アニメと日本語教師 ~『スラムダンク』の思い出とアニメが好きでよかったこと~
こんにちは。カブトムシの母です。
みなさん、アニメは好きですか。
私は子どものころ、アニメが大好きでした。
『キャンディキャンディ』『サリーちゃん』『アタックナンバーワン』『エースをねらえ!』…
え、見たことない?
おっと、noterのみなさんは私より若い方たちが多いんでしたね。
社会人になって、私が「アニメの力」を知ったのは、今から四半世紀ほど前、中国で中高生たちに日本語を教えていたころでした。
その頃、中国では『灌篮高手』が大流行!
『灌篮高手』??
日本語で言えば『スラムダンク』です!
『スラムダンク』は中国でも放送され、子どもたちに大人気でした。
しかし、私はタイトルしか知らず、話についていけませんでした。
そこで、母にブックオフで全巻買ってもらい、送ってもらいました。
(今みたいにNetflixもYouTubeもない時代でしたので。)
確かにこれはおもしろい!!
数々の名シーンに涙しながら一気読みし、その後、アニメも見ました。
そして、授業で子どもたちの気を引くために、例文に使ってみたり、
アニメのエンディングテーマ曲だったWANDSの『世界が終わるまでは』を教えて、一緒に歌ってみたり、いろいろしました。
『世界が終わるまでは』と言えば、思い出すことがあります。
その頃は、まだインターネットの娯楽などなく、学校でたった一人の日本人だったので、友達もほとんどいなくて、今の生活から考えると、信じられないほど暇でした。
授業準備の時間もたっぷりあったので、『世界が終わるまでは』の歌詞カードにイラストをつけようと、キャラクターの模写を始めました。
絵を描くのは結構得意だったのですが、確か、キャラ5人プラス晴子ちゃんを描くのにほとんど丸一日かかった気がします。
今ならネットで画像を検索して、コピー&ペーストして1分もかかりませんが、そういうことは、まだできませんでした。
コピーも自由に取れませんでしたし。
ああ、あの歌詞カード、どこにやっちゃったかな…
自分としては、かなりの自信作でしたが、残念ながら、歌詞カードへの学生の反応は微妙だった気がします。
でも、日本語の歌のレッスンは好評でした。
とにかく、『スラムダンク』のおかげで、中国語あまりができなかった私と中国人学生たちとの距離が近くなり、嬉しかったのを覚えています。
堕ちた日本
そして現在
私は相変わらず、留学生に日本語を教えています。
が、世の中は変わってしまいました。
私が日本語を教え始めたころ、日本に来る留学生(特にアジア系)の目的は、戦後「奇跡の復興」を遂げた日本の進んだ科学技術や経済について学ぶこと、もしくは、世界経済第1位のアメリカより近くて安い第2位の国で学ぶことというのが多かったです。
バブル崩壊後とはいえ、日本はアジアナンバー1の経済大国であることに変わりなく、「技術や経済が発展した国」として憧れる海外の若者が多かったのです。
しかし、現在、そういう学生はあまり見かけません。
逆に、「日本は円安だし、給料も安いから、就職するかどうか迷っている」
「日本は給料は安いけど、安全な国だから住み続けたい」
という声を聞きます。
日本はもはや、新興国の学生から見たら、経済的にはあまり魅力はなくなっているようです。
日本語を勉強する理由
では、留学生はなぜ日本語を学ぶのか?
そのきっかけはアニメ!
学期の始め、自己紹介で趣味を聞くと、留学生の2人に1人くらいは「アニメを見ること」と言います。
どんな作品が好きか聞くと、ざっくり大別して「ジブリ系」「ジャンプ系」「ネトフリ系」「マニア系?」に分けられる気がします。
「マニア系?」は、タイトルを聞いても、ちんぷんかんぷんなもの。
インターネットがなかった時代は、各国で放映されているものが全てで、それはたいてい日本でも人気になったアニメでしたが、ネットで見られるようになった今、違法な海賊版なども含めると、作品数は膨大で、とても全て知ることはできません。
今、私が失業せずに働いていられるのもアニメのおかげと言っても過言ではないのではないか?
そんな気さえする今日このごろです。
※ 私が教えている留学生たちは比較的経済的に恵まれた子が多いので、 就労目的の学生などは、また事情が違うと思います。
アニメ好きの息子に感謝
中国で『スラムダンク』にハマった後、帰国してからは、ほとんどアニメを見なくなってしまった私でしたが、子どもが生まれてから、その子がアニメ好きだったおかげで、一緒にいろいろなアニメを見るようになりました。
ざっと振り返ってみると
幼少期
『ドラえもん』
『クレヨンしんちゃん』
『妖怪ウォッチ』
『となりのトトロ』
小学校低学年
『ポケットモンスター』
『名探偵コナン』
『進撃の巨人』
『サマーウォーズ』
『君の名は。』
『イナズマイレブン』
小学校高学年~
『鬼滅の刃』
『呪術廻戦』
『チェンソーマン』
『ブルーロック』
『推しの子』
『ぼっち・ざ・ろっく!』
『ジョジョの奇妙な冒険』(1~6シリーズ)
『SPY×FAMILY』
『この素晴らしい世界に祝福を!』
『天気の子』
『すずめの戸締り』
『RED』
『MASHLE』
『君たちはどう生きるか』
息子の趣味なのでバトル系が多いですが、私も『北斗の拳』を全巻読んでいたくらいなので、嫌いじゃないです。
高学年になると、一緒に見るというより、「面白いから見てみて」と言われて別々に見ることも増えてきましたが。
こうして見てみると、海外でも人気のある作品も多く、留学生の口から出てきてもすぐにわかるので、息子に感謝です。
アニメが好き!
そして、気がつけば、子どもとは関係なく、自分一人でアニメを見るようになっていました。
子どもに関係なく見た作品
『パリピ孔明』
『葬送のフリーレン』
『薬屋のひとりごと』
『私の幸せな結婚』
『七つの大罪』
『ゴールデンカムイ』
『キングダム』
『ハイキュー』
20年くらい前には、まだ「アニメや漫画は子どもが見るもの」「日本人は大人のくせに漫画やアニメを見ている」と、バカにするような海外からの声を聞きましたが、今やそんな声はほとんど聞きません。
世界に誇る日本のアニメ、絵がきれいで、ストーリーも大人の鑑賞に堪える作品がたくさんあると思います。
アニメや漫画が原作のドラマや映画などもたくさんありますし。
私自身がアニメ好きなことは直接仕事に役に立つわけではありませんが、自己紹介で「アニメを見るのが好きです。」と言うと、親しみを感じてもらえることは多いです。
雑談する時の話題にもできるし。
というわけで、私はこれからもアニメを見続けます。
趣味と実益を兼ねて!
今日も読んでいただき、ありがとうございました。