散歩が旅になった深夜〜僕の同居人#2〜
奴がバングラディシュから帰国し、
僕の家に転がり込んでから数日後。
仕事終わりに散歩でもしようか。
僕がそう提案したのだ。
というのも、僕が構想中の脚本のイメージを固めたかったからだ。
2人の若い男女が、蒲田から羽田空港へ行き、そこからただただ南の方角へと歩くと、
とある海岸線に辿り着くといった一連のシーンを考えていて、
漠然とイメージしたその導線を自ら歩いて登場人物の気持ちに寄り添ってみようかなんて思って。
いや・・・違うな。
そんな高尚な目的を口実にただ痩せ