『10月はたそがれの国』とは、見事としか云いようがない。
『THE OCTOBER COUNTRY』を『10月はたそがれの国』とする。訳者も編集者も解ってらっしゃる。
ぼくの本棚の文庫本は前後二列に並べてある。
ブラッドベリ―のものは、取りやすいように前列に並んでいる。
思い出したように手に取る。
昨日のさ迷いにも持っていった。
やはり、「みずうみ」を最初に開いてしまう。
たった10ページ。19篇の中からこれを選んでしまう。
ひとという生き物の複雑さ。
ひとが拠って立つその場の不確かさ。
そして、与えられた人生の残り時間を思ってしまう。
「霧笛」(『太陽の黄金の林檎』)もいい。
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