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読書感想文4 『プレーンソング』
こんにちは!りんてんです。
今日は連休最終日であったが、結局、子どもと外で遊べるまでは回復せず、近くのスーパーでの買い出し以外、家で過ごした。
子どもの知育お菓子的なものの相手をする妻を背に、それこそ文字通りの背徳感をたっぷり味わいながら、今日も読みかけていた本を一冊読み終えた。
今回読んだのは保田和志さんの「プレーンソング」という作品。
まあ色々と変わった作品なんだけれど、最初の2、3ページを繰って気付くことは、一文、一文が長いということ。
以下、この本を読むに至った経緯を保田さん風に書いてみる。
“以前、ふとしたことから「小説を書きあぐねた人に」という本を読んだのだけれど、その作者が保田さんで、その本の中で
「僕の言うとおりに書けば芥川賞ぐらいは簡単にとれる。」
なんてことを言っていたものだから、この人は一体どんな作品を書くんだろうと興味を覚えたのだけれど、彼の本を取り扱っていているのが中公文庫というややマイナーな出版社で本屋でも奥の棚に置いてあることが多いものだから、本屋に彼の本を探しに行ったつもりがつい違う本を買って出てくるなんてことを繰り返しているうちに、結局手にとるまでに一年もかかってしまった。 “
こんな感じ。
もちろん、私の下手くそな文章とはわけが違って、長くなっても非常に読みやすい。
一文を長くすることのメリットは、読点で思考が途切れることがないので、描写全体を流れるように読めることにある。
この小説、少し風変わりな人たちの日常を切り取ってきているだけなので(大した山も谷も落ちもない)、この流れるような描写というのが大きな効果を上げていて、非常に爽やかな読み口になっている。
何か一風変わった日常を味わってみたい、そんな風に思うときに読みたい本である。
本筋とはズレるが、話が長い、という事はとかく嫌われ者扱いされることが多いが、その中にある話し手の想いや熱量、愛おしさ、はたまた端的には話せない醜さやイタさ等も感じ取って欲しい。それは話す方も聞く方も、どちらも諦めずにそこに喰らい付いてみるべきと思う。
このnoteは、自分のキャリア開発の下地が主な目的であったが、体調を崩して以降、祝日も重なり、すっかり読書感想文そのものになってしまいました。
来週からはしっかり本来の仕事をしていきたいと思います。