【詩】かめら

カメラといえばスマホの世代は、想い出がセピア色じゃない
いつからか写真を撮っても、
映像が手の中に残るようになった
チョコレートを口に入れて
ちょこれいと、としかいえない味になるように
混乱する
墨をはかれたように一気にひろがる夜に、
地面から洪水のように雨が降っているゆめで、
感じた恐怖が、
目が覚めても身体に残っていて、この感情が
現実なのかわからない
雨の度に、宇宙は溶けているのかもしれない
青空なのに、寒い日もあるし
曇りなのに、ぬるい日もあるから、
知らないうちに地球は四角くなっているのかもしれない
四角い地球は、サイコロのように
自転するから
手を叩く間で、夜がやってくる
大地の果てまで逃げていても、
夜はつかまえにくる




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