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bantya_teitoku
【詩】古城の悲歌
囀るように歌う娘は
うら寂しき森の城に閉ざされていた
魔術師が連れ出そうとはしたけれど
隠れ逃れる場所もなく
娘を小さな彫像に変えて
城の隅に隠し囚われた
魔術師は雪花石膏になるまで咎めを受け粉々に
娘は心すらなく暗闇に転がったまま
古城の扉を開け放つと風が吹き荒び
幾億にも砕かれた魔術師を連れ出した
風は砕かれた数だけの想いを忍ばせ
久遠の花嫁の目覚めを乞う
囀るように歌う娘は
うら寂しき森の城に閉ざされていた
魔術師が連れ出そうとはしたけれど
隠れ逃れる場所もなく
娘を小さな彫像に変えて
城の隅に隠し囚われた
魔術師は雪花石膏になるまで咎めを受け粉々に
娘は心すらなく暗闇に転がったまま
古城の扉を開け放つと風が吹き荒び
幾億にも砕かれた魔術師を連れ出した
風は砕かれた数だけの想いを忍ばせ
久遠の花嫁の目覚めを乞う