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【作品情報まとめ】浅倉秋成『家族解散まで千キロメートル』

「伏線の狙撃手」として注目を集めるミステリ作家・浅倉秋成さん。
その最新長編小説『家族解散まで千キロメートル』の関連情報をご紹介します!


■ あらすじ

〈家族の嘘〉が暴かれる時、本当の人生が始まる。
どんでん返し家族ミステリ

実家に暮らす29歳の喜佐周(きさ・めぐる)。古びた実家を取り壊して、両親は住みやすいマンションへ転居、姉は結婚し、周は独立することに。引っ越し3日前、いつも通りいない父を除いた家族全員で片づけをしていたところ、不審な箱が見つかる。中にはニュースで流れた【青森の神社から盗まれたご神体】にそっくりのものが。「いっつも親父のせいでこういう馬鹿なことが起こるんだ!」理由は不明だが、父が神社から持ってきてしまったらしい。返却して許しを請うため、ご神体を車に乗せて青森へ出発する一同。しかし道中、周はいくつかの違和感に気づく。なぜ父はご神体など持ち帰ったのか。そもそも父は本当に犯人なのか――?

■ 試し読み

■ 著者コメント

■ 登場人物紹介

めぐる(29) 本作の主人公。市役所職員。警察官の彼女と婚約中。
いしさき(29) 警察官。周の婚約者。
父 よしのり(61) ある事件をきっかけに家に寄りつかなくなった。
母 かおる(61) パートで働く。“家族”を大事に思っている。
兄 そうろう(36) 会社経営者。埼玉在住。良い車に乗っている。イケイケ。
義姉 じゅ(28) 惣太郎の妻。元地下アイドル。
姉 あすな(32) 美術会社勤務。こだわりが強い。
たかけん(40代前半) あすなの同僚であり婚約者。

■ 4つのキーワード

父さん
主人公・周の父親は、働かない、動かない、家にいない、駄目人間の手本のような人物。家族の了解なしにふらふらと遊びに行き、お土産だけ買って帰ってくる。
「いない人として扱ったほうが、家族全員が幸せになれる」
いつからかそう考えるようになった周ですが、今回の事件を解決するためには父を見つけて話すことが必須。
周と父との向き合い方に注目しながらお読み下さい。

「いえ」と「くるま」
物語は、盗難品を返すため青森へ向かう「くるま」と、騒動の元凶である父親を探す「いえ」が交互に描かれます。二手に分かれた家族が、異なる場所にいながら一つの事件解決のために奮闘する。「いえ」で発見された情報が「くるま」メンバーを助けたり、「くるま」で話される何気ないエピソードが「いえ」では重要な情報だったり。
両方の情報を合わせることで、少しずつ事件の真相と「家族の姿」が見えてきます。

家族ルール
「晩ごはんはみんな揃って」「門限18時」「固定電話には父が出る」誰の家にもある、大小様々な決まりごと。
喜佐家には「家を出るのは結婚するとき」という暗黙のルールがあり、周はこれを常に意識して生きてきました。
一方、周の姉・あすなは無断外泊を繰り返す自由人。姉の勝手さを腹立たしく思う周ですが、そもそもこのルールは「普通」なのか? と疑問を抱きはじめます。その気づきから、謎解きが始まります。

おもちゃん
倉庫で見つかったご神体を見て「親父がやった」とピンと来る喜佐家一同。なぜなら20年以上前、同じような事件を父が起こしたからでした。そしてそれは、家族の誰もが忘れてしまいたい思い出でもあり――。
当時の父が持ってきてしまったのは「おもちゃん」というマスコットキャラクター。何故そんなものを盗んできたのか?
今回の騒動を解き明かす鍵、それが「おもちゃん」です。

■ 編集者お手製「喜佐家’s すごろく」

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書評

■ 書誌情報

書名:家族解散まで千キロメートル
著者:浅倉 秋成
発売日:2024年03月26日
ISBNコード:9784041145647
定価:1,870円(本体1,700円+税)
総ページ数:320ページ
体裁:四六判
発行:KADOKAWA
詳細:https://www.kadokawa.co.jp/product/322309001298/

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■ 著者プロフィール

浅倉 秋成(あさくら・あきなり)
1989年生まれ。2012年に『ノワール・レヴナント』で第十三回講談社BOX新人賞Powersを受賞しデビュー。19年に刊行した『教室が、ひとりになるまで』が第20回本格ミステリ大賞〈小説部門〉候補、第73回日本推理作家協会賞〈長編および連作短編部門〉候補となる。21年に刊行した『六人の嘘つきな大学生』は第12回山田風太郎賞候補、2022年本屋大賞ノミネート、第43回吉川英治文学新人賞候補となる。22年に刊行した『俺ではない炎上』は第13回山田風太郎賞候補、第36回山本周五郎賞候補となる。

■ 公式ハッシュタグ

#家族千キロ
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