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Vol.8 『道半ばの妻介護』

妻の病気のことを知ったのが2012年のとき。

私は元々仕事のため、関西から単身赴任で東京に行っており、
妻は一人で家にいたのですが、
片方のまぶたが開きにくいということでお医者さんで見てもらった際に偶然、
「筋強直性ジストロフィー」ということが発覚しました。

当初、特に気にすることはないだろうと思ってましたが
当時勤めていた会社にそのことを報告するといつ帰るかわからなかった
単身赴任が1年で強制帰還となりました。

当時勤めていた会社、私が思っていた以上に深刻に思っていたようでした。

で、そこから7年経った現状はといいますと、
病気が発覚したころに比べたらだんだんと悪化してきております。

発覚当時は一人で外に出て出歩けていたのですが急に足の力が抜けてこけて、
3~4年後には10分程度しか歩けず、また歩く速度も落ちてきました。
今では外出する際には車椅子が必要な状態となってます。

足だけではなく手の力も弱くなっており、握力系の数値が4キロと
結構低い数値でした。
腕の力も弱く、洗濯モノを干すことはできなくなっております。

妻がそのような状態ですので夫である私も
いろいろとおぼえてやっていかなければいけません。

洗濯ものから始まり、今ではほとんどの家事をやっている私、
結局「兼業主夫」となりました。

会社員として仕事をしております私ですが、
それなりに家事もこなしおりますが、
できることが少なくなってきている妻は少しストレスがたまっていた様子。
それを発散させているのがポータブルのゲーム機です。

もちろん出来る限りの家事といたしまして、
乾いた洗濯物をたたんだり、1週間の晩御飯の献立をかんがえてくれたりは
してくれていますが、だんだんとできることがすくなってくるストレスを
ゲームにぶつけている感はあります。

家事については上記のような感じなのですが、それ以外のことで苦労しているのがトイレのこと。
かなり時間かかります。
まだ間に合わなかったということはないのですが、
一旦はいると長い時には朝から夕方くらいまで入っているときも。
そのため自宅では寒い時期だと寒くならないようにや、退屈しないようになどの工夫が必要。

自宅だと生活するのにいろいろな慣れがあるので問題ないのですが、
夫婦とも大好きな旅行となるとそういうわけにも行かない時もあります。
トイレが長いというのと何かあったときにすぐに対応できるようにと
荷物を多く持っていく関係で移動は車。
これですとトイレの回数おおくなっても大丈夫です。
ですが、体調が悪い時に出掛けますとトイレに行く回数が増え、
結果予定していたところにいけないこともしばしば。

それでも徐々に「できない」ことは増えている実感はあります。
これから私が「しなくてはいけない」こと、
「覚えていかないといけないこと」、どんどん増えてくると思います。

それまでに「できること」をやっていこうと思ってます。

小川 晃佑(おがわ こうすけ)36歳

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