「お仕事」「ゆるっと」を気持ち悪いと思っても
他者に対して自分のしごとを「お仕事」と言うのは自分の母親を「うちのお母さんは」と話すのと同じだと思っていたし、今も思っている。
だから、立派な仕事をしている、30年も40年も生きている人たちが
「お仕事頑張ります」
と言うのを聴いたり読んだりすると、混乱する。
気持ちが悪いと思う。でも、言葉は生き物。いただいた「お仕事」と大切にありがたく思う気持ちの表れだ、というひともいた。今はそれで構わない、気持ち悪いと思わない人のほうが多いのかもしれない。
「ゆるっと」「ゆるゆると」という表現も、逃げ腰で気持ち悪い。がっつり本気でやれ、と言う意味ではない。肩の力を抜きますよと自ら宣言してしまう根性がいやらしいと思う。本気じゃないから失敗しますよと、予め予防線を張っているみたいだ。
肩の力を抜いているように見せられるのは、本職の、極めた人の力量ではなかろうか。
ゆるっと、とは?
ゆるゆると、その心は?
あれも気持ち悪い!これも気持ち悪い!あんたたち、ばかじゃないの!
なんて現実で言ったら、この人めんどくさい!こわい!何も言えない!と思われるだろう。
だから黙っている。
気持ち悪いと内心思っても、黙っている。
気持ち悪いぐらいでは死なないし、自尊心が傷つくわけでもない。
誰かが傷ついたり、踏みつけにされたりするわけではない程度のことなら、いちいちつっかからない。
そうしていこうと、今年は思う。