思春期の家畜
いまだに僕の夢の世界は
小学校や中学校が舞台
登場人物は同級生や先生
当時のままの姿で出演
僕の方はいつの姿だろう
あの頃から更新されない想いが
きっとそうさせている
悔しさを噛み切れないまま
奥歯に挟まっているような感覚
しかし過去に戻ることもできず
ならばせめてと夢の世界で
同じ時空を繰り返している
見たって気持ちのいいものではないし
悔しさが噛み切れるわけじゃない
しかし現実にも打開策はないのだ
自分なりに成長したふりをして
大人になったふりをして
遂げられなかった思春期を反芻する
あの頃に囚われたままの想いが
やがて僕の無意識に沈着する
いつまでも思い出になってくれやしない
僕にとってのそれは家畜だ
いや、それにとっての僕が
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