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137cm

小学生の頃
私は引退する最後まで、コートに立つのが怖かった。

当時私が所属していたバレーボール部(※正確には部活ではなく、スポーツ少年団)は、県大会で優勝し全国大会に出場するようなチームだった。活躍する先輩達を見ながら、ウォーミングアップに一緒に参加し、ボールを拾い、そして応援で声を枯らした。

先輩が引退し、私達の代の新体制で動き出して、数ヶ月で気づいた。

……?……勝てないぞ??

監督は今までと同じように指導しているのに、なかなか結果が出せない私たち。
毎月各地の大会に参加しては、優勝カップをひたすら返還した。

その中でも特に私は、バレーボールというものが上手く自分のものにできなかった。頭の中と体とが私の中で上手く噛み合わなかったというか、練習の動きを試合にどう繋げていいか感覚的に分からなかった。探りながらやっているうちにミスが目立って、次第に定位置がコートの中から外へ変わっていった。

まだ半々くらいの頻度だった時、スターティングで迷いながらコートの真ん中に入ったら、「お前がなんでセンターに入ってんだ!!!お前じゃないだろうが!!!!代われ!」って監督に言われたのすっごくよく覚えてる。「ですよね、私もそう思ってました、だから私は試合の前にセンターはRちゃんが入りなよって言ったのに、、」って心の中で呟きながら、すごく惨めだったのを覚えている。その姿勢も含めてすごく残念なスポーツマンだった。

その辺からもう悪循環。
調子のいいときと悪いときで何が違うのか掴めず、
ミスをするのが怖くて、大事な場面では「私に来るな来るな来るな…」と心の中で念じ続けていた。ハイキューだったら一番怒られるやつ。

だから、プレッシャーに負けず強気のプレーをしている選手を見ると、心からかっこいいと思う。そうなれなかった私にもそちら側の世界を共有してくれるような、不思議な感覚。学生スポーツも含め、スポーツ選手は偉大だ。結果が求められるプレッシャーの中、自分を保つことは簡単にできることではない。

コロナの影響

引退の時の挨拶で、「中学校ではバレーは絶対にしません!」と言い切って変な空気にさせたあと、中学からは6年間吹奏楽に打ち込んだ。吹奏楽部では学生生活で一番いろんな感情を味わった。めちゃくちゃ泣いた。中でも、コンクールの結果発表のあの瞬間は、やっぱり特別だ。どんな結果でも、発表の一言を機にそこまでの想いが溢れて絶対に涙が出た。

このコロナで、総体とか、インターハイとか、甲子園とか、吹奏楽コンクールも中止になって、それが現役中高生にとってどれだけ大きなことか…。自分で選んだ訳ではなく、たまたま、その年代に当たってしまった3年生。想像するだけで、苦しい。

ニュースを見ていると、しっかりと前を向いて立派にコメントをしている姿の後ろに、必死で前向きになろうとしているもう一つの姿も一緒に伝わってきて胸が痛い。
大人になれなくても、すぐに消化できなくてもいいんだよ。たとえマイナスの感情の方が大きくても、そう思うことは誰も責めないよ、大丈夫だよ。とその姿を見る度に思う。
どうか、この数多くの学生の我慢が、報われますように。

【今回のテーマ:部活のこと】
【書いた人:豆】

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