「誰か」と一緒にやるほうが、自分一人でやるよりも効率的
自分の夢や目標を実現させるとか、仕事のプロジェクトを実現させたいときに、僕たちは大体「どうすれば上手くいくだろう?」と考える。
より良い方法論を考え出し、時には実践しつつ軌道修正しながら、実現のための舵取りを行う。
世の中には「どうやるか」という考え方が蔓延している。
でも、僕たちが本当に考えないといけないのは方法論ではなく、「誰に頼めば解決してくれるか」の方がより大事で手っ取り早い、と本書では勧めている。
アレをするにはどうしたらいいんだろう、コレをするには何が必要なんだろう、と僕たちはいろいろ悩む。
悩みすぎて、全然解決策が思い浮かばなくて、日常に追われてあまり手がつけられなくて、気づけば何ヶ月も経ってしまったのに全然進んでない、みたいなことはよくある。
何かいい方法はないだろうかと考え始めて、グーグルとかでいろいろ検索したけどピンとくるものがなくて。
情報がありすぎて何が本当に正しいのか、どれが最短なのかわからずに、考えるの面倒くさくなって「もういいや…」と投げ出したくなる。
何でも自分一人で解決しようとするから時間がかかるし、もし技術が必要ならその習得から始めないといけなくなって、更に時間がかることになって、当初の目的を忘れてしまう、なんてことになりかねない。
そもそも人間一人ができることなんてたかが知れているのに、自分でやんなきゃいけないとどこかで思い込んでる。
個人主義になっている現代では、他人に頼らずに自分の力でやり遂げようとする風潮が蔓延している。
世の中にはいろんな専門家がいる。
自分が知らないことを知っている人間が必ずどこかにいる。
「無知の知」ではないけれど、自分一人じゃ限界がある、自分は何も知らないから誰か詳しい人に助けてほしい、と人に助けを求められる人のほうが、自分の世界に閉じこもっている人よりも強い、という。
人に自分の弱さを認められる人が本当に強い人、という話にも通じるところがある気がする。
自分より知っている人がいるなら、その人に頼んでしまえばいいじゃないか。
その人のほうが詳しいんだから、細かい段取りなりいろんな雑務を一緒にやってもらって、自分は自分がやるべきことに集中したほうが、生産力や創造力に十分に力を注げる。
いろんな雑務に忙殺されるからこそ自分のパフォーマンスが発揮できないのだ。
失われた時間は返ってこない。
時間を大切にして、最短で、最大限やり遂げたいのなら、自分の知らない分野は専門家に任せること。
そうやって自分のチームを作っていけば、自分一人でやるよりも、もっと大きな目標を叶えることができるんだ。
ということを全ページに渡って熱く語られていた。
「誰か」と一緒に仕事をするということは、自分のアイデアを人と共有しなければ、実現するものも実現しない。
自分の頭の中にだけしまって、「どうなりたいのか」ビジョンを語らなければ、チームを組んだって物事は進まない。
また、その手の分野に詳しい人にアレコレ指示を出すのも得策とは言えない。
専門家は自分よりも多くの情報や知識を知っている。
自分よりももっといい方法や時短につながる方法を知っている。
であれば、何も知らない自分が口や手を出してかき混ぜるより、その人に一任する勇気や覚悟が必要だ。
安心して任せるためにも、自分が信頼できる「誰か」を見極めなければならない。
全ては自分の夢や目標を達成するためのチームなのだ。
自分が心から信頼して楽しめるような相手を見つけないといけない。
どんな場合であっても、「誰か」の第 1号は自分である。
自分自身を高め、自分を大切にし、幸せで、創造的で、大切な人たちとつながっていられるようにしなければいけない。
とにかく「誰か」に加わってもらうこと。
自分で全部しようとしないこと。
チームワークに頼るのが早いほど、仕事は早く進み、良いものができる。
また、何もなければ先延ばししてしまうところを、チームからの励ましがあれば踏みとどまって、困難に取り組めるようになる。
そして自分も、誰かの「誰か」になれる存在でいられるようにする。
どうせなら需要のある人間になりたい。