見出し画像

05/組織の力 VS 個人の力

<2,957文字>

【記事のポイント】ヒーローは、大きく組織に属するタイプと属さないタイプに2分できます。善い悪いとは関係なく、後者の方がより緊張感の高いテイストになります。


第1章/5. 組織と個人


現状維持か、現状打破か……

それが、時代劇とヒーローマンガをわける大きなポイントだと言うこともできます。

現状が平和であり、そのままの状態が続いて欲しいのであれば、出てくる悪に対してそのつど対応していけば良いわけです。
ちょうど警察が犯罪者を取り締まるように、事態に先行して動く必要はありません。

時代劇や『ウルトラマン』はこのタイプです。


一方、秘密結社などがすでに世界征服に乗り出していて、その状況を打破しなければならない場合、物語りはより緊張感の高いものとなり、全体として目的性を帯びた運びになります。
これは戦時下の状態と言えます。

『仮面ライダー』『デビルマン』など、孤独なヒーローが戦うマンガはおおむねこのタイプです。

ここから先は

2,509字

現在の日本の文化がいかにしてつくられたかを、ルネサンス以来の大きな流れの中でひもときます。

マインドブロックをつくり出しているのは、自分自身です。それが腑に落ちると、すべては一気に好転し始めます。ただし、つくり出す過程は『自分一人…

1975年には、時間意識の大きな断層があります。 そのことをテレビマンガをテーマにひもときます。

日本人の意識が、なぜ1970年代に大きく変わったのか? それは、ビデオの登場によって映像の視聴体験がまったく別の形になったからです。 ビデ…

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?