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#詩

「寂しさの色」

寂しさの色は藍色で
涙の味がした

幾つもの涙が重なり
青く濃くなって
固まって凍ってく

溶かして 溶かしてって
一人心で訴えて
痛いよ 痛いよって
一人で耐えて

崩れてく心
罅(ひび)が入るような
音を立てて

はぐれてしまった心は
いつか凍った心
溶かしてくれる人に
出会えるのだろうか
出会えるのだろうか

溶けるだろうか
溶けるだろうか
溶けて春になって
仄かな桃色に
なるだろうか

小さな歌を貴女へ

貴女の名前呼んでみても
貴女をどれだけ思っても
私が貴女にありがとうと
思ってたって届かない

貴女にどれだけ救われて
貴女に沢山支えられて
どれだけごめんねって
思ってたって届かない

私が書こうとしてる
優しい歌は
入れたてのホットミルクより
温かくなるかな?

いつか いつか いつか
貴女を温める
優しい私になるから
その時私を許してね

小さな小さな
貝がらより小さな
ちっぽけな歌を聞いて

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黄昏猫

僕はいつも
この出窓から景色見てた

夕暮れの空は
綺麗なとかね
僕が待つ
君はいつ帰ってくるのかとかね

僕の瞳の先には
君しか居なかった
君の瞳の際にも
僕しか居ませんか?

窓際でにゃーにゃーと鳴いて
君を待っていたら
君は僕を
抱きしめてくれますか?

僕がね
寒くて丸まらないように
僕は
君にただ抱かれたい

いつまでも抱かれたい

ずっとね
ずっと
幸せだと感じられるよう

いつまでも

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不思議なチカラ

自分がやらなきゃって
1人無理してた
誰に甘える事なく
がむしゃらに

泣きたい事あっても
泣かないで
自分には無理な事でさえも
一生懸命背伸びして
何踏ん張ってたんだろ

貴方の声を初めて聞いた時
優しくて温かくて
無理をしないでいいよって
言って貰えたみたいに
何故か不思議なチカラに導かれた

もっともっと素直になろう
もっともっと甘えていいんだ
もう無理しなくていいんだ
だって今迄
一生懸命

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紅茶の香りと君がいる時間

紅茶の香り
君が入れてくれた
優しさも相まって
寒い朝もほんのりと
温かな気持ちありがとう

ちっぽけな事かも
しれないけれど
君が毎日いる時間
僕が望んでた時間

長く長く
大切にしたい
僕が生きている時間
何よりも
ただ大切にしたい
君だけを

悲しまないで

悲しまないで 悲しまないで
私がもしこの世から
居なくなっても
悲しまないで

いつも空を見上げた時
私は貴方の傍に居ます

悲しまないで 悲しまないで
私がもしこの世から
居なくなっても
悲しまないで

いつも心の傍に居ます
そして貴方をずっと
愛しています

空に行っても 私の気持ちは
変わらない
貴方を好きになった日から

だから空に向かって
私の為に弾いて下さい
優しく優しく
私だけに弾い

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夕凪

工場の合間から見える
真ん丸の月は
僕の心を温めた

機械と毎日毎日
過ごしているだけの僕は

人の温もりとか
人の優しさとか
何処かにまるで
忘れたように
生きていた

疲れた時も
疲れたとか
苦しい時も
苦しいとか
言えなくなっていた

そんな時の僕の支えの
この夕凪
オレンジ色の
優しさに包まれて

苦しいくらいに優しい君

君とは
趣味も合わなかったのに
何故あの日
私は君と
身体を重ねてしまったのだろう?

傷ついて
ボロボロだった
私の心を
優しく優しく
撫でてくれたんだ
苦しくて涙が出てくる程

この青い空の下で
君と重ねたKissは
何にも変えられない程
優しかった

その優しさが苦しくて
その優しさに泣きながら

その優しさの中で
私は眠る

包んで下さい

最初から決まってたのかな
出逢うのが遅かったけど
貴方と出逢う事

今迄寂しかった自分の気持ち
今迄辛かった自分の人生
その全てが
花が咲いた様に
終われたら
それでいい

泣いた事寂しかった事
全て全て
忘れられる様に

これからの私を
包んで下さい

最初から決まっていたと
思いたいから

ずっとずっと
包んで下さい

きっと叶えられるから

鳥かごの中の鳥じゃない
この空に飛び立ちたい
今は未熟で
羽がなくても

いつかいつか
一生懸命生きている
君を見てる人がいるよ

いつかいつか
神様がつけてくれるよ
誰よりもね素敵な羽を

君の可能性
鳥かごなんかから
飛び出せ

鳥かごの中の鳥じゃない
この空に飛び立つんだ

ただ、強く強く
強く思おう

きっと叶えられるから

By 音無詞 詩(小さな貝がら)

私一人だけの物

今 私の耳に聞こえてる
貴方の歌は
私一人だけの物
私一人に
歌ってくれてるよね?
寂しがる私の為だよね

あの時
貴方がくれたキスも
優しく抱いてくれた腕も
今は
私一人だけの物

もう誰にも触れさせない
私一人だけの物

好きだと言う言葉も
愛しているという言葉も
私一人だけの物

ただあなたを抱きしめる

爪弾くギターの音色が
冷たく寂しく感じるのは何故?

いつも聴いていたから
音色で分かる
あなたの心の泣き声

寂しいって言われたからじゃなく
私も寂しくて

何処かで探してた
優しい音色を

あなたの音色に触れた時
私は一人勝手に満たされて

でも携帯を閉じてしまうと
聞こえなくなるその音色

私の心が一人勝手に
あなたを求めて
また開くの
私の赤い携帯を

爪弾くギターの音色が
温かくなるよう

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心に届くように

何が分かると言うの?
私の心の気持ち
まだ何も言っていない

私の本当の心に触れる位
私を見つめて

上の空のような
スキなんて
心に届いていない

心の奥底から
スキって言って
心に届くように

雨が降っても
嵐が来ても

ずっと ずっと
スキって言って
心に届くように

ずっとずっと

生きていくには

誰かに褒めてもらいたかった
誰かに認めて欲しかった
何かの形で

でも自分なんか
何一つ魅力すらなく
才能もない

でも生きていくには
ここに居るって伝えたくて
何かの形で

それが私にとって
詩だった

下手でも
自分を表現出来る
ただ一つの物だった

By 音無詞 詩
2019年8月作