「Cosmetic to Go」からのポリシーとなっており、法の制定にも大きく関わった。
けれども、まだ世界の80%では動物実験での商品開発が行われている。
東京都では動物実験禁止の条例があるが、動物実験をされた資源を使っている企業はまだあり、その追跡は難しい。
日本はまだ動物実験に対しては他国の先進国と比べて途上国となっているのが実情だ。
動物実験反対、と言えば、感情的で過激だ、となるかもしれないけれど、実験内容を見てみれば、どうして人にそんな残酷な事ができるのか、マッドサイエンティストのような実験が行われているのを知った時は心が痛くなった。
この動物実験を施行される動物たち、ウサギ、ラット、ヤギ、犬、猫はこの実験のためだけに飼育され、実験後は殺処分されるという現実がある。
動物実験で使用されるデータは化粧品だけではない。
医療品、洗剤、制汗剤、サインペンなどの文房具、食品の包装材、赤ちゃんの遊ぶ玩具など、顔料が目や口に入った場合などの影響を確認するため、などあらゆるものに施行されている。
けれどもその動物実験で安全だというデータが出たとしても、人に安全だという科学的根拠は、実はないとも言われているそうだ。
しかし「人間の安全のため」という理論の元で動物実験を肯定してきた背景について反対することはタブー視されてきた。
1957年~サリドマイド事件、催眠剤、つわりの薬と銘打った薬を服用した妊婦から生まれた子どもたち、胎児に異常が出るという薬害事件が起きたため、それから動物実験や薬の試験が徹底されるようになったためだ。
この事件は世界的に拡がり、薬害の恐ろしさを見せたが、この時の対処法として、人体に影響を与えるものをなぜ作ってしまったのか、という前提はあったのだろうか。
齧歯動物ではデータはうまくとれない、ということでサル科の動物で実験をされていることも必要悪だという学者もいる。
LUSHでは動物実験をしない代わりに、代替法である細胞培養実験によるインビトロ実験法を開発し、そして実際のスタッフの肌によるパッチテストによる商品開発をしている。
経済的な利益優先の理由からの商品開発ではなく、科学的解決を基礎に、科学も人道的な道を歩むこと、それがこれからの企業に求められるのではないかとも思う。
EUでは動物実験について知識をしっかり持った上で、消費者が選択できるようになっているそうだ。
私はその過去を知らず、特に意識もせずに使っていたことを恥じた。
これからは確かな目で商品を選んでいくことも大事だと思った。
だからといって動物実験をされていないものならたくさん使ってもいい、ということでもない。
私達は、まずは「足ることを知る」ことが必要であって、
そして「自分さえ良ければ他に迷惑がかかっても構わない」その考えが根本的にあれば解決しないだろう。
原因結果の法則というものがある。
自分が蒔いた種は、自分で刈り取らなければならない。
その過去を断ち切るにはどうしたらいいか、まずは自分の行動を変えていく事が必要になってくる。
そして今まで人間のために犠牲になった動物たちに感謝とごめんなさいの言葉を贈りたい。
つづく