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鬼堂廻
2020年7月19日 21:47
空腹というものが分からなくなった。昔から食事という文化にあまり興味がなく、気に入った何かをひたすら食べていた。偏食なのかと言われるとそうではない。好き嫌いがあるわけではなく、食事自体を実用的な行為だと認めた瞬間、妙な興醒めを覚えたのだ。物心ついた時から、学校から帰ったら大抵「腹が減っただろう」と顔も思い出せないひとがおやつと称していろいろなものを差し出してきた。それは洋菓子だったり、和菓
2020年7月1日 10:24
途轍もなくきつい仕事をしているのかと言われると全くそんなことはない。何でもそつなくこなせてそれなりに恵まれた環境にポンと身を置くことが出来てきたせいもあってか、「死ぬ気で」「血反吐を吐くまで」努力した記憶なんてものは片手に入るくらいしかない。受験やら就職やらが、人生のうちでもっとも努力しなくてはいけないタイミングなのだろうけれど、そういう節目と言われるときですら僕は怠けた。就職をする気が