季節のおしごと〜栗の渋皮煮〜
季節のおしごと。秋といえば栗!
ここ数年、栗の渋皮煮を作っては自己満足に浸る秋である。
私の近所のスーパーでは渋皮煮向きの栗が手に入らないので、今年はふるさと納税で茨城県の栗を注文してみた。
予定どおり10月下旬に届いたので、新鮮なうちに栗仕事をする。
◆材料◆
栗 1kg
重曹 10g〜20g
好きな種類の砂糖(鬼皮をむいた栗の量の50〜60%)
ラム酒などお好みで
◆作り方◆
①鬼皮をむく。
鍋にお湯を沸かし、火を止め、栗を入れて10〜15分ほど浸けておき、鬼皮が若干柔らかくなるので実を傷つけないように鬼皮だけ剥いていく。
包丁の根元を使って栗のお尻の部分との境目に傷をつけてそこからはがすように剥くといい。
YouTubeで見かけた動画では、骨取りの幅広めの分厚いピンセットで先の尖っているとこからお尻に向けて剥いていく方法も紹介されていた。
剥きやすいやり方でOK。
渋皮が傷ついてしまっても、ほんの小さい傷なら気にしない。
あまり大きい傷だったり、ベロンと渋皮が剥けてしまったりしたら煮崩れてしまうので、味見用にするか栗ごはん用にする。
②栗と砂糖の重さを量る。
鬼皮を剥き終わったら、重さを量っておく。
栗が約960gなので、砂糖は栗の重量の約60%、550g量っておく。だいたいの重さでOK。
砂糖はグラニュー糖でもきび砂糖でも。今回は、ラム酒を入れて洋風に仕上げたいのでグラニュー糖を使用した。
③4回ゆでこぼして、アクを抜く。
大鍋にかぶるくらいの水を入れてゆでていく。
重曹を10gくらいいれると、もこもこと泡がたち、あっという間に水がドス黒くなる。アク抜きを十分に行う。
沸騰したら弱火にして10分くらい静かにゆでる。
ボコボコ沸騰させると栗が割れてしまうため、静かにしずかにゆでる。
隣で次のゆでこぼし用のお湯を沸かし、沸騰したら栗だけを移していく。
穴の空いたお玉が便利。
一つの鍋で完結させたいときは、ボウルに水道のお湯をはって栗だけを移しておき、鍋を洗ってまたお湯を沸騰させる。
冷たい水にアツアツの栗を入れると、栗が割れる原因となるらしい。
栗もヒートショックを起こすものなのだな、知らんけど。
今回は栗が大粒なので、重曹を入れて2回、重曹を入れずにお湯だけで2回と合計4回ゆでこぼした。
湯で時間は1回あたり10分程度。
アクが抜けるとお湯がドス黒い色から、ワインのロゼのような色になる。
渋皮がぶかぶかしてきたり、栗が爆発しそうだったらゆで時間やゆでこぼす回数を調節する。
④指やつまようじで渋皮のお掃除をする。
ゆでこぼしたあと、水道のお湯をはったボウルに栗を入れておき、乾燥を防ぐ。
栗を一つひとつ、指やつまようじで渋皮の太い筋や細かい産毛をとっていく。
これが地味に楽しい。栗仕事の醍醐味である。
うっかり渋皮に傷をつけないように。傷がつくとそこから煮崩れたりしてしまうから。
⑤砂糖を入れて煮込む。
綺麗に洗った鍋に栗とヒタヒタの水を入れて中火にかける。
沸騰してきたら弱火にして、半分くらいの砂糖を入れて15分ほど煮る。
ボコボコ沸騰させず、静かに煮るのがポイント。
気になって、かき混ぜたりしたい気持ちを抑える。
残りの砂糖も加えて、クッキングシートで落し蓋をしてさらに15分ほど煮込む。
鍋の蓋はちょっとだけ隙間を開けてかぶせておいた。
たまにのぞいて栗が爆発してないか、煮崩れてないか確認する(煮崩れていたら火加減や煮込み時間を調節する)。
⑥ラム酒で香りづけ、よく冷まして馴染ませる。
火を止めてラム酒をお玉1杯分いれて、一晩冷ます。
ラム酒は入れても入れなくてもいいし、お玉でも大さじでもいいし、ブランデーでもいい。お好みで。
バニラビーンズを入れるレシピもあるみたい(試してみたい気もする)。
栗を保存容器に移して、シャバシャバの煮汁だけ煮詰めてとろみをつけても。
保存するときは栗が隠れるよう煮汁ごと保存する。
温かいうちに味見をすると、まだ栗はホクホク。
次の日以降に食べると、中までしっとりしていて美味しい!
時間とともに栗に甘みが染み込んで、味わいが変化していく。
秋はあっという間にすぎてゆく。
栗の渋皮煮があるうちはまだ秋…だけど、すぐ冬になってしまいそう。