常に勝ち続けていない、むしろ負け続けている、それが自分なのだと思う。
人に話す物語って、完結しているものが多くて、未完の物語はなかなか語ることはない。完結している物語は人生を通してたくさん本棚に並んでいくわけで、その中からどれかをピックしてあなたに話をしたくなる。
でもたいていその時にピックする本って、【あなたが興味を持ちそうなテーマ】の中から、【おもしろい・ワクワクする】物語を選ぶ。
そうすると自然と【成功した話】を語ることが多くなる気がする。暗い話や葛藤している話はよっぽど辛くて渦中にあって吐き出さなければしんどすぎる時なんていう非常事態にしか話さない。
そんな風に物語を選択して過ごしていると自然と【常に成功している人】のような物語ばかりをしゃべってしまう。そんなことはないのに。
未完の物語・葛藤し続けている物語、それは自分のダイエットについての物語
私にとって人生最大、っていっちゃうと結構大げさな気もするけれどそのくらい大事な大きな物語は【ダイエット】だ。特にここ2年くらいは支配されているといっても過言ではないくらいダイエットに向き合っている。
コロナが始まったころ、私は人生最大に太っていた。それもそのはず入社して好きな先輩に囲まれて、おいしいものを食べに連れて行ってもらって。今では考えられない食生活を送っていた。
ピザを食べに行けば、はちみつたっぷりのクアトロフォルマッジ。ハンバーガーを食べに行けばアボカドチーズバーガー。とんかつはヒレよりロース派。焼肉は…
まぁそんな感じで食べたいものを食べたいだけ奔放に食べ続けていたのだ。チーズが大好きで脂質たっぷりなものも好き。スイーツなら絶対チーズケーキでなかったらたっぷりのチョコレートと生クリーム。
最近旅行の写真を整理してみたら見事なまでの脂質爆弾ばかり食べている自分にびっくりした。そして同時にうらやましくもなった。今では”食べられない”から。
ダイエットによって得たものと失ったものと今残っているもの
今の私はチーズたっぷりなピザも、濃厚こってりなチーズケーキも、脂がたっぷりな焼肉も食べることが出来ない。いろいろな理由があって食べられない。
色々な理由とはあるけれど、一つは自分自身から出てくる恐怖だ。また太るんじゃないか、カロリーを高いものを食べてもいいのだろうかというような恐怖感から好きだったものが食べれなくなってしまったのだ。
好きだったもの、おいしかったものではあるけれど、今チーズやハイカロリーなものを心からおいしいと楽しんで食べることが出来なくなってしまったのだ。
食べて幸せを感じるものが変わった、それがダイエットによって変わった事柄の一つ。
もう一つはダイエット中にチートデーとして暴飲暴食をしたり、仕事のストレスだったりによって胃腸に負担をかけた結果、私の胃腸は弱ってしまった。
脂たっぷりのものを食べるとスグに気持ち悪くなってしまうのだ。気持ちの面だけでなく、身体的にも幸せを感じられなくなった。それがもう一つダイエットによって変わったこと。
もちろんダイエットによって得られたこともある。体重が軽くなり、体が薄くなり、きっと昔よりスタイルが良くなった。コンプレックスだった部分は一時的に良くなった。
テニスをしていたこともあって、下半身太りが気になっていたが、10キロ痩せたことでようやく太ももやお尻といった気になるパーツはサイズダウンした。
履きたかったSサイズや時にはXSサイズのズボンが履けるようになった。嬉しかった。
そして色々な食に関する知識も増えた。どのくらいのカロリーを取るといいのか、カロリーが高い食品とはなにか、体にいいもの/悪いものとは何か。
そんな知識が増え、自炊が楽しくなった。自炊ができるようになったのもダイエットのおかげで。ダイエットをしたからこそ、大好きな【オートミール】に出会えたという間違いなくいいことがあった。
幸せなダイエット後の生活はアンバランスですぐに崩れるものだった
ダイエットで得たかったのはすらりとしたスタイルの良い、キラキラした自分自身の姿。SNSでよくある”充実している毎日を過ごしている女性”像。もしかするとそれは叶ったのかもしれない。
以前に比べると自分に自信は付いたし、服装やおしゃれを楽しみたい気持ちが芽生えた。だから間違いなく幸せにはなったのだ。
でも一方で危うさからは目をそらしていた。好きなものを食べなくなった自分、食べたいものを食べたいようには食べなくなった自分。食べること自体に恐怖を覚え始めた自分。
いつのまにかダイエットに支配されていく自分がそこにはいた。いつも頭の片隅に太るのではないかという恐怖があった。
よく言われることとして何年も続けられる形でダイエットをしましょう、持続可能なダイエットをしましょうと言われている。痩せまくっていた時期は今の自分の生活は持続可能な生活だと思っていた。
でもそんなことなかったのだ。生活のいたるところに無理があった。だから少しずつ少しずつ欺瞞に満ちていたダイエット生活は崩壊していった。
持続不可能な生活の終わりと崩壊の始まり
不自然に形をゆがめた生活は長くは続かない。そのことへの自覚はあったので、少しずつ”当たり前”の生活になろうと変えていった。
まず最初はカロリー制限を緩和するところから始め、やりすぎていたランニングをやめ、筋トレの頻度と強度を下げて。そんな風に自分の負担になっているかもしれないことを少しずつ少しずつ変えていった。
そしたら崩壊してしまって今に至る。完璧に一分の隙なく管理していたら維持されていた絶妙なバランスがどんどんと崩れていってしまって。結果今、筋トレはしたくないが、食欲は止まらない。マラソンに出たいからランニングはしたいが、その分食欲は増す。
増した食欲を抑える何かはなく、暴れる自分の中の欲求に支配される自分に嫌気がさすけれど変えられない。そして必要な筋トレとストレッチはサボり続ける。
そんなバランスの取れない自分に日々悶々としながら過ごしているのだ。そして徐々にリバウンドしていき、幸せだったものも失いつつある。
途中まではきっと勝ちだった。でも今はたぶん負けなのだ。
未来はわからないから語りたくないが語ることで拓かれる未来ももしかしたらあるかもしれない
今こんな感じで途中までは勝ち組だった私とダイエットの戦争は、完全に私の負け局面だ。自分の欲求がコントロールできず、体重は増え、理想としていたものは失われつつある。
ダイエットして幸せになりました、そう語りたい。けれど実際は今この瞬間だけを切り取ると、ダイエットをしたことで不幸になっているのだ。
だって好きなものは食べれなくなってしまったし、そもそも食べることに対する恐怖がある。そしてそんな自分に自己嫌悪がある。
努力して得たものを失っていく悲しみと恐怖もある。
ダイエットをして気付かなければ、知らずに済んだ世界線に今いるのだ。だから今ダイエットをして幸せになったとは言い切れないのだ。そんな悲しい過去と現在を語りたくなくて封印しているけれど、でもそれも含めて今の自分の物語で。
語ることで何かが劇的に変わることはないかもしれない。だけど語っておくことで後で、未来で、こんな自分がいたときっと振り返れる。
だからこのnoteは未来の自分に向けた手紙だ。今の自分はこんな風に苦しんで葛藤しているんだよという記録。いつかこの記録を見て、笑い飛ばせる幸せな未来が来ることを心から願っている。
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ここまで読んでいただき、ありがとうございました。
今まで抱えてきたいろいろなしがらみや不自由さを手放して、前に突き進んでいきたい。不安はあるけれど変わっていきたい。ありのままの自分を出して生きていく強さを得たい。
そんな私と似た欲求や願いを持った人に一歩踏み出すきっかけとなるようなコーチングを、一緒に前に進んでいける関係性を提供したいと思っています。ご興味を抱いていただいた方はぜひお気軽にお声がけください。
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