隣人の愛を知れ~毎日じゃないからこそ、毎回が特別な気分になりたかった。~ #読書感想
概要
感想
6人の恋愛模様を描いた群像劇。
一人一人の視点で初めは物語が進んでいくのなかで、徐々に点と点と繋がっていった。
「え、まってこの人とあの人がこんな形で繋がるの??」
という場面がすごく多くて面白かった。
私はシングルマザーの女性と女優の女性が
「自分の大切な考え方の芯を守ってる」ような強さが好きだった。
好き-1
これは結婚して15年。自立した生活をお互いに求め結婚した女優青子の心情。
すごくこの気持ちわかる。私は結婚もしていないし15年も付き合った人もいないけど、「ふたりで何かする」ことは全般的にデートだと思っている。
でも、極力相手にはデートだと意識させないようにする。ビビリな自分との葛藤。積極的だと思われたくない葛藤。
自分さえ特別な気分になれればそれでいい。
そういう感情を青子からも感じて共感が持てた。
好き-2
青子のスタイリスト。常に青子の近い距離にいて話し合える存在。そんなヨウから見た青子。
私もあまり誰かに自分のつらい状況にいるときの話をしない。友人によっては自分の弱み辛みや誰かに頼ったりすることが得意な人もいる。
頼られることは個人的にも嬉しい。
自分が嬉しいということは、おそらく友人も私から相談事を持ちかけられるのは少なからず嫌な気持ちにはならないと思う。
そうとわかっていても、私はあまり相談できない。
なんでなんだろうと思った時に、この一説はスッと心に入ってきた。
私も相談することで報われたいと思ってないんだ
私の場合。大体のことは自分の中で答えが出ていることが多い。
答えが出ているから相談できない。
答えが出ていることをわざわざ相談したいと思ってないんだと思う。
「後押ししてほしいから。」という理由で相談する人もいる。そう分かった上でただ私にはできない。
ああ、私はそういうことができない人なんだと自分自身を再認識した。