1983年、ジェームズ・ダイソンは大鋸屑の集塵機をヒントに[3]、サイクロン掃除機の試作品「G・フォース」を完成させた[4]。それが米誌「Product Design」に掲載されたことがきっかけで[5]、1985年に日本の商社エイペックスにより製品化されることが決まった[6]。ジェームズ・ダイソンは、この契約で先払い78,000ドルと10%のロイヤリティーを得ることとなり[4]、じっさいに「G・フォース[7]」はシルバー精工の製造で1989年に発売された[8]。
ダイソンのライセンスに基づいて英国内においてサイクロン式掃除機を製造販売するメーカーがなかったために、独自に製造販売を始めた(英国のフーヴァー社(英語版)は、サイクロン式の掃除機を市場に出さないためだけにライセンスを取得しようとしたということを後に認めている[要出典])。
その後ジェームズ・ダイソンは、日本からのライセンス料を用いて、ダイソン社を起業。1993年6月に、ウィルトシャーに研究所と工場を開設し、新型掃除機DC01を開発。
長年ウィルトシャーで生産してきたが、2002年にコスト削減のため、かつて洗濯機生産も行っていたマレーシアの工場に生産を移転した。ウィルトシャー随一の大手製造業であるダイソンの工場閉鎖は議論を呼んだが[9]、ダイソン側はウィルトシャーの本社・研究所の強化のため必要なことでありイギリスで雇用する人数は工場移転前よりかえって増えたと反論している。なお基幹部品のひとつであるデジタルモーターは全数シンガポールにて生産されており、同国に新技術センターも設置する計画である[10]。
2017年には、電気自動車の開発を通じて自動車業界へ進出することを発表した。企業買収を通じて技術的な足掛かりを作り、シンガポールに工場を建設して2020年までの稼働させることを見込んでいたが、企業買収の目算は外れたほか採算が見込まれないとして、2019年10月13日までに自動車業界の進出を断念して撤退する方針が発表された[11]。
社内にはデザイナーがおらず、デザインエンジニアが担っている。エンジニアの従業員数は2000人に上る。