【詩】違和感を演じられる真面目な人
商品化するって、自分の一部を結晶化させていくことで、
大腸みたいな、とても見せられるような見た目をしていないもの
でなくて、スワロフスキーコラボみたいなもので、
そうやってあなたは観光地になった
結晶化させた右腕を太陽に透かすと、虹を纏った光が
路地裏にも、密林にも、天国にも、角部屋にも、
あたしが呑み下して溜まって倦んだ、粘性物質にも届く
あなたは時代が違えば、神に捧げる儀式を執り仕切っていたんだろう
あたしは観光地に救われた
あたしはあなたに救われたから、救いにしがみつくのをやめたんだ
あなたの右腕を保護するために張られたロープ
観光地はモナ・リザじゃない
恐れなどまるでないという顔をした顔にある目には
あたしのでも他の誰かのでも、観光という光が消えた目への恐れがある
あなたの名前を呼ぶよ
あなたの名前は、台原森林公園
四つ葉のクローバーを探さないくらいの大人に
なっていたから、ドクダミの葉の湿り気を感じながら
撫でるよ
あなたの両目のサファイアに映る、青い都市にいる
あたしを見ていて