見出し画像

本当の父親はどれなのだろう??

どーもカイゾウ(@kaizo777)です。

今日は日曜日。自由気ままに書いていきます。
お付き合い頂けると嬉しいです。

先日今年5月に倒れてから病院に入院していた父親が施設入所しました。

入院中についた病名はアルツハイマー型認知症。ただ、医師によっては器質性精神障害だという見解もあり実際のところどうなのかは分かりません。

実際、入院中に二度会う機会があった時には私のことは忘れていました。

一度目は私だけではなく、母親のことも妹のことも分からない様子で他人と話しているようなよそよそしさの中で会話をしていました。

その様子を見て泣いている妹を今でも忘れません。

二度目は精神科転院の際に主治医からの説明に同席した時。
この時は母親のことを「〇〇ちゃんだろ?」と呼んだこともない呼び方で呼びながらも名前は合っていたので分かっていたのだと思います。

私のことは看護師から「息子さんですよ」と言われ「えっ?!」と驚いた顔をしていました。

「えっ?!じゃねーよ」と心でツッコみつつスルーしましたが内心イラつきもありました。

そして、今回施設入所の手続きと本人を施設へ送り届ける為に母親と共に対応した時に感じたことを書いてみたいと思います。


どれが本当の父親??



入院後三度目に会うことになった先日。
母親と私の前に父親は自らの足で歩き、医師や看護師に多弁に挨拶をしながら現れました。

やたらと大きな声で医師や看護師の冷ややかな目を気にする素振りもなく、「長らくありがとうございました。またこれからもここに通うことになるんですか??」等と言いながら笑顔で…。

母親と私の存在に気づくと「おぉ。悪いね。じゃあ行こうか!」と…。

「こいつはどこまで分かっているんだ?」と思いつつも、事前に依頼をしていた介護タクシーの到着を待ちました。

母親と父親を介護タクシーへ。私は自分の車で施設へ向かいました。

後で母親から介護タクシー内の父親との会話を聞くと「一緒に住めないのか?」と聞くものの、母親の体調のことや再三家族に注意されながらも酒を止めなかった結果だと伝えると「そうか。時々は会いに来てくれ」とすんなりと受け入れたそうです。

途中寄った高速道路のサービスエリアで「ラーメンが食べたい」と言った父親の希望通り家族でラーメンを食べました。

この歳になり両親が並んで食事をしている姿を初めて見ました。

昔から自宅では先に父親に食事を出してから私や妹と共に母親は食事をしていましたし、外食をしても父親は毎回タバコを吸いに表に出たまま席に戻ることなく、母親と妹と3人で食事をしている記憶しかありません。

何とも不思議な気持ちでした。

父親が人に元気に挨拶する姿も母親から言われたことをすんなり受け入れる姿も母親の隣で会話をしながら食事をする姿も私は生まれて初めてと言っても過言ではないくらい見た記憶がないから…。

「目の前にいるこの70過ぎの男は本当に私の父親なのだろうか?」


施設に移ってからも…



「良い部屋だ。ベッドも良い」と笑顔で終始多弁。立ち上がり扉を何度も開けようとしたり、同じことを何度も聞いたりとやはり病気ではあると認識するには十分でしたが、それでもこれまでの父親とはどこか違う。

一番違和感があったことは、イラつく様子がないこと。

これまでの父親は少しでも意にそぐわないことがあればすぐに顔に出して人に対して失礼なことを言う。

家族であればそれに拍車がかかり怒鳴る、ひどい時は物を投げることが当たり前の父親でした。

それが、誰に何を言われても表情は穏やかなまま。

「これは誰なのだろう?」と私は未だに違和感があります。
それほど父親は変わっていました。まだ本性を現していないだけなのかもしれませんが…。

今回父親を受け入れてくれた施設は私が信頼している方がオーナーをしている施設。

「問題児」である父親を上手くいなしながら対応できるのはここしかないと思える施設に入所できたのは幸いでした。

今のところ穏やかに過ごしているようなので安心していますが、本性が現れてもきっと上手く対応してくださると思っています。

何より介護業界で仕事をしている私自身が信頼できる施設であることが今回父親を預けるには必要な条件でした。そこを満たせる施設が見つかったことは本当に幸運です。


私は過去の父親に似ている



私は年を重ねるごとに自分が父親に似ていると自覚してきました。

自分の嫌いなところに直面した時、その全てに父親があります。そして、今父親が別人のようになった。

これにもきっと意味があるのでしょう。

私に教育らしい教育は何もしてこなかった父親ですが、自分の生き方をもってして何かを伝える役割を担っているのかもしれません。

私は父親がしてきたこと、父親にされたこと、その多くが「嫌な思い出」でしかありません。

だからこそ、父親を理解し認められた時、私は少し変わることが出来るのかもしれません。

私はどこかで自分を認められないことを父親のせいにしているのでしょう。

そこまで分かっていながらも、上手く心を整理できない。潜在意識を超えるというのはなかなかに難しいモノです…。

それでも必ず超えてみせます。

私は心から人を想える人間になりたい。
それが一番の目標なので…。

今日も最後まで読んで頂いてありがとうございました。

平日はMedyでケアマネや介護に関わる記事を書いています。ご興味ある方は覗いてみてください。


いいなと思ったら応援しよう!

カイゾウ@現役在宅ケアマネ15年目
宜しければサポートをお願いします!頂いたサポートは私のクリエイターとしての活動費に充てさせて頂きます!一層のヤル気に繋がること間違いなしです!

この記事が参加している募集