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ようやく毒から逃げまして④~家庭内別居を決意して~

(画像はいらすとや様より、一部筆者加工)

 加齢とエベレストより高いプライドによって思うように家事をこなせなずに日々私たちとの確執を深める毒祖母であったが、とある事件が起きる。

 毒祖母がサークルの役職を罷免されたのだ。

 前記事にも書いたように毒祖母は役割や肩書きというものに固執していた。毒祖母はサークルにおいて書類作成の役割を担っていたが、老齢で無教養の毒祖母がパソコンなど使えるはずもなく、実際は私たちに丸投げしていたのだ。母と私が学業や仕事の合間に作った書類を手に、意気揚々とサークルに赴き「娘/孫が作ってくれたの。また頼んであげるわ」などと抜かしていたようだ。
 しかし次第に家庭内別居が進行すると、私たちはもう毒祖母の依頼を受けなくなった。こうして毒祖母は書類作成という役割を失い、それが役職罷免に繋がったのだった。それ以前に彼女の言動や態度によるヘイトが積もりに積もっていて、書類作成ができなくなった云々はあくまでトリガーに過ぎなかったと私は推測している。

 こうしてサークルにおける役職を失った毒祖母は、あれほど毎回欠かさずに参加していた定例会や活動にも行かなくなり、ごくたまに顔を出す程度になった。マウントと外出が唯一のストレス解消だった毒祖母は、徐々に苛立ちを募らせて私たちに八つ当たりするようになった。

「アンタたちが協力しないからやめさせられた。アンタたちのせいだ!」

……もうね、呆れて何も言えませんわ。

 とにもかくにも毒祖母のモラハラは日増しにひどくなる一方だった。

私たちは遂に家庭内別居を決めた。

○基本は無視、必要最低限の会話のみ
○炊事、買い出しを可能な限り別にする
○リビングとは別の部屋で母、姉、私の三人で食事、団らんをする
○適当に理由付けて洗濯を別にする
○掃除はバレない程度にこっそり済ませる

が、すぐに毒祖母の横やりが入った。

○三人で別室でテレビを見たり食事をしていると、「三人で仲良くするな!」とわざと大きな音を立てて妨害する(自己愛は無視されたり除け者にされることを嫌う)
○掃除したことがバレると「勝手に掃除するな!」(自分ができないことを先にされてイラついたのだと思われる)
○自分たちの分の洗濯や炊事をしていると「光熱費がもったいない!」(お前のほうがよっぽど無駄遣いしたりロスしてるだろうが)
○運悪く鉢合わせてしまって言い争いになると、「私の家(金)だ!」「嫌なら出て行け!」(馬鹿の一つ覚え、前々記事参照)

 家庭内別居の結果としてストレスはほんのわずかながら軽減されたが、根本的な解決には至らなかった。が、自分たちの収入で細々ながら生活していける算段がついたこと、毒祖母がどれほど無駄遣いやロスを出していたかが判明したという成果も得られた。さらに毒祖母に生活費を徴収され続けていたが、それがいかに過剰だったかも明らかになった。

 そこまで理解してもなお、母も姉も私もその当時は独立など実現できやしないと思っていた。独立というハードルを自分たちで勝手に上げていたことと、毒祖母および実家から離れて生活できるのかと不安で仕方がなかったからである。



 次回は、いよいよ独立を決めた経緯です。今回もご覧いただきありがとうございました。今後ともお付き合いいただければ幸いです。

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