『羽仁もと子案 家計簿』では、月ごとに予算を立てるのではなく、その年に予定される収入も支出も盛り込んだ年予算を12で割って月予算を立てます。この予算について、羽仁もと子は次のように書いています。
加えて、「どんなに合理的なよい予算ができても、実際の支出を、各費目とも一目で明白にわかるように記帳していかなければ、予算はたしかに実行されているかどうかわからないものです。それがわからなければ、普通にはつい予算超過をしてしまいます。」(著作集・同上)と書いています。
その月だけでやりくりするより、もっと長い期間を見ることで、その場しのぎの家計ではなく、先を見越した安心できる家計になっていく。これが羽仁もと子の考える「予算」です。