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リーマンショックの人からの転職アドバイス。
前振りとして伝えておくが、私が就職活動を始めた頃は、リーマンショック直後であった。
遠い国のアメリカで、住宅ローンに何かが起こったことが決定打となり、ガッタガタに世界中の経済が崩れていった数ヶ月。
ちょうどその頃、私は21歳とか22歳の女の子で、絶賛就職活動中であったことを、先に記しておく。
90年代からバブルが弾けた後、なんだかんだでずっとジリ貧と言いますか、気だるい不景気がダラダラと続いていた日本。ようやく脱するか!?と言われていた頃に、それは起きてしまった。
リーマンショックである。
今となっては、キッカケとか何がどうなったとかよく知らない。ただ、当時はよくウォール街という単語を耳にした記憶がある。
ウォール街やばい。ウォール街やばい。
ウォール街ヤバイ!!!
で、気がついたら世は未曾有の不景気になってしまったのだ。(確か激烈円高になった)
そのリーマンショックのおかげで、前年から想像もつかないほど、世の中はガラリと変わりはててしまったのだ。
当時は、先が見えない世の中になってしまったため、新卒の採用を見合わせる企業が激増した。酷いところでは卒業式も済んだ3月下旬に内定切りをするという、まさに鬼畜の所業。
当時は
違約金20万で高卒無職に!
なかなかセンセーショナルなタイトルでニュース番組が作られ、マジかよと思った記憶がある。
また私の周りも他人事ではなく、同じ町に住む知人は
4月1日に会社都合でクビ
を切られていた。本当の話である。
とにかく日本と、日本の企業がメチャクチャになったのがあの頃なのだ。
有効求人倍率はかつてない勢いで急降下。新卒の就職内定率は死ぬほど下がり、その絶望感からか若年層の自殺者が激増したあの頃。
そのような状況下で転職を繰り返したおばちゃんが、話をしようと思う。
さてリーマンショックである。
内定切りと、4月1日退職がひと通り済んだあと、私の就職活動は始まった。
前年までは比較的売り手市場と言われていた就職の現場は、ものの数ヶ月でバリバリの
買い手市場
になっていた。
買い手市場と言っても、買い手も頭を悩ませるというより、頭を抱えるような状況であった。
未曾有の不景気と経済界の乱れっぷりで、誰1人として食指が伸びたヤツはいなかったに違いない。
でも採用しなければ来期の会社は回らない。
誰もがそんなジレンマを抱えていたと思う。
何もわからないから育成からスタートする足手纏いな新卒たちを雇わなくてはならない。
まあ誰しもペーペーの頃はあるわけで、仕方ないことなのだが、基本的に役に立たない上にいつ辞めるかは分からない人間を雇ういうのは、リーマンショック下ではリスクが高いと企業側は判断。
よって中途採用組はまだマシなものの、若手組である新卒組であった我々はかなりの煮湯を飲まされる結果となった。
そんな絶望から這い上がった我々の、断末魔みたいな叫び、は別に
どうでもいい。
今回、転職というテーマが与えられているが、おそらく結構な割合をリーマンショックに費やした。それには意味がある。
転職関係なしに皆さんに伝えたいことは、
世の中はどう動くか分からんので
今現在の最善で動け!
特に転職をするなら!
というお話である。
というわけで転職編スタートです。
①今の会社に不満がないのに転職するな。
まず第1に転職を甘く見てはいけないのである。
転職は難しい。いつだって難しい。
美味しい話はこないし、給与だって交渉がうまくいかなければ、どれほどキャリアがあろうと、新人価格からスタートするのが転職だ。
え、今はビス◯ーチとか転職サイトも沢山あるし、ヨユーでしょ。昭和のおばちゃんが何言ってんのwwwマジ草。
とか言ってる奴ほど要注意だ。
悪いこと言わないから試しに転職サイトに片っ端から登録してご覧なさい。多分だが
思った以上においしい話が来ない
だろう。
私もかつて美ナビ(今はもう無き美術系大学、専門学校出身者に特化した、就職サイト)に登録したものの、条件にあった求人は1つもなく、気がついたらサイトが消滅した。
とにかく、転職において
おいしい話というのは無い。
だから故、どうしてもこの会社辞めたい!どうしてもこの会社行きたい!という強い意志がなければ、ほとんどのケースで後悔するため
辞めたくなければ辞めるな!
という話である。
ちなみに私は勢いで公務員(臨時採用)を辞めてしまい、5年くらいは後悔してた。
②先読みをするな(まず当たらないから)
今から時代が変わるから。
今からこの業界が儲かるから。
新卒就活に失敗したから。
単に働きたく無いから。
まあ色々理由はあるけれど、然るべき場面で就活しない人間がいる。
で、彼らの言い訳は、あと1年経つと〇〇が変わるとか、ここの業界伸びてるからちょっと様子みたいとか色々言っておりますが
多分その読みは外れる運命だ。
悪いけど20代30代くらいの人間が、先読みをしようとしても割と無駄で、だいたいの人はその読み自体が外れるため、おばちゃん悪いこと言わないから、さっさと今現在の最善の行動をすることが大事である。
前記したリーマンショックを例に挙げると、リーマンショック直後より、その2年後あたりが1番悲惨だったため、私の同級生で当時就職浪人をして学校に籍を置いた者たちは(新卒が1番辛い状態だっため、そのような選択をしたものは少なくなかった)激烈後悔する羽目になった。
そんなわけで、若手の読みなんぞ当たらないから、あまり自分を過信せずに、粛々と今を生きるべきである。
あと
日本は災害大国だから読みも何も関係無い
という、身も蓋もない説もある。
だから甘い気持ちで退職しないように。
後がなくなるからね。
③なんだかんだでお勤めは安定するという事実
転職というより独立したい!
会社のしがらみが嫌だから、せめて個人事業主になりたい!!!
という人も沢山いるだろう。
それ自体は素敵なことだし応援するのだが、そんなアナタにこそ知って欲しい。
自営業は不安定
という事実がある。
これ、実家が自営業の人はスッゴイ納得してくれると思うんだけど、とにかく
自営業は不安定
なんですよ。
え、何がと思ったそこのあなた。
自営業は確かに調子いいときは抜群にいいですが、悪いととことん悪いという側面があります。だって会社が決まった額給与支払ってくれませんからね。
ちなみに自営業は、どんな状況下になろうと
救済措置はかなり少ないです。
ないとは言わないよ、という表現が正しいくらいの辛さなので、自己都合退職でも3か月待てば失業保険がでる勤め人という立場ってすごい!と考え直しましょう。
ちなみに、自営業(経営者側)にはボーナスも退職金もありません。
その上自営業者が掛けられる年金は少ないです。よって
定年という概念は消失
します。
とにかく、自営業は不安定という事だけを覚え、自営に踏み切りたい方は、頑張ってみてください。私はやらないけど応援します。
あと、
経営者側と個人事業主は、基本的に労災は適用されない
事は、知って損はないです。
④それでも転職したいあなたに。
上記したことを説明しても、転職熱が冷めないアナタ(むしろ熱くなってしまったアナタは一度冷静になりましょうね)
ならば
転職しましょう!!!
と、いうのもですね、コロナ、戦争、地震。
本当に色々ありましたしまだまだ続いていますが、現在は少子化によりどこもかしこも
人手不足です!!
しかも未曾有の人手不足であり、ひと昔前の就職氷河期時代のような、人が余って困る現象はなくなりました。
消え失せました。
これは今の30代後半から40代50代にはない現象であり、少子化のため若者は引き手数多です。
この先も少子化が解決しない限り(例えば今の20代30代が夫婦1組で4人の子を産まない限り)もう
少子化は避けられません。
国の状況を鑑みるとかなりヤバそうな状況ではありますが、若手にとってはチャンスです。
もう職場なんてよりどりみどりですからね。
チャンスを活かして仕事探しましょう。
あとは最近は死語になりましたが
ブラック企業で消耗して死にたくなっているアナタも転職しましょう。
今はどの会社も割と人手不足が深刻ですので、ブラックじゃない企業も沢山あります。
だから、私たち子持ち主婦層(30〜40代)も10年前とはうってかわり、仕事が選べるようになったのですよ。
子持ち主婦層はひと昔前ですと、非常に扱いにくい存在として、全く雇われなかったのですが(子どもが病気とか言ってすぐ休むし、妊娠もするから)今は未曾有の人手不足なので、会社側もパートママさんを駆使して奮闘中だったりします。
ひと昔の10年先輩の方々は、皆口を揃えて
会社には不満があるし辞めたいけど、今辞めたら仕事なくなる。誰も雇ってくれない。
と言われたモンです。
私は切なかったですよ。
女は働けと言われたり不用と言われたり、踏んだり蹴ったりだなと思ったものです。
でもね、ところがですよ。
今は人手が無さすぎて、来てくれるならありがたやーと言った感じで、子どもが多少病気しても雇ってくれる会社がたくさんあります。
私はようやくホッとしました。
子持ち主婦は、もう辛い思いをしなくても、ヘコヘコペコペコしなくても仕事ができるのだと。
少子化のため、先を見ると真っ暗でどうしようもない感じがしますが、少なくとも求職活動は格段に楽になりました。
さらに、ブラックな働かせ方は即問題になる世の中になりました。
働けば辛いこともあるけれど、いまはその職場に齧り付かねばならぬほど、困窮した状況ではありません。
とにかく、今現在のそのような好条件を利用してうまく転職に活かして下さい。
最後に一言。
何度も言いますが
テキトーな気持ちで転職するな。
どうしようもなく転職したくなったらしろ!!
それが後悔しないコツですよ。
#転職体験