南チロル風ほうれん草のラビオリ
グーテンターク!皆さまこんにちは。フランクフルトのYokoです。今日は北イタリアにある南チロルの郷土料理シュルツクラプフェンを作りました。
南チロルはイタリアだけれどドイツ語が通じる地域。オーストリアとイタリアにチロル地方が分かれてしまったのも国同士の様々な思惑に振り回された結果です。なので南チロルは他のイタリアの地方とは全く違う独自の文化、言語を持っています。
そんな南チロルはドイツに住んでいるものとしてはアウェイ感が少なくでもやっぱりりイタリア的で不思議な気持ちになります。国境が地続きの欧州はこういうグラデーションは普通で、例えば南デンマーク、アルザスなどでも感じます。島国育ちの私には新鮮で面白いです。
今日はその南チロルで買ったレシピ本を参考にシュルツクラプフェンを作りました。
皮はライ麦粉と小麦粉を半々で。ライ麦粉を使うのもドイツと似ています。ちなみにチロルでは寒冷地や土地が痩せていても栽培できる蕎麦も生産しており、郷土料理になっています。
ライ麦粉はロッゲンメールといいます。
粉には卵と植物油、塩にぬるま湯を混ぜて練り1時間ほど休ませてから生地を伸ばしました。
中に入れる具はほうれん草とパセリと玉ねぎです。ほうれん草は茹でてからパセリとピューレ、玉ねぎをバターで炒めたところに野菜と牛乳を混ぜてナツメグ、塩胡椒、パルメザンチーズで味付けします。南チロルのお料理はたっぷりバターを使います。乳製品が美味しい地方ですのでバターや牛乳は豊富。さらには伝統的にはタンポポの葉など野草を混ぜたりするようです。さて緑の具が完成しました!😊
さてうちのタイク・マイスター(生地マイスター)、よしお殿をお呼びします。なにせ今週末にシュルツクラプフェンがいいなと言ったのは彼なので、やる気に満ちています。
よしおさんが生地を伸ばしてコップで成形、私が具を包む分業体制です。
先生お願いします。(時代劇に出てくる用心棒にお願いする越後屋風)
先生の作品に具をのせて
完成。どう見ても餃子🥟日本人が包むとこうなります。
南チロルの本場風シュルツクラプフェンにするならヒダはつけず皮を押して半円形です。
あとは塩をいれて沸かしたお湯に5分間くぐらせて出来上がりです。溶かしバターとパルメザンチーズをかけていただきました。
本日のよしおさん白ワインです。
伊、南チロル、トラミン2016 (シャルドネ、ソーヴィニヨン・ブラン、ゲヴュルツトラミネール、ピノ・ビアンコ)
南チロルのワインはラベルがまた面白いんです。イタリア語とドイツ語の二重表記でゲヴュルツトラミネールの故郷、トラミンはイタリア風にはテルメーノですがドイツ語読みを前面に出しています。
地方名は併記してあり
独: ズードチロルSüdtirol
伊: アルト・アディジェ(Alto Adige)
それぞれチロルの南、アディジェ川の上流と同じ地域をさす言葉に視点が違いが見られます。
ワインの説明は伊、独、英で表記してあり、世界中の人に飲んで欲しいというマーケティングの意気込みが伝わるのであります。
ちなみにボルツァーノから南下してトラミンだとまだドイツ語で話しかけても嫌な顔されませんが、さらに南下してヴェローナに近づくともうドイツ語は通じなくなりNo ノ No ノ 言われて、やっぱりダメかあと諦めます(笑)
それでは
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
Bis dann! Tschüss! ビスダン、チュース!(ではまた〜)😊