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オモイノタケ - LayerX退職と独立のご報告
こんにちは、かじです。
2024年12月27日を最終出社日として、株式会社LayerXを退職し、独立することをご報告します。
在職中、特にカスタマーサクセス領域においてはLayerXの梶原として多くの発信や登壇を行い、社外の方々とのご縁も数多くいただいてきました。
そのため、この場を借りて正式にお知らせいたします。みなさま一人ひとりに直接ご挨拶できないのは心苦しいですが、こちらでのご報告をお許しください。
LayerXでの5年4ヶ月
LayerXには2019年9月に業務委託として参画しました。
当時は個人事業主として、スタートアップ専門の事業開発支援やプロダクト開発支援を行っていました。その中でブロックチェーン技術を仕事として扱いたく、国内最高レベルの技術力を持ち、社会実装への方針が一致していたLayerXの門を叩きました。
参画後はありがたいことに仕事が広がり、途中で正社員となりながら5年4ヶ月を過ごしました。「会社に必要なことをなんでもやる遊撃隊員」として、BizからDev、攻めから守りまで、幅広い業務に携わりました。
■ 19/09-21/02: ブロックチェーン事業 BizDev
大企業の新規事業部門やデジタル部門をクライアントとし
顧客開拓/企画提案/コンサルティング/開発PMまで一気通貫で担当
■ 21/02-23/03: SaaS事業 CS&QA
カスタマーサクセスグループ 立ち上げ/マネージャー(1→15名)
兼 プロダクト品質保証(QA)チーム 立ち上げ/マネージャー(1→6名)
■ 23/04-09: SaaS事業 BizDev
エンタープライズ向け新規サービス 企画/オペレーション構築/撤退
■ 23/06-24/12: SaaS事業 PdM
エンタープライズ向け新規プロダクト プロダクトマネージャー 兼 BizDev
兼 ユーザー認証基盤・社内用管理画面 プロダクトマネージャー
兼 複数プロジェクト推進
私は遊撃隊員のため異動と兼務が多く、ご覧の通り器用貧乏そのものです。一方、その多くで「立ち上げ」を任せていただけたことは特徴です。また、カスタマーサクセスについては特に深く取り組み、プロフェッショナリズムを磨く機会に恵まれました。
在職中の従業員数は18人から380人へと急成長するなかで、その一端を担えたことに誇りを感じるとともに、この5年4ヶ月が非常に充実した期間だったと心から思います。
素晴らしい機会を与えてくれた経営陣、一緒に事業と組織に向き合った同僚たち、採用させていただいた30名超のみんな、プロダクトをともに成長させてくださったお客様、そしていつも新しい視点や学びをくれた社外の皆さま、心から感謝申し上げます。本当にありがとうございました。
これから何をするのか
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自身の法人である株式会社インストーラーの経営に専念します。
現時点では立ち上げフェーズに特化したIT/DXプロジェクト支援とカスタマーサクセス支援の2つを事業としています。魂込めて、クライアントワークをしています。
私は2019年のLayerX参画後も個人事業主としての活動を継続し、2021年1月にインストーラーを設立しました。二足の草鞋を履きながら、自分が活動することで世の中の幸せの総量をどれだけ増やせるか、それを最大化するためにはどうしたらいいかを考え続けてきました。
今年はLayerX勤務5年、法人5期目入り。その前のスタートアップ役員の経験を含めると立ち上げを中心とした遊撃隊員歴は10年目となりました。
飽き性で器用貧乏に悩んだ時期もありますが、ここまでくると業界や職種ではなく”立ち上げフェーズ”という軸での強みが生まれています。カオスと不確実性、そしてBizからDevまで横断して1人3役くらいを求められる状況が好物です。
この変態性を活かしてLayerXの遊撃隊員から社会全体の遊撃隊員へ。そしてそれは必然的に、個人を超えて組織としてより大きな価値を発揮していく変化となります。株式会社インストーラーはそのための場です。
ミッション
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成功法則をインストールすることをミッションに掲げ、情報の非対称性が大きい領域で、成功を再現する力を、文化を、プログラムを提供すると表現しています。
成功法則とは。なぜ情報の非対称性が高い領域なのか。我々のクライアントワークの特徴は。
想いはこのメッセージに込めています。
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システム受託開発では「そもそもそれ作る必要あるの?」から始めて無駄な開発費用や時間をかけず、開発後は事業展開に合わせた機能改修や保守運用をクライアントが”内製化”できるよう、プロダクトマネジメントのレクチャーやエンジニア採用のお手伝いをします。
PMやアドバイザーを務める際は、我々が抜けたら崩れるようなマネジメントではなく、むしろ立ち上げ後は我々なしで回せるように仕組みや体制を整備して抜けることで、同じ成果をより低いコストで実現していただきます。
コンサルティングを請け負う際は付かず離れずの高級派遣で儲けるのではなく、中の人間として全力で物事を推進します。資料ではなく成果を、そして成果を出し続けられる事業運営ノウハウを置いていきます。
こんなスタイルで仕事をしていると、システム開発の相談を受けたのに開発しないことになったり、プロジェクトを想定以上に早く終わらせたり、売上を取り逃がすことがよくあります。一方、これまで紹介だけで仕事が成り立っている事実もあります。
僕がやりたいのは世の中の幸せの総量を増やすこと。そのために幸せと不幸の振れ幅が広い「情報の非対称性が大きい領域」で、成功法則をインストールしていきます。
現時点の事業内容
足元はクライアントワークを主とした零細企業ですので、僕が1番情熱を注ぎ、役に立つことができる2軸で展開しています。ここでは概要を紹介します。
IT/DXプロジェクト支援
新規ソフトウェアサービス/DX推進プロジェクト/IT部門設立などの“立ち上げ”フェーズに特化して、リーン・スタートアップをベースとした企画からシステム開発で立ち上げに伴走します。そしてそれを再現するノウハウや組織文化をインストールし、自走できるようにします。
かける情熱はメッセージに込めました。
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カスタマーサクセス支援
BtoBクラウドサービスやBtoCサブスクリプションサービスが継続的に収益を上げられるよう、カスタマーサクセスの概念をもとに、経営指標や組織の設計、オペレーションの構築までを一貫して支援します。そして経営にカスタマーサクセスをインストールし、ビジョンを継続実現させます。
かける情熱はメッセージに込めました。
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好きだからやる
さて、メッセージにはとても個人的な”好き”を詰め込みました。
事業内容は1つのほうが輪郭がハッキリするとか、顧客視点のメッセージのほうが伝わるだろうなとか、世の中の課題に引き付けてブランディングしたほうが共感されるよねとか、これで仲間が集まるのかなとか、いろいろと考えました。
でもね、仕事を推進するにあたり情熱に勝るものはないし、好きこそものの上手なれです。好きじゃない事業を人に語って仲間を集めることもできません。
ビジネスには論理だけじゃなく情熱も必要です。ミッションや事業内容は一定整理したので、同じくらい全力でオモイノタケをメッセージに詰め込みました。今はそういうフェーズです。
[別枠]カスタマーサクセス協会
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好きを重ねます。
カスタマーサクセスはライフワークとして、12月6日に発表された一般社団法人 日本カスタマーサクセス協会の運営に携わっています。
2021年から「カスタマーサクセスは概念」と発信を続けてきましたが、この概念やビジネスアプローチとしてのカスタマーサクセスをより広く啓蒙していきます。協会の話を始めたらどうぞ耳を貸してやってください。
よく聞かれること
プロダクトは作るの?
■ 前提認識
BtoBビジネスにおけるプロダクトについて話します。クライアントワークやフルスクラッチのシステム開発と、SaaSやパッケージングシステム。この2つは対立するものではなく絶えず変化しながら互いに近づいています。ビジネスは常により広く、もしくはより安く価値提供できる方向に進化を続けています。
汎用からオーダーメイドへと広がる流れでは、SaaSがBPaaSやAI SaaS、コンパウンドプロダクト群、プロフェッショナルサービスの抱き合わせ、AIエージェントなどへと進化しています。
オーダーメイドから汎用に向かう流れでは、パッケージ化や基本機能のサービス化を進めつつ、社内のプロセス効率化を図るためのSaaSやiPaaSの社内導入、社内用プロダクト開発などの工夫が日々され、顧客により安く届けられるように進化しています。
どちらから入っても、それぞれの流れの先には顧客に「広く、安く、価値を届ける」最適なポイントがあり、そこまで進化は続きます。ただし、入口によってマネタイズまでの投資額と時間軸は180度違います。
■ インストーラーの方向性
インストーラーは利益を出しながら堅実に成長することを志向しているため、クライアントワーク側から入ります。
質問の回答としては、社内用プロダクトは随時作ります。そのうち一部をサービスとして提供することも出てくるかもしれません。
とはいえ現状のビジネスモデル(モデルなんてない)には脆弱さがあり、また事業展開においてはスピードが勝負を分ける市場のタイミングが存在することも知っています。そういう領域に乗り込むことになったら作っていくでしょう。
どんなお客様が多いの?
■ これまで
新規事業開発やカスタマーサクセスの支援では、主にITスタートアップのお客様とご一緒してきました。また、DXプロジェクトやシステム開発では、売上数十億円後半〜数百億円前半の非IT企業からのご相談が多いです。
後者の層は特にデジタル人材の不足に悩んでおり、支援のしがいを感じています。さらに、サービス業や小売業など店舗や現場がある業態ではオペレーションをシステムに落とし込むにあたり課題が深刻で、一緒に解決策を見出してきました。
地域的には東京が中心ですが、京都、大阪、熊本、そしてマレーシアなどの広がりもあります。助けを求められたらどこでも行きます。
■ これから
平日の日中にも活動できるようになりますし、チームも拡大できるので活動の幅を広げていきます。
新規事業開発やカスタマーサクセスの支援では、ITスタートアップはもちろん、これまで積み上げてきた知見を非IT企業にもインストールしていきたいです。情報の非対称性がより大きく、我々の介在価値が高まるところです。
DXプロジェクトやシステム開発では、引き続き現場のオペレーションをお手伝いしたいです。モニターの画面だけでは完結しない、生身の人間やモノが動くことで幸せが生まれる現場を支えたいです。
お悩みのある企業様、是非ご連絡ください。心当たりのある企業様をご存知の方、ご紹介をお願いします。きっとお役に立ちます。
大きくするの?
1人でできることはわずかです。ゆっくり少しずつ、大きくします。
これまでもフリーランス仲間や同様の支援企業たち、もう8年間一緒に仕事をしているベトナムのエンジニアチームとプロジェクトを推進してきました。
事業を拡大し仲間も増やすことで、世の中の幸せの総量を増やし続けたい。また、事業があるから人が必要というのとは逆に、人が事業を作るものでもあります。足元の状況にとらわれず、想いを共有できる人とは一緒に仕事をしたいです。
それに、仕事を作って周囲の人の分まで経済を回す、そのなかで人が成長する場を作るというのは社会にとって大切だし、僕自身にとっても誰かの人生に深く関われる喜びでもあります。
お仕事、仲間、募集します
ちょっと仕事の相談をしてみてもいいかなと思った方、お仕事はいっぱいで少しお待ちいただくことが多いのですが、まずはお話をお聞かせください。ホームページにもう少し具体的なサービス内容やプロフィールがあるのでご覧ください。
ちょっと一緒に仕事をするのも楽しいかもと思った方、一度おしゃべりしませんか?たぶん、気が合うところがありますね。具体的にどうこうはさておき、すこしずつご縁を紡いでいければと思います。
ご連絡はホームページのお問い合わせフォーム、またはSNSより気軽にメッセージをお送りください。
文章は硬めなんですが「歩くホスピタリティ」と言われたことがあるくらい、直接話すと柔らかい人間のつもりです。ご連絡お待ちしています🫶
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