15/キリスト・コンプレックス
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【記事のポイント】後期印象派を代表するゴッホとゴーギャンは受難の道を進みましたが、そのイメージに大きく重なるのが『巨人の星』です。西洋美術史とスポ根の類似性を指摘します。
第2章/4. 後期印象派と巨人の星
「生前は評価に恵まれず、画家の死後、その作品は歴史的な価値の見直しを受ける」。
それは、印象派の画家たちが作り出した、極端にドラマチックな評価のイメージです。
セザンヌ、ゴッホ、ゴーギャンなどの後期印象派が、その頂点と言えるでしょう。
特にヴィンセント・ヴァン・ゴッホは、作品に勝るとも劣らぬほど、その生涯が人々の心を揺さぶる作家です。
強烈な創作意欲。弟との固い絆。
認められない作品。悲劇的な自殺。
しかし、古来画家もひとつの職業だったわけですから、すべての画家がゴッホのような狂気を生きたはずもありません。
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